イアン・ワトスンのレビュー一覧

  • オルガスマシン

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    ネタバレ

    二階堂奥歯さん「八本脚の蝶」に収められていた書評で本書を知り、読みました。
    製造された少女たちは注文者の望みどおりにカスタムメイドされ、愛玩の後に引き払われ、使えなくなるまでとことん使い尽されてポイ…それをするのはもちろんMAN。
    女性が男性に身体改造されて隷属している世界。フィクションだから極端で酷く悪趣味(そこはかとなく漂うマンガチック…)だけれど、「男性が女性の身体について定義する」というのは現実世界でも起きていることだな…と、読み進めていく裏で考えていました。

    女性も一枚岩ではない。でも、新しい世界への柔軟性は高い。
    隷属を是としない。考える。カスタムしてまで支配する世界は極端だけれど、カスタムせずに従わせる時代はじわじわと近づいてきているから。でも、子宮移植はカスタムだと言えるかも。

    と、堅苦しく考えてしまうけど、カスタムメイド・ガールたちが自分たちの力で解放していく様は痛快でした。虐げられる描写は

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    2025年03月25日
  • オルガスマシン

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    SF。ディストピア。
    著者の作品は『エンベディング』『スローバード』に続いて3作目だが、今作が1番好き。
    近未来を描いたディストピア小説だと思うが、自分には架空の物語とは思えなかった。
    今作における女性の立場を、労働者・子供・ペット・養殖されている生物などに置き換えたら、現実に同じようなことをしていませんか?
    第四部の結末が、微かな希望があるように思えて良い。
    うっすらとカバーの裏の文字が見える本のデザインは、素晴らしい。さすが竹書房さん。

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    2023年05月03日
  • オルガスマシン

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    人類(human)=男(man)である価値観の下、女は男の所有物である「モノ」としてしか生きることを許されない未来。とあるコンクリートの島において、顧客たる男の欲望に基づき遺伝子改変と肉体改造を経て「製造」されるカスタムメイド・ガールたちの体験を描く物語。常人の二倍以上の大きな青い目を持つ素直なジェイド、六つの乳房に加えて顎にも乳房を持つ優しいハナ、獣の毛皮と獣性を併せ持つ勝気なマリ、金持ちの煙草入れとして乳房を引き出しに改造された高慢なキャシィ・・・彼女たちが「出荷」された後の過酷な顛末とは?

    一言でいえば、残酷な「大人の寓話」、ということになるのでしょう。
    SFとしての科学的な説得力よりも、SFというフォーマットをベースにした問題提起を目的とした作品だと、鴨は受け取りました。

    徹底的な男性優位社会を描いた作品でありつつ、イアン・ワトスンが表現したかったのはそこではないのだろうな、と思います。
    SF作品としてのツッコミどころは満載です。ラストシーン、ジェイドが自らの立ち位置を理解してとった行動は、ストーリーとしての説得力がイマイチで、結末がはっきりとわかりやすい作品がお望みの向きにはお勧めできない作品だと思います。
    でも、このストーリー展開には、一人のオンナSF者として、いろいろと思うところはあります。この作品に対する感想として、「高尚さも下劣さもイマイチ」とか「萌えが足りない」とか無邪気に評する日本語サイトが散見されることに、鴨は深い絶望を感じます。これまで数多くのSFを読んできた自負がありますが、「超えられない壁」を改めて如実に感じましたね・・・。

    そんなこんなで、SFという文学ジャンルは本当に様々な気づきを与えてくれる文学ジャンルなので、これからも読み続けていきたいと思います。

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    2021年05月13日
  • オルガスマシン

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    2023-06-06 再読
    とてつもない物語ではある。しかしながらその想像力はあくまでプレイメイト的な健全?な性指向の延長線上にあるように思える。いや、そんなことはないんだけど。
    何より恐ろしいのは、そういった社会の仕組みよりも、その仕組みが自己保存を目的として歪んで行った様にあるように思える。奴隷制度は全てを奴隷と化す。その方が恐ろしい。

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    2023年06月06日