神木隆之介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
繊細な空気が漂うタイトルとカバー写真(神木隆之介の撮り下ろしだそう)。うーん、やり過ぎな気がします。
作品は、秘密を抱える主人公夕作の感じる恐れや怯え、秘密を共有する槙野への連帯感、そして人間的な成長など、どの表現も素晴らしいのだが、それとは別に、さりげない学生生活のなか、秘密の共有の輪から外れた仲間たちの感じる疎外感や葛藤が繊細な筆致で描きだされてて、良作に仕上がってます。
ただ、男友達はひたすら優しく、女友達はみな聡い。悪人の登場しない世界は少し物足りなくもあるのは事実。そして、1人だけ闇に取り込まれてしまったような槙野の今後が具体的にはなんにも提示されていないのも不満。ま、槙野は大丈夫そうだけど。 -
Posted by ブクログ
❇︎
傷を抱えた主人公は周りの人と距離をとり、
誰とも深く関わらないように息を潜めて
ただ毎日をやり過ごすように生きていた。
そんな主人公が偶然クラスメイトと
話すようになったことがきっかけで、
周りに少しずつ人間関係ができていく。
傷ついた心。
自分を守るための嘘。
人との距離。
嘘をついている罪悪感に身を切る思いを
感じながらも、どうしとも踏み出せない一歩。
もどかしい気持ちと止まることが当然だと
理解して受け入れる共感。
夕作(うさ)や槙野と周りの人たちの
優しい想いに心が洗われます。
〜保健の先生の一言〜
君は自分を心配してくれている人のこと、
ちゃんと考えたことはある?
この言葉をまっすぐ受け止めて苦しいと
感じれた主人公の夕作をいい子だな、
と思いました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ青春時代には、ちょっとしたことでも思い悩むものだが、自分で直せる範囲であれば体型にしろ、勉強にしろ頑張れる。
だが、顔のあざとなるとどうだろうか。
男子でも人の目は気になる。
ここでは、あざを化粧で隠して息をひそめるようにしている男子高校生が、新聞配達中に公園でタバコを吸うクラスメートの女子と会うことから始まる。
お互いに心に抱えた傷を隠している。
とても切ない秘密。
胸に沁みた保健の先生のことば。
「自分のことを好きになれだとか無責任なことは言わない。けど、自分じゃなきゃ出会えなかった人たちを好きになることはできる」
いろんなことがあり、もやもやしたり諦めたり、投げやりになることがたくさんある世代。
少しでも気持ちをわかってくれる人がいれば、元気になれるのではと思った。
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Posted by ブクログ
クラスで人気の女子生徒は実は隠れて喫煙をしていて、その裏には秘密が……と聞くと、難病でも患ってて自暴自棄になったか?と安易に推測してしまうが、さすがにそんなやりつくされた物語ではなかった。
非行といわれることをするだけの理由はあって、同じく秘密を抱える主人公の夕作はお互いの秘密に触れないようにしつつ関係を深めていく。
秘密が露見しないように臆病だった夕作がそれでもと一歩を踏み出す様子は感動的。
「俺じゃなきゃ、槙野に会えなかった」という一言は自己肯定であり相手の受容であり、自分の選択を誇る高潔さが表れていて素敵だ。
ただ、もう少しエンタメ的に盛り上げてもよかったんじゃないか。
作者の文章はとても静かで、早朝が一つの重要なシーンとなる本作にはとてもよく合っている筆致なのだが、それが全編を通していると淡々とした印象を受ける。
そして、互いの秘め事を共有し、そこからの再生という構造は王道ではあるけれども、これまでの多くの作品を超えるような点が見当たらなかった。
デビュー作ということなので、次の作品を読んでみたい。