神田山陽(二代目)のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
講談師の二代目神田山陽の自伝。
戦前、戦中はダンス講師、家業の書籍取次業等を経験し、戦後はアマチュアの講談師として活動開始してから、講談界の風雲児となり、その後多くの弟子(特に女流)を育て、講談界に大きな足跡を残した一代記は、単なる読み物としても面白い。
著者も本書の終わりの方で記しているが、著者の大きな功績として古色蒼然とした講談だけでなく、艶話や立ち回りを取り入れた変わり種講談を広く認めたこと、女性を含む多くの弟子を育てたことが挙げられる。
ちなみに、最近テレビでも見かける講談師、六代目神田伯山は著者の孫弟子にあたり、伯山の師匠(つまり、著者の直弟子)は人間国宝の三代目神田松鯉となる