神木隆之介のレビュー一覧
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傷を抱えた主人公は周りの人と距離をとり、
誰とも深く関わらないように息を潜めて
ただ毎日をやり過ごすように生きていた。
そんな主人公が偶然クラスメイトと
話すようになったことがきっかけで、
周りに少しずつ人間関係ができていく。
傷ついた心。
自分を守るための嘘。
人との距離。
嘘をついている罪悪感に身を切る思いを
感じながらも、どうしとも踏み出せない一歩。
もどかしい気持ちと止まることが当然だと
理解して受け入れる共感。
夕作(うさ)や槙野と周りの人たちの
優しい想いに心が洗われます。
〜保健の先生の一言〜
君は自分を心配してくれている人のこと、
ちゃんと考えたことはある -
Posted by ブクログ
ネタバレ青春時代には、ちょっとしたことでも思い悩むものだが、自分で直せる範囲であれば体型にしろ、勉強にしろ頑張れる。
だが、顔のあざとなるとどうだろうか。
男子でも人の目は気になる。
ここでは、あざを化粧で隠して息をひそめるようにしている男子高校生が、新聞配達中に公園でタバコを吸うクラスメートの女子と会うことから始まる。
お互いに心に抱えた傷を隠している。
とても切ない秘密。
胸に沁みた保健の先生のことば。
「自分のことを好きになれだとか無責任なことは言わない。けど、自分じゃなきゃ出会えなかった人たちを好きになることはできる」
いろんなことがあり、もやもやしたり諦めたり、投げやりになることがた -
Posted by ブクログ
クラスで人気の女子生徒は実は隠れて喫煙をしていて、その裏には秘密が……と聞くと、難病でも患ってて自暴自棄になったか?と安易に推測してしまうが、さすがにそんなやりつくされた物語ではなかった。
非行といわれることをするだけの理由はあって、同じく秘密を抱える主人公の夕作はお互いの秘密に触れないようにしつつ関係を深めていく。
秘密が露見しないように臆病だった夕作がそれでもと一歩を踏み出す様子は感動的。
「俺じゃなきゃ、槙野に会えなかった」という一言は自己肯定であり相手の受容であり、自分の選択を誇る高潔さが表れていて素敵だ。
ただ、もう少しエンタメ的に盛り上げてもよかったんじゃないか。
作者の文章はと