にしがきようこのレビュー一覧

  • イカル荘へようこそ

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    真子(中2)は揉めてばかり両親に耐えきれず家を飛び出し、偶然たどり着いた画廊で夏鈴さんに出会う。夏鈴さんの「イカル荘」で暮らしはじめた真子は、出会った鳥や人びとによって変わっていく。

    イカル、ガビチョウ、サシバそれぞれの鳥の生態を物語に生かし、美しく表現している。
    真子やデフィン(インドネシアからの留学生)そして読者も、鳥たちの姿から力強く生きること、ひとり立ちすることへの覚悟、群れの中にいながら個であることなど、いろいろ感じとることでしょう。

    親と子の関係は難しいが、にしがきようこさんのお話には、別の大人との出会いによって主人公が自ら道を見つけて行く、そういう救いがあるように思う。そして

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    2021年05月27日
  • イカル荘へようこそ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    イカル荘というネーミングと、イカルがたくさんの表紙に、つい手に取った。小学高学年・中学生向けの読み物。

    家に居場所がないと思った、中学2年生の真子が、家を逃げ出して転がり込んだのが、イカル荘。画家の夏鈴(かりん)と、インドネシアからの留学生デフィンと一緒に暮らし始めると、パパとママと暮らしていた時とはまったく違った生活が待っていた。

    作者は鳥が好きなのだと思う。(私もです)
    そこをうまく絡めて物語を作っているけれど、物語の中心はそこではない。同じような設定で少女が自立していく話、高楼方子さんの『十一月の扉』を思い出しました。
    小学生でも読める物語なので、重厚ではないけれど、分かりやすいお話

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    2024年02月22日