永井俊哉のレビュー一覧

  • ファリック・マザー幻想―学校では決して教えない永井俊哉の“性の哲学”

    Posted by ブクログ

    核心を付くような卓見の連続じゃないか!
    哲学読み物(哲学書ではなく)としてこれ以上のものを私は知らない。
    「性」の問題は、サブタイトルにもあるように教育において取り上げられることのないテーマである。
    著者のウェブサイトのファンであり、以前から読ませて頂いているが、その取り扱い領域の広大さに脱帽する。本書でもその射程は遠大である。
    多くの専門家は自身の専門領域にフォーカスして論及するが、そのこと自体が実は重大な問題を抱え込んでいる、とも感じる。
    その点、著者のような複眼的な考察というのは論理的強度が高まる。合点がいく。説得力のある解を提示してくれる。

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    2014年09月10日