フィリップ K ディックのレビュー一覧

  • 市【まち】に虎声【こせい】あらん
    ディックのSFではない、実質処女長編。エヴァンゲリオンの碇シンジ=本作の主人公ハドリー、という訳者解説で少し構造が見えたような気がする。終末のイメージを旧約聖書やヨハネ黙示録などに負い、魂の彷徨を繰り返した末に見えるものは何か。23歳の若かりし日に書かれた本作は、晩年の宗教的な小説にも通じるものを感...続きを読む