平居紀一のレビュー一覧
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タイトルの『白い巨塔』が舞台ではないものの、病院の権力争いを絡めたミステリー作品。
登場人物が多く、医療法人について知識が乏しいので集中力が切れてしまいそうになりました。
そんな時に登場してくれるキャラクターが真二と悠人。
軽快な会話が楽しませてくれました。
解決編までに出た誘拐、同人誌、YouTuber、ドクロ沼、ホームレス…とその全てが1つに繋がっていてスッキリ。
元ヤクザの真二と悠人は頭脳派だったのね。
と、クスッとしました。
-何につけても、アタマから決めつけないといいますかね。
否定したいことの中にも、いいものが見つかることがあるし、美しいものが隠れているかもしれない。
そもそもこの世の中に、決めつけられるほど確固たるものなんか、あるんだろうか。
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Posted by ブクログ
タイムスリップ×ミステリー。
研修医が100年前の大正時代にタイムスリップしてしまい、医学やその他の知識や洞察力を活かして、身の回りで起こる奇っ怪な出来事を解決していく。
いきなり大正時代に飛ばされた割に、順応早っ!という気がしないでもないが、医療レベルも検査技術も薬品も現代に遠く及ばない当時において、(時には“反則”も使いつつ)できる限りのことをして周りの人たちに貢献しようと奮闘する主人公には好感がもてる。
ところどころ、歴史上の大物が登場する演出も憎い。
ラストの後日談まで読んで、この主人公が大正時代に飛ばされ、数ヶ月の間人々と交流したことは、歴史の流れの中で何か必然的な意味があったのだな、と感じさせられて、温かい気持ちになった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「元彼の遺言状」とこのミス大賞を競いあっただけあり、さすが!散りばめられた伏線、回収はもちろんですが、
個人的にはストーリーの大筋のどんでん返し伏線ではない、小さな仕掛け(身代金のドローンのくだりや、春香誘拐の時のトリックなど)にも
きちんとからくりがあって面白かったなと思いました。
中盤まで、「この小説マジでまともな人出てこんな……」と思ってたが、最終的には真二と悠人、菜々美が一緒にいたり、マサヨシと春香がいい感じになってたりと少し人間関係に希望があって良かった。笑
個人的にマサヨシがいいキャラだったと思う。ヤクザになりきれん優しいヤクザ。春香ちゃんの変化や成長を別ストーリーでいいから見たいかな。
植草親子の顛末をどうまとめるのかなと思ってたけど、真二と悠人が換金出来ない宝くじを換金してもらうという所に落ち着けたのは凄かったなと思う
。
ただ、いつも全く予想もせずに騙されまくる私ですら予想出来たから(笑) その辺りは評価を4にさせてもらおうかなということで。
※個人的に、春香ちゃん誘拐の時の第二の女は絶対菜々美だろうと思いながら、まさか悠人が通じてるとは予想しなかったので、身分証で白石真波が出てきた瞬間、あれ?ってなった。これじゃどこで植草親子の件をまとめるんだと思っていたら
まさかの偽装身分証だったとは。その辺りはまんまとやられました。(普通の人は気づくよね、ええ。笑)
ちなみに作者のTwitter見てると二作目を鋭意制作中だそうです。期待! -
Posted by ブクログ
「このミステリーがすごい!」大賞・文庫グランプリ受賞作。意表を突いた誘拐ミステリーのプロットはなかなかよくできている。このプロットが成功している、つまり読書を騙せる要因は、ヤクザの下っ端二人組、真二と悠人の関係性と会話の妙にある。この性格の全く違う二人の描かれ方が素晴らしいのですっかり騙されてしまった。伏線になる自動車部品店を経営する植草父娘の娘・菜々美の人物像が何かあまり一定していないところが減点だが、ラストの衝撃にいたる伏線の回収は見事で、「元彼の遺言状」と大賞一騎打ちになったのもうなづける。
は、地上げ屋による嫌がらせで廃業に追い込まれかけていた。抵抗するため、父娘はある人物を頼るが……。一方、宗教団体・ニルヴァーナでは、教祖の孫娘が誘拐される事件が起きていた。様々な人物や事件が、衝撃のラストに帰結する、誘拐ミステリーの新機軸! -
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第19回『このミステリーがすごい』大賞、文庫グランプリ賞受賞作。同時受賞は大賞に『元彼の遺言状』新川帆立。
出てくるのは麦山組のヤクザの下っ端のチンピラみたいな市岡真二22歳と草塩悠人23歳の二人組プラス手下のマサヨシ。
あとは店の土地と建物を売って立ち退きの要求をのまないがためにヤクザたちに嫌がらせをされている植草部品の植草浩一と、娘の菜々美。
そして起きた事件は、調布に住む金貸しの稲村徳也が殺され、その現場に居合わせたことを隠すために、調布の宝くじ売り場で宝くじの当たりくじ1億円を買ったことを真二と悠人が隠さなければならなくなり、自分たちで換金できなくなったこと。
『甘美なる誘拐』というタイトルですが誘拐をするのはかなり後半になってからです。
真二たちは上から命じられてニルヴァーナという宗教法人の教祖の孫娘の中学生長尾春香を誘拐する作戦を立てます。
以下ネタバレです。お気をつけください。
最後の黒幕が○○だったとは全く気づきませんでした。
「身代金取れたし、ニルヴァーナの変なお札も手に入り人質も無事に帰るし、いい誘拐だった」とマサヨシが最後に言ったのが、まさしくその通りだと思いました。
人質が『ハチミツとクローバー』や『ちはやふる』などのコミックを読みながら鳩サブレやジュースなどのお菓子を食べて待機しているのですよ。
ヤクザは出てきますがめでたし、めでたしに終わるコメディタッチのミステリーです。
最初は少しかったるいと思って読んでいましたが、最後はやっぱり面白かったです。