ポール・ギャリコのレビュー一覧

  • ほんものの魔法使

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    魔術師の都マジェイアにある魔術師名匠組合に加入するため、試験を受けに来た他国者アダムとものいう犬のモプシー。モプシーがモップ犬で可愛らしいのに毒舌なの良かった!
    華やかな加入試験の舞台裏で、魔術師たちの権力争いが同時に進行する展開が熱かった。
    トリックや舞台装置を介さない”ほんものの魔法“とは?
    雰囲気を壊さず新訳にして中学生や高校生に読んで欲しいな。

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    2022年05月23日
  • ほんものの魔法使

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    ネタバレ

    長いこと積読してたけど読み始めたらびっくりするぐらい面白かった。魔術師名称ギルドに加入するための試験にはるばる山を越えてやってきた主人公アダムとしゃべれる犬のモプシー。しかし魔術師名称ギルドは魔術師とは名ばかりの手品師が所属するギルド。ほんものの魔法が使えるアダムはその予選で行った演技について周りからトリックを教えて欲しいと詰め寄られたり(ほんものの魔法なのでタネも何もない)、黒魔術師!危険!と狙われたり…というストーリー。アダムからしたら魔法は当たり前のもので、オタマジャクシがカエルになること、種が木に育つこと、私達が目を閉じて頭で想像すれば楽しかった場所や過去、未来へ一瞬で行けることも魔法

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    2021年08月29日
  • ほんものの魔法使

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    昔々読んで、ものすごく影響を受けた作品。再販されたとの情報に喜び勇んで再読した。

    盲点を突かれたようなすてきな設定で、ワクワクするというよりはハラハラする展開で、気がつくと主人公たちを心から応援している自分がいる。主人公が語る「ほんものの魔法」がとても魅力的で、若い頃に読んだのと同じように心を持っていかれた。

    優しい語り口で美しく理想を描き出してくれるけれど、一方で現実に対する風刺も鋭く、自分自身がどちらかと言えば敵役や俗物の部類ではないかと思うと、読んでいてつらくなる。そういう点では、ドジな魔法使いの若者の存在が、一番僕にとっては身近で、ラストにほっとさせられ、もう一度旅に出ようと思わせ

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    2021年08月01日
  • ほんものの魔法使

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    ネタバレ

     魔法使いのアダムは魔術師の街マジュイヤへ、物言う犬のモプシーと共にやってくる。

     そこにはありとあらゆる魔術師がいるのだが、アダムは本物の魔法使。

     彼がこの町で出会ったジェインとニニアン。二人にもたらした奇跡の物語。

     ああああ! 好きだー! ギャリコ!!

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    2021年06月23日
  • ほんものの魔法使

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    ネタバレ

    魔法の都とよばれる都市マジェイアにストレーン山脈を越えてグリモアからアダムという青年がやってきます。
    アダムはマジェイアの手品師や奇術師が加入する魔術師名匠組合に加入する試験を受けるつもりでした。
    百人の魔術師が受けて合格するのは3名のみ。

    そこでアダムはマジェイアの市長にして魔術師の統領のロベールの娘で11歳のジェインと知り合い仲良くなります。
    ロベールは息子のピーターを後継ぎにしようと可愛がりジェインのことは放っておいていました。
    そしてアダムは無二無双ニニアンという下手くそな魔術師を助けてやります。
    その時の魔術があまりにも鮮やかでロベールはアダムに手品の種を教えて欲しいと言い出します

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    2021年05月21日
  • ほんものの魔法使

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    ネタバレ

    (わたしは)これを、訳含めて、「児童文学」の傑作の棚に置きたい。「モモ」や「ゲド戦記」と同じ、『決して古びない真実のファンタジー』の棚に。……あと個人的にモプシーが、「猫語の教科書」を思わせる思わせる書き方をされているのがとてもうれしい。

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    2021年05月14日
  • ミセス・ハリス、ニューヨークへ行く

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    ミセス・ハリスの冒険旅行第2弾
    虐げられたこどもを救うため、ふたたび奇想天外な旅に出るハリスおばさん。
    その行動力に圧倒された。私も同世代。元気にいこうっと。

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    2025年12月01日
  • ミセス・ハリス、パリへ行く

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    ネタバレ

    前半は翻訳ならでは?の周りくどさがありましたが、どんどんストーリーが進んでいってわくわくしながら読めました。
    シャサニュとハリスさんがもしや恋?と思ったらそれは無かったです。
    巻末の時代背景をふまえた解説もよかったです。

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    2025年11月13日
  • 猫語の教科書

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    ああ、まんまと猫に支配される生活をしていました。
    ツィツァの飼い主同様に薄々気づいてはいたけれど、そう、まさに「魅力に降伏していた」という言葉がピッタリ。
    「声なしニャーオ」の破壊力も何度も経験しているはずだけど、こうやってしっかりはっきり言語化して示されると「ははぁ、まさにその通りでございます、ぐうの音もでません!」とひれ伏したくなる思いでした。
    絵も綺麗で、特にツィツァの気高さが美しく表現されているように感じました。

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    2025年09月04日
  • ミセス・ハリス、パリへ行く

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    「雪のひとひら」が良かったので、同じ著者の作品で面白そうなものを手に取った。読んでいくうち、子どもの頃に読んだやつか??と。詳細は忘れていたけど、結末同じだった。幸運なめぐり逢い。
    お掃除おばさんがディオールに憧れて、、、という話ですが、ちょっぴりおとぎ話風だけど、一つひとつの場面にしっかりリアリティがあり、なんならお店をまとめるマダム・コルベールは、いまのわたしの年齢や状況からしてすごく感情移入しやすく、ちょうど職場で同じようなことがあり、マダムと一緒に自分が赤面してしまった。
    昔読んだ時はただ楽しかったのだけど、いまは場面やキャラクターごとの温かみや煌めきが心に染みて、このラストにこれだけ

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    2025年08月23日
  • ミセス・ハリス、パリへ行く

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    角川文庫で出されたのを読んだのですが
    こんなワクワク、ハラハラする物語が
    児童文学として出回っていたとは!
    「よみもの」から一足飛びにミステリに
    走った子供時代の自分に教えたい気分。
    ただ、内容的には特に子供向けではないねぇ。

    ロンドンで通いの家政婦をしている
    ハリスおばさんは、ある日
    雇用主のひとりの家でディオールのドレスを見て
    その美しさのとりこになる。
    自分も手に入れたい一心で
    くじの賞金を元手にコツコツ稼ぎ
    ついにパリへ旅立つのだが。

    海外旅行ははじめてで
    フランス語だってたいしてわかるわけでもない。
    そんな彼女と出会ったパリの人たちが
    最初こそ小馬鹿にしたりするものの
    おばさんの

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    2025年08月03日
  • ミセス・ハリス、モスクワへ行く

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    ネタバレ

    シリーズ最終巻
    いままでとはすこし違って、ハリスおばさんの堂に入った振る舞いになんだか安定感があるドタバタ加減
    痛烈批判的ソ連描写は時代背景がよくわかるし、おかしみのさじ加減はさすがのギャリコ
    新しいテレビでバイオレットとお茶しながらくつろぐ時間を思い浮かべて、うれしい気持ちになる

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    2025年03月18日
  • ミセス・ハリス、パリへ行く

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    家政婦のハリスおばさんはディオールのドレスに出会い、どうしても欲しくなり節約に節約を重ねてパリに行きます。
    ディオールで出会う人たちは最初ハリスおばさんを下に見ますがハリスおばさんの言動に心を開き好きになって行きます。
    彼らはハリスおばさんから幸せをもらいます。
    ハリスおばさんも出会った人たちからドレス以上の
    幸せをもらいます。
    年齢など関係なく冒険するハリスおばさんが好きです。
    映画にもなっているようなのでそちらも見たいです。

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    2025年02月11日
  • ミセス・ハリス、国会へ行く

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    シリーズもの。ほかは読んでないけど、面白かった。翻訳ものでいまではあまり見かけない下町言葉(?)の会話文だなー、と思ったら、もとは1981年に刊行したもの。勢いがよく、楽しめました。

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    2025年02月10日
  • ミセス・ハリス、モスクワへ行く

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    ミセス・ハリス シリーズ全4巻
    初めて読むのに最後の4巻を読みました。
    シリーズの最初の本ミセス・ハリス、パリへ行く
    は品切れだったし、帯にどの巻からでも読めると書いてあったのでなんとなくモスクワへ行くを選びました。
    富くじを当ててモスクワへ親友のバターフィルドと旅行へ行きます。
    ひょんなことからスパイ容疑をかけられてしまいます。
    時代はまだソ連の時代ユーモラスに描かれていますが部屋には盗聴器が仕掛けられていたり、いつも監視されていたりけっこう怖いです。
    トイレにトイレットペーパーがなかったりするのも時代を感じました。
    話はテンポ良く進み読みやすかったです。
    こちらの原作は1974年。
    1作目

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    2025年01月25日
  • ミセス・ハリス、モスクワへ行く

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    シリーズ最終作。
    ハリスおばさんとバターフィールドおばさんがモスクワへ旅行するが、旅先でのある使命感に燃えていた。

    いざモスクワに着いてみると当時のソ連情勢もありスパイ容疑にかけられて尾行されたりハラハラ。
    庶民的なハリスおばさんはいつもの皮肉も言いつつも、情に厚く人柄の良さで今回も大活躍する姿に惹きつけられ楽しかった。

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    2024年12月30日
  • ほんものの魔法使

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    ほんものの魔法使アダム、物言う犬モプシー、この二人が魅せてくれる"ほんものの魔法"はどれも美しく、うっとりするようなものばかり。マジシャンの街マジェイアに住む人々も人間味臭く、ある意味アダムたちとは正反対の人々。
    この世の中にあるたくさんのファンタジー作品の中でも、自分のために現実世界のためになるような言葉がたくさんあると思います。

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    2024年09月28日
  • ミセス・ハリス、パリへ行く

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    海外文学にうとい。海外文学は人の名前がすぐに分からなくなるという恐怖(?)からずっと避けてきたというのが一番の理由。
    でもこの本、表紙がかわいいし(単純)、物語の解説を読むとなんだか勇気がもらえそうだったので、手に取ってみた。

    このポール・ギャリゴの小説、1958年に書かれたお話。舞台はロンドン。お金持ちの家を掃除して回る還暦近い家政婦、ミセス・ハリスがあるお宅で見たクリスチャン・ディオールのドレスに一目惚れし、せっせとお金を貯めて、ドレスを買うために一人でパリに向かうのです。そこで訪れた出会いの数々。なぜか、みんなハリスおばさんの勇気と魅力に引き付けられていく。そして、あっという間にみんな

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    2024年09月24日
  • 猫語の教科書

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    『猫語の教科書』を原作としたコミックです。原作は読んでいませんが、日本の猫もほぼ同様の仕草をしますので、猫語は世界共通語なのかもしれないですね。
    いつか、猫とともに生活をしてみたいと思いながら読みました。

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    2024年07月28日
  • ミセス・ハリス、パリへ行く

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    とても可愛いお話なんだけど、読後感は複雑。
    結局は、「もの」ではなく人と人とのつながりであり関わりが大事ということなのだろうか。
    素直には結末を受け入れるのは難しいとは感じたものの、ハリスおばさんの素敵な経験は読んでいてもワクワクしました。

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    2024年05月14日