モハメド・オマル・アブディンのレビュー一覧

  • わが盲想

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    紛争が続くアフリカ・スーダンに住む盲目の青年が、たまたま耳にした「日本留学」に申し込んで派遣が決まり、文化も言葉も全く分からない上に見えない世界で、日本へ来て奮闘する様を書いた自伝書。
    ストーリー全般にわたって明るく軽快な語り口なんだけど、エピソードのひとつひとつがとにかく凄すぎて笑える。
    この本も自身で書いており、日本語の語彙力・筆力ともに圧巻過ぎて、とにかくすごい。←語彙力

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    2023年03月30日
  • わが盲想

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    面白くて、かつ、すごい話。

    全盲の19歳のスーダン人大学生が、偶然、日本への留学の機会を得る。福井県立盲学校、筑波技術短期大学、東京外国語大学の学部・修士・博士課程を終え、現在は東京外大の特任助教、また、ネットで調べたら学習院大学の特任教授を勤められている。専門は、中東およびアフリカの現代政治。
    まだ学生であった頃にスーダンの女性と結婚し、今では3人の子供の父親でもある。

    19歳の時点で日本語に接したことのない全盲の方が、日本で大学教授までになるのは、信じられない。才能と努力の賜物だと思うが、この本の面白いところは、それに対してほとんど悲壮感を感じないこと。途中で随分と落ち込む様子は書かれ

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    2020年09月07日
  • わが盲想

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    おもしろかった!ただの視覚障害の外国人じゃない。相当頭がいい努力家。奥さんのアワティフさんをはじめ、すごく魅力的なひとたちに恵まれている。
    苦労したことも描かれているけど、全然ネガティブな感じがしない。特に靴ひものくだりはとてもよかった。

    筆者の見たことのない情景が、読者の眼に浮かぶってすごいことだな。

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    2016年05月29日
  • わが盲想

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    スーダン出身の視覚障害者の15年間の日本生活記と高野秀行との巻末対談

    地元の大学を辞めて親を説得して日本に来て、福井で点字や鍼灸を学び、筑波でコンピュータを学ぼうとし、その後外大へという、学び続けの青年期のエッセイ。視覚障害者や外国人からみた2000年代の日本がとても興味深い
    文章が上手くて面白いが、19歳で点字を覚えてから読書でこんなに日本語を使いこなせるようになるとはと驚く

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    2025年09月30日
  • わが盲想

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    ユーモラスでにこやかで、豪傑で繊細な、とある外国人の話
    高野さんとの対談もよかった
    どっしり構えた奥さん、素敵な人だな〜

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    2015年11月27日
  • わが盲想

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    まず文章がすごく読みやすい。
    更に驚いたのは読んでいると著者が視覚障害者であることを忘れてしまいそうになること。
    性格なのか感受性なのか表現力なのか、目が見えている私より視覚障害者者の彼の方がよっぽど自由に生きているからなのかも知れない

    個人的には8の「社会人というカルト宗教」の章が好き。日本の就活を皮肉る辺りは本当に共感しかない。日本にいて当たり前に受け入れてるけれど「それおかしいよね」を言葉にしてくれている

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    2024年07月14日
  • わが盲想

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    いろんな意味で、参考になった。
    ます、先を考えてくよくよし過ぎない。根拠はなくても、何とかなると考える。
    辛さをがまんしない。
    人には素直に頼る。
    結婚したくなったら、さっさと決める。
    とりあえずやってみる。
    日本人には難しい、こういったところを、取り入れると、随分人生楽しくなると思う。
    特に、知り合いから会う人を紹介してもらい、数回の会話でフィーリングが合えばプロポーズし、OKがもらえたら親に伝え、そしてここからが大切なのだが、親に相手の家族について調べてもらう。相手の家族の評判が良ければ結婚の許可が出る、というシステムね。
    結婚なんてこれで良くない?たくさんの人と付き合ってもまとまらない時

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    2015年08月17日