エリフシャファクのレビュー一覧

  • レイラの最後の10分38秒
    死ぬ時ってこうなのかな、とまだ見ぬ死に思いを馳せた。ファンタジーだけど、こうなるといいな、私はレイラみたいに寛容に生きてるかな、って反省した 90
  • レイラの最後の10分38秒
    10分38秒のあいだ— 心臓の動きが止まった後も意識は続くのだそう!
    そのわずかな時間に人は何を思うのだろう? 魅惑的な街イスタンブルの裏側で生きた一人の娼婦レイラの物語。5人の友人たちの物語でもある。1947〜1990

    心を鷲づかみにされた

    大人に服従するしかなかった少女時代
    そして
    喧騒に...続きを読む
  • レイラの最後の10分38秒
    1度途中まで読んで、主人公の人生の悲惨さに耐えられず読むのを断念した本。再度チャレンジして読み終わると、読んで良かったと心から思えた。
  • レイラの最後の10分38秒
    友人たちとの熱い友情に強く胸を打たれました。
    今まで読んできた本の中で断トツのNo.1作品。死ぬまで読書趣味でいる予定ですがこの本を超える作品に出会うことはないだろうと思っています。100点満点です。
  • レイラの最後の10分38秒
    1990年、トルコ。イスタンブルの路地裏にあるごみ箱の中で、殺害された1人の娼婦が息絶えようとしていた。
    彼女の名前はレイラ。死後も続く10分38秒の意識の中で、彼女は、5人の友人と1人の最愛の人と過ごした日々を思い出す。

    この小説の前提に、ひとつの事実がある。
    2017年にカナダの集中治療室勤務...続きを読む
  • レイラの最後の10分38秒
    言葉にならないくらい良かった。
    殺害されてから意識がなくなるまでのわずかな時間に、彼女の人生・人々との思い出、心がほどけていく。
    友人達に送られて、魂はイスタンブールの一部に帰る。
    理不尽で無慈悲な話だけど、命は明るく美しいと思える。

    フィクションだけど、イスタンブールの地図も掲載されているので、...続きを読む
  • レイラの最後の10分38秒
    2017年3月、医療系情報サイトにある驚くべき記事が掲載される。カナダの集中治療室勤務の医師らの報告だ。「臨床死に至ったある患者が生命維持装置を切ったその後も10分38秒間、生者の熟睡中に得られるものと同種の脳波を発し続けた」というものだ。医師らはこれが機器の誤作動ではないことを確認し医学誌に論文と...続きを読む
  • レイラの最後の10分38秒
    境遇だけ見ていたら、レイラはとても気の毒とかかわいそうとかそういう部類になっちゃうんだろうけれど、それでも彼女にはそういう同情や憐れみを寄せ付けない強さがある感じ。そして水族。血族に恵まれなくても素敵な水族を自分の手で作ることができる。いいな。
  • レイラの最後の10分38秒
    2017年、カナダの医師らは、臨床死に至った1人の患者が、10分38秒間、生きている人と同様の脳波を発し続けていたことを発見した。
    少々奇妙な本書のタイトルは、このニュースに由来する。
    心臓が止まった後、10分余り、人に意識があるのならば、その人は何を思い、何を考えるのだろうか。

    主人公はレイラ。...続きを読む
  • レイラの最後の10分38秒
    つくづく
    人生は短いものだなーと思う。
    心臓が止まって
    脳が機能を停止するまでの
    ほんの10分ちょっとで
    振り返ることができるほど。
    そして
    こんなに利発で聡明な人が
    娼婦となり、無残な死に方を
    しなければならなかった
    その時代や国籍や性別に
    虚しさとやるせなさが残った。
    それでも、けっして主人公が...続きを読む
  • レイラの最後の10分38秒
    心臓が鼓動を止め呼吸が途絶えたあとも、10分38秒の間、脳波は続いていたという論文があるそうだ。本書はその論文を基に、1人の売春婦が“完全に”死ぬまでの時間に想起したことを綴った作品である。味覚や嗅覚と共に断片的に思い出される彼女の人生は決して幸福なものとは言えず、楽しい読書ではなかったが、読む手が...続きを読む
  • レイラの最後の10分38秒
    私たちは死後、どのような人を、どのようなことを回想するのだろうか。レイラは、痛みを伴う悲しみや苦しみ、ささやかな歓びとともに、5人の友を回想する。選べなかった人生だったとしても力強く生きたレイラ。愛情深いその姿に友は皆惹かれていく。レイラも友に救われた。装幀の深いブルーやイラストがこの物語のラストに...続きを読む
  • レイラの最後の10分38秒
    1990年、トルコ。イスタンブルの路地裏のゴミ容器のなかで、一人の娼婦が息絶えようとしていた。テキーラ・レイラ。
    しかし、心臓の動きが止まった後も、意識は続いていた──10分38秒のあいだ。
    1947年、息子を欲しがっていた家庭に生まれ落ちた日。厳格な父のもとで育った幼少期。家出の末にたどり着いた娼...続きを読む
  • レイラの最後の10分38秒
    面白かった。登場人物のみんなに共感できる。トルコってそんななんだ,と思いながら読んだ。
    終盤,映像化向きな展開になっちゃったなーという感想。それで印象が落ちる訳ではないけど。
  • レイラの最後の10分38秒
    主人公の女性レイラは最初から死んでいるのです。しかもごみ箱に捨てられて。体は死んでいるのですが、意識だけは10分38秒残っていて、その間レイラが生涯を走馬灯のように回想するというところが第一部。第二部はその友人たちがレイラの遺体をめぐって行動に出るお話としてつながっていきます。レイラは10代で故郷を...続きを読む
  • レイラの最後の10分38秒
    娼婦レイラは、殺されイスタンブールの裏道のゴミ箱に捨てられた。息絶えてから10分38秒、レイラにこれまでの事がフラッシュバックする。
    男の子を期待され生まれてきたレイラ。イスラム教の厳格な教徒である父の元、厳しく育てられるが、叔父に性的ハラスメントを受けた。自由を求めて家出し、イスタンブールへ向かう...続きを読む