福田利之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
遊園地「ほたるいしマジカルランド」で働く老若男女を描いた連作短編集。
アトラクションのキャストをはじめ、清掃のスタッフ、園芸スタッフ等、様々な仕事をする人々が主人公となって描かれている。
読む前の時点で遊園地で働く人々を描いた作品だということは知っていたつもりだった。
けれど読み進めるうちに、自分はアトラクションのキャストのみをイメージしていて清掃や園芸のスタッフの物語を想定していなかったことに気づいた。
仕事内容だけでなく、働く人々の背景も様々であることが描かれている。
この作品で特徴的だと思ったのは、それぞれの背景や思いを他の登場人物に吐露するような場面が少なかったこと。
それぞれの思い -
Posted by ブクログ
芳枝は、太陽を見ることがない世界のなかにいた。
それは、40歳を目前に突然亡くなった息子を荼毘に付してからだ。
その日から闇の世界だったが、ひとりの少年がドアを叩いてから外へ出る。
そこから物語が変化する。
芳枝が出会った豹と物語を作っていくようでありながらすべては、彼女の意識のなかで過去を振り返っているようでもあり、不思議な感覚を味わった。
子どもに帰ればすべてを素直に表すことができるような…。
気になっていることをもう一度再現しているような…。
最後には希望を与えてくれるようで。
それは、明るい太陽を見ること。
詩的で美しく、穏やかに染み込んでくるような物語