ゆるめる準備 場にいい流れをつくる45のヒント
著:川田裕美
「ゆるめる準備」というのは、自分自身も、一緒にいる人も、場のっ空気も「ゆるめる」ことを指している。準備をしているからこそ、「ゆるめる」ことができる。仕事も就職活動も学校生活も、自分が納得できるくらいの準備をしていればゆるめる余裕もでてくる。
「ゆるめる」ことができると、柔軟な発想がしやすくなったり、思いやりのある、あたたかい空気が流れたりと、挙げるとキリがないほど、「ゆるめる」ことで得られるものは多い。
本書の構成は大きくわけて「きりっと!」「ゆるっと」の2部、小部類では以下の9章から成る。
①見えない空気を感じとる
②きちんと伝えられる人であるために
③現場での吸収力を300%に
④恥ずかしくても、苦手でも、やってみてナンボ!
⑤ストレスとはぼちぼちつきあう
⑥まわりの人をちょっとアテにする
⑦好きなことは「好き」と言う
⑧自分を決めつけたらつまらない
⑨人生は変わっていくからおもしろい
本書の概念は、「守破離」とよく似ている。
やはり、何事も大切なことは基本。そして準備。その準備も打算的なものではなくて、逆算は必要であるものの、自分だけではなく、他者との関わり合いから必要な準備である。その準備があるから本番で自分と他者とその関係性をゆるめることができる。
ゆるめることができるその源泉は「自信」であり、自分ができることをやって臨むことで、知識的な補充と予習もさることながら、これだけやったら大丈夫という心理的な自信と安心感が余裕を生み出し、「ゆるめる」につなげることができる。
著者のブラウン管越しに見る天真爛漫とした余裕は、日ごろから培った「ゆるめる」努力の賜物である。負荷もかけ、バランスもとり、習慣化させながら、新たなことに挑戦し続け、誰からも愛されている。
アナウンサーだからではなく、他者との関わり合いが大切で日頃から格段の成長を求められる人全ての人に有意義なメソッドを提供してくれている。