清水知佐子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
29歳のスラは自ら出版社を経営しつつ売れっ子作家として活躍する女性。
苦手な家事を両親にまるごとお願いしているけれど、まさか自社で雇用しているスタイルだとは。
家族の物語のようだけど、淡々としつつユーモラスがあり、時代の革新を感じさせたりするお仕事ものとして読んだ。
父だから、母だから、娘だから、といったレッテルを超えて、互いの能力を提供し合い敬意をもって見合った報酬を渡す。なんて爽やかな関係なんだろう。
家父長制を痛烈に批判する物語ではないのも良かった。ちょっと身構えて読んでしまうから。おじいちゃんからの古き良き愛は受け取りつつ、新しいやり方で行動していく姿勢は今を生きる人には必要なことなんだろうなあ。否定もせず擁護もせず、いいところだけもらう軽やかさを見習いたい。 -
Posted by ブクログ
読書記録61.
29歳、今日から私が家長です。
作家・出版社の長としての娘が両親を社員として雇い、書店との受注処理や在庫管理など出版社の業務と共に、父は掃除洗濯、母はその才能を活かし料理台所仕事を担当し月給を得て、娘である社長が給料(専従者給与)として支払う
家事労働を外注して対価を払うのは当然だが、それを両親に支払うという循環
妻や嫁が担う家事労働にも対価が生まれる
社員と社長として敬語で話し合う日常に、フィクションではあるが自伝的要素もあるという事で、実際のご両親を描いているように思えて楽しみに読んだ
韓国料理に関心の深い私が特に興味を深めて読んだのは、台所仕事を受け持つボキ氏(母)が実家に行って行うキムジャン、テンジャン(味噌)作りのための出張手当の章
『労働の対価はお金で支給するが、中にはお金を払ってもらなかなか買えない労働もある』p84
ボキ氏がいなくなったら誰が味噌を作るのか?
新しい形の家族の物語でもあり、私にとっては韓国の食文化を守り繋いでいく為の考えを深める一冊でもあった
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Posted by ブクログ
斬新!
「風の時代」をめちゃくちゃ反映している人物設定。
著者は占星術を意識しているのだろうか!?と思うほど、占いの型にハマった人間関係です。
この作品では「風の時代の」のこんなところが盛り込まれていました。
・個性、個人、といった個を大切にする
・合理的な考え、ものの見方
・今までの家族の在り方を刷新
世の中では「風の時代」と騒がれて、「フリーランスにならないといけないのか?」「独立しないといけないのか?」ムードが漂っているらしいですね。
それは集団(会社とか組織)に所属するのではなく、「個を大切にする」=個人で何かをやらないと、と読み解く方が多いからなのかもしれません。
それも一意見ではありますが、「個」を大切にする方法ってそれだけではないと思うのです。
この本の家族のように、自分や家族にとって心地よい「個」を大切にする方法もあるのだと思いました。
まず、登場人物の紹介から。
(登場人物もめちゃ12星座の特徴が色濃く出ている)
・スラ
作家
水瓶座っぽい。
一家の大黒柱。
家族の在り方を一新し、合理的に物事をみて判断。
新しい風を取り込むのが上手い。
・ボキ
スラの母親
蟹座っぽい。
母性愛強し。共感力が強い。
信頼ある人と心がつながっていればよい。
常に大切な人の事を考えている。
・ウンイ
スラの父親。
おとめ座っぽい。
自分が表舞台に立つというよりも、サポート役が向いている。細かいところに気が付く。若干神経質で完璧主義なところも。
この家族、何が変わっているのかというと、スラが会社の社長でその従業員として両親が所属しているのです。
なので、スラからボキとウンイは給料をもらってます。
お金を稼ぐ人がTOPでそれをサポートする人が従業員。
社会の構造を家庭というプライベート空間に取り入れた斬新さよ!
(こんなの読んだことがない!感動しました)
この風変わりな家族関係は、スラの合理的なモノの考え方と当たり前と思われていた家族の在り方を一新した革命力あってのものだと思うのです。
「みんな得意な事をして、協力しながら生きていけばいいじゃない」
スラの「個」を大切にする考え方はこういうことだと思うのです。
近い将来、この家族の形が増えるかもしれないですね。
※四十も過ぎると斬新なものを目にする機会はそんなにないのですが、久しぶりのヒットです。
この書籍はドラマ化されるみたいです。
誰がスラを演じるんだろう??
気になるところです。 -
Posted by ブクログ
私は絶対に結婚しない!と決めているわけではないけど、だからといって結婚したいわけでもないというフラフラ宙ぶらりんな状態のまま生きてきています。よって現在も独身。
結婚していないことが悪いわけではないと自分でも思っているけどなんとなく肩身が狭い思いをしていて、そんなときにこの本を知り、独身でいることを肯定して欲しくて読んだような気がします。
フラフラしている私だから非婚主義者という言葉も知りませんでした。
でも、非婚主義者です、とかわざわざ言わないといけないような世の中で、それが本になってしまうことがよいことなのかどうか。ちょっとその現実が悲しい。 -
Posted by ブクログ
未婚主義ですが何か?と強気でくると思いましたが、基本的にエッセイのようなごく普通な生活を淡々と流れいきます。所々にSNSやポッドキャストなど、男尊女卑などの誹謗中傷なコメントが迫り来るが彼女は炎上しないようにかわしていきます。
結婚をしない定義として未婚、非婚、反婚とあり、その中にさらに分類があるのでかなり多様なこともわかりました。
ブログのようなシーンが続き退屈なところもありましたが、独身でフリーランスという立場上、精神的に不安な生活の中でもたくさんの仲間たちと支え合いながら、自分にとって楽しく過ごすことやストレスのない生活を試行錯誤していく前向きな姿勢が伝わってきました。
未婚主義なのに恋愛するのはどうかと思う問いでは、未婚の愛と結婚の愛を比べたりするところも予想外でした。未婚の愛は刺激があるが、結婚は小さな愛の積み重ねでジワジワ愛を味わうのかも。愛のパターンはたくさんあり選ぶのは自分、社会が決めることではないのかもしれませんね。
どこかLGBTQやフェミニストの方々のマイノリティな意見に似ていたようにも感じるし、「母親になって後悔してる」のオルナ・ドーナトさんにも通じるオルタナティブな愛を感じました。
最後の方は超結婚主義の叔母との会話が少しずつ言葉が変化していくところがジーンっとしてきました。
クァクミンジさんは真面目でデリケートでとても優しいですね。
自分も正直に意見を語ったり、他人の意見も聞きながら学んでいきたいと思います。