菱沼寛章のレビュー一覧

  • ゲームは子育てを助けられる ゲーム制作から考える 子育て攻略本

    Posted by ブクログ

    どうすればこの本を星4つでおすすめできるか。



    なぜこんなお題目にしたか。
    それは本書が「もったいなかった」からです。

    子育てとゲーミフィケーション(生活をゲームっぽくする、この本の主題)、今の世代にビビッとくる話題です。

    しかも著者の菱沼さんは私の青春時代を輝かせてくれたエニックス、任天堂の勤務経験がある最前線のデザイナー。
    その経験を語るだけでも価値がある本になった、と思います。

    しかし実際はそうではありませんでした。読み進めながら心に溜まる期待感とのズレ。その解消のために、普段考えたこともないような読み方で通読した次第です。

    どうすればこの本の評価をもっとあげられるだろうか。
    3つ考えてみました。

    1 元の勤務先に許可を得ること

    実名での事例紹介(できれば画像付き)があれば、1つ1つの子育てのヒントがよりわかりやすいです。

    ですが、勤務先から許可がでなかったのか、もしくはゲームに触れたことがない読者に向けるためか、事例に欠けていました。

    どうしても抽象的な表現に終始するため、読者に相応の知識やゲームの経験がないと補填が難しい内容になっています。

    2 奥さんに許可を得ること

    他の子育て本と比べ、一番気になる点。それは、子育てをする際のパートな、伴侶の不在と、育てられているお子さんの反応が書かれていないことです。

    ご家族から「そんなプライベート載せるんじゃないわよ!このトーヘンボク!」と罵られたのでしょうか。意図的に削除しているかのようです。

    結果、この子育てにお子さん自身はどう反応したのか、何をして、どう失敗したのかが想像しづらい。

    作品の中で●●(原文ママ)が目に付くのはそのためです。読者の想像にお任せする形とも言える。一方作品を通して、頭の中でイメージが作れませんでした。

    つまるところ、お子さんはどうなったんだろうか?この答えがあると、より納得感と、「真似してみよう」という気持ちになります。

    3 ゲームの攻略本を真似して欲しい

    これはデザインの問題です。
    「ゲーム制作から考える子育て攻略本」
    と銘打ってあるので、過去出版された攻略本のような
    わかりやすさがあるとなお良かったです。

    ・わかりやすさ
      ・各パラグラフでまとめがある
      ・最後の章でもまとめがある
      ・イラストが挿入されている

    ・もっとほしかった
      ・文字ではなく、図解が多様されている。
        例えばRPGの攻略本なら、迷宮などのマップは
        全て攻略本に図解されています。
        その図解を見たくて本を開きたくなります。
      ・攻略本らしく
       「どこから読んでもいい。子育ての障害をポイント
        ごとにクリアするヒントが書いてある」
       「裏技・裏話がある」
       「基本の攻略法と、熟練者のためのさらに上の攻略がある(レベリングです)」


    以上3点。

    メーカー、家族、デザインの観点からないモノねだりした感想です。ゲームと銘打ってあるだけに、逆に厳しい目線で読んでしまいました。

    遊び、娯楽をテームにしているのだから、もっと遊んで欲しかった。これが心残りです。

    次回作に期待しております。

    0
    2021年09月12日