大矢康裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
過去の遭難事故の解説や安全啓蒙はよくある話ですが、この本は気象予報士が過去の遭難事例の気象状況を新しい解析技術によって再現している珍しいものとなっています。
意識や気持ちの話ではなく、事実こういった現象が起きているというのはまさに未来の事故防止のために役立っていると思います。
しかし、過去の事例に関してはどうしても結果論になってしまうのは仕方ないことで、実際に気象予報士ほどの知識がない一般人がここまで予測出来るかは怪しいところです。
観天望気に頼らざるを得ない結論を見ると登山者もある程度の気象の知識が必須科目と感じました。
低体温症や熱中症の事例を読むと果たしてどこまでの人がそこで判断出来るのかと思ってしまうほど、登山ではよくある例(汗をかいたまま歩く、雨の日に行動するなど)であるので未然に防ぐことは可能なのか正直疑問です。
知っていなければ防げない事故と思えます。
こういった事例は悲しい事故ですが、非常にためになります。特に気象状況の再現は科学的に根拠もはっきりしているため、登山者、特にリーダーにはぜひ読んでほしい一冊だと考えます。
気象予報士向けの詳しい予測方法や予測目安の解説が載っている訳ではないので(あくまで分かりやすくなってます)、気象の勉強をしたい方は別の本をオススメします。