エリフシャファクのレビュー一覧

  • レイラの最後の10分38秒

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    死ぬ時ってこうなのかな、とまだ見ぬ死に思いを馳せた。ファンタジーだけど、こうなるといいな、私はレイラみたいに寛容に生きてるかな、って反省した 90

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    2023年12月28日
  • レイラの最後の10分38秒

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    10分38秒のあいだ— 心臓の動きが止まった後も意識は続くのだそう!
    そのわずかな時間に人は何を思うのだろう? 
    魅惑的な街イスタンブルの裏側で生きた一人の娼婦レイラの物語。5人の友達の物語でもある。1947〜1990

    心を鷲づかみにされた

    大人に服従するしかなかった少女時代
    そして
    喧騒にまみれた街の片隅で友情を育み
    尊厳を保ちながら暮らすレイラの姿に

    自分自身を知り、わが人生の主人になってみよう

    心が軽くなっていく

    青い尾ひれをゆらしながら泳ぐ闘魚(ベタ)に導かれ やっと自由を手にしたレイラの姿に

    テキーラ・レイラが息絶える最後の10分38秒を、一分ごとに記憶の糸を手繰り寄せ

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    2023年06月16日
  • レイラの最後の10分38秒

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    1度途中まで読んで、主人公の人生の悲惨さに耐えられず読むのを断念した本。再度チャレンジして読み終わると、読んで良かったと心から思えた。

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    2023年06月02日
  • レイラの最後の10分38秒

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    友人たちとの熱い友情に強く胸を打たれました。
    今まで読んできた本の中で断トツのNo.1作品。死ぬまで読書趣味でいる予定ですがこの本を超える作品に出会うことはないだろうと思っています。100点満点です。

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    2023年02月19日
  • レイラの最後の10分38秒

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    1990年、トルコ。イスタンブルの路地裏にあるごみ箱の中で、殺害された1人の娼婦が息絶えようとしていた。
    彼女の名前はレイラ。死後も続く10分38秒の意識の中で、彼女は、5人の友人と1人の最愛の人と過ごした日々を思い出す。

    この小説の前提に、ひとつの事実がある。
    2017年にカナダの集中治療室勤務の医師たちにより発表された「臨床死に至ったある患者が、生命維持装置を切ったその後も、10分38秒間、生者の熟睡中に得られるものと同種の脳波を発し続けた」という論文だ。作者はこの記事を読んで興味を持ち、この小説を書くに至ったという。

    主人公のレイラはトルコの田舎町で生まれた。
    厳格で理解のない父と、

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    2021年08月21日
  • レイラの最後の10分38秒

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    ネタバレ

    言葉にならないくらい良かった。
    殺害されてから意識がなくなるまでのわずかな時間に、彼女の人生・人々との思い出、心がほどけていく。
    友人達に送られて、魂はイスタンブールの一部に帰る。
    理不尽で無慈悲な話だけど、命は明るく美しいと思える。

    フィクションだけど、イスタンブールの地図も掲載されているので、GoogleMapのストリートビューで見ると、街の雰囲気を感じられてとてもよかった。
    なんと河の水上までストリートビューで追えるので、最後の橋のシーンまでレイラの視点で見ることができる。本と一緒におすすめです。

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    2021年01月25日
  • レイラの最後の10分38秒

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    2017年3月、医療系情報サイトにある驚くべき記事が掲載される。カナダの集中治療室勤務の医師らの報告だ。「臨床死に至ったある患者が生命維持装置を切ったその後も10分38秒間、生者の熟睡中に得られるものと同種の脳波を発し続けた」というものだ。医師らはこれが機器の誤作動ではないことを確認し医学誌に論文として掲載した。この記事に興味を抱いて執筆されたのが、本書だそうだ。「人はわずかなその時間に何を思うのだろう?もし、人生を振り返るならどんなふうに?」
    物語は1990年トルコのイスタンブルで暮らす娼婦レイラが、殺人事件の被害者となり、心停止となり呼吸もとまり、まさに死に瀕した状態であるにもかかわらず、

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    2021年01月18日
  • レイラの最後の10分38秒

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    イスタンブルで、殺されてゴミのように捨てられた娼婦のレイラが、かろうじて残る意識の中で自分の過去を回想する物語。古い因習に囚われた父、産みの母と育ての母の確執、そして性被害。家を飛び出し娼婦になってからのこと、それぞれが苦しみを抱えている大切な友人、そして巻き込まれた事件。後半はバディものになっていく!哀しさと可笑しさもある不思議な小説。筆者は人権活動家のトルコ人の女性作家であり、トルコでの女性のいきづらさを描いている、ようで、意外にイスタンブルという都市を、西洋の都市にならない、死の匂いが漂い、何事も諸行無常、留まらず流動し続ける街と描き、筆者の街への愛情を感じたのでした。ちょっと不思議な読

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    2025年06月21日
  • レイラの最後の10分38秒

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    面白かった。殺された娼婦レイラ。肉体は滅びたが、まだ意識がある。10分38秒、レイラの脳裏に走馬灯のようによぎる人生。レイラの回想に出てくる友人たちが、後半のメイン。

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    2022年03月16日
  • レイラの最後の10分38秒

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    境遇だけ見ていたら、レイラはとても気の毒とかかわいそうとかそういう部類になっちゃうんだろうけれど、それでも彼女にはそういう同情や憐れみを寄せ付けない強さがある感じ。そして水族。血族に恵まれなくても素敵な水族を自分の手で作ることができる。いいな。

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    2021年07月08日
  • レイラの最後の10分38秒

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    2017年、カナダの医師らは、臨床死に至った1人の患者が、10分38秒間、生きている人と同様の脳波を発し続けていたことを発見した。
    少々奇妙な本書のタイトルは、このニュースに由来する。
    心臓が止まった後、10分余り、人に意識があるのならば、その人は何を思い、何を考えるのだろうか。

    主人公はレイラ。トルコ・イスタンブルに住む40歳代の娼婦である。
    物語冒頭、彼女はすでに虫の息である。襲われ、サッカー場近くの大型ゴミ箱に捨てられた。心臓が止まる。カウントダウンが始まる。

    1分。2分。3分。
    薄れゆく意識の中で、彼女は自分の人生を振り返る。
    生まれた日のこと。1人の父と2人の母がいる複雑な家庭で

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    2021年02月12日
  • レイラの最後の10分38秒

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    つくづく
    人生は短いものだなーと思う。
    心臓が止まって
    脳が機能を停止するまでの
    ほんの10分ちょっとで
    振り返ることができるほど。
    そして
    こんなに利発で聡明な人が
    娼婦となり、無残な死に方を
    しなければならなかった
    その時代や国籍や性別に
    虚しさとやるせなさが残った。
    それでも、けっして主人公が
    不幸だったわけじゃないことに
    救われる。

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    2021年01月10日
  • レイラの最後の10分38秒

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    心臓が鼓動を止め呼吸が途絶えたあとも、10分38秒の間、脳波は続いていたという論文があるそうだ。本書はその論文を基に、1人の売春婦が“完全に”死ぬまでの時間に想起したことを綴った作品である。味覚や嗅覚と共に断片的に思い出される彼女の人生は決して幸福なものとは言えず、楽しい読書ではなかったが、読む手が止まらない。そして第2部で綴られる彼女の5人の友人たちの奇想天外な冒険譚! トルコというあまり馴染みのない国を舞台に、生と死を思う深い読後感だった。

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    2020年11月08日
  • レイラの最後の10分38秒

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    私たちは死後、どのような人を、どのようなことを回想するのだろうか。レイラは、痛みを伴う悲しみや苦しみ、ささやかな歓びとともに、5人の友を回想する。選べなかった人生だったとしても力強く生きたレイラ。愛情深いその姿に友は皆惹かれていく。レイラも友に救われた。装幀の深いブルーやイラストがこの物語のラストにしっくりとくる。

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    2020年10月07日
  • レイラの最後の10分38秒

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     2017年3月に医療系情報サイトに、臨床死に至った患者が、生命維持装置を切ったあとも10分38秒感、生者の熟睡中に得られるものと同種の脳波を発し続けたという報告が掲載された。その10分38秒に人は何を思うのか。

     1990年、イスタンブールの路地裏のゴミ容器の中で、レイラは息絶えようとしていた。
    レイラは1947年、トルコの保守的な家庭に生まれた。厳格な父親には二人の妻がいる。レイラの本当の母親は2番目の妻だけど、1番目の妻を「母親」だとレイラに伝える。あるとき本当の母親が「自分が本当の母親」だと言うが、レイラは特に動揺をみせない。叔父による性犯罪の被害を受けるが、父親は叔父を庇い隠蔽しよ

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    2024年11月13日
  • レイラの最後の10分38秒

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    1990年、トルコ。イスタンブルの路地裏のゴミ容器のなかで、一人の娼婦が息絶えようとしていた。テキーラ・レイラ。
    しかし、心臓の動きが止まった後も、意識は続いていた──10分38秒のあいだ。
    1947年、息子を欲しがっていた家庭に生まれ落ちた日。厳格な父のもとで育った幼少期。家出の末にたどり着いた娼館での日々。そして居場所のない街でみつけた"はみ出し者たち"との瞬間。

    トルコ・イスタンブールの元娼婦テキーラ・レイラ。彼女の心臓が止まり、脳が死ぬまでの10分38秒。レイラの歩んできた悲しい人生と心がつながった五人の仲間の友情物語。酷い環境に閉じ込められるんだけど、レイラは常

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    2021年09月20日
  • レイラの最後の10分38秒

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    ネタバレ

    面白かった。登場人物のみんなに共感できる。トルコってそんななんだ,と思いながら読んだ。
    終盤,映像化向きな展開になっちゃったなーという感想。それで印象が落ちる訳ではないけど。

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    2021年05月25日
  • レイラの最後の10分38秒

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    主人公の女性レイラは最初から死んでいるのです。しかもごみ箱に捨てられて。体は死んでいるのですが、意識だけは10分38秒残っていて、その間レイラが生涯を走馬灯のように回想するというところが第一部。第二部はその友人たちがレイラの遺体をめぐって行動に出るお話としてつながっていきます。レイラは10代で故郷を捨て都会へ行き、あっけなく騙されて娼婦となります。読者からは転落人生のように思えて、しかしそのことをただ嘆くのではなく、5人もの親友に出会って力強く生きていきます。レイラの心はその境遇においても濁るがありません。イスタンブールという街は複雑な社会情勢、たくさんの宗教、人種が交差する街。そこでたくまし

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    2020年11月14日
  • レイラの最後の10分38秒

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    娼婦レイラは、殺されイスタンブールの裏道のゴミ箱に捨てられた。息絶えてから10分38秒、レイラにこれまでの事がフラッシュバックする。
    男の子を期待され生まれてきたレイラ。イスラム教の厳格な教徒である父の元、厳しく育てられるが、叔父に性的ハラスメントを受けた。自由を求めて家出し、イスタンブールへ向かうが、娼館に売り飛ばされてしまう。そこで出会ったそれぞれに傷を抱える仲間たち。
    第二次大戦後のトルコ、厳しい戒律と裏腹とも思える怪しい社会の裏側。第一部心は、ひたすら暗いレイラを取り巻く社会に読み手も暗くなる。第二部体は、残された仲間のレイラの遺体奪還ストーリー。あきれて笑ってしまう。そして、泣けてく

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    2020年11月14日