清水順子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現在進んでいる円安がなぜ日本経済にとって「悪い円安」なのかを説明。経済学の教科書的には、円安は輸出企業にとって有利だとの説明がなされているが、リーマンショック後円高に苦しみ続けた日本企業は円高分を価格転嫁しない戦略を取り、また製造拠点を海外に移すなど為替変動によるリスクを最小化してきた。したがって、現状円安がこれだけ進んでも日本企業が享受するメリットは過去に比べれば小さくなっている。また、アベノミクスの円安時にはエネルギー価格の下落により円安によるコスト増が一定相殺されていたが、近年ではエネルギー価格がロシアウクライナ情勢により高騰しており、輸入企業にとっては所謂ダブルパンチになってしまっていることも、悪い円安の原因である。日米金利差がこれだけ開いた中では金融政策で円安を抑制することは困難である(勿論、中央銀行の役割は金融システムの安定と物価の安定であり、為替レートは市場に一任するのが大前提だが)。行き過ぎた円安是正のためにはインバウンド重要の復活により、サービス収支を改善していくことが重要である。