ユーディト・W・タシュラーのレビュー一覧

  • 国語教師
    現実(ストーリーの中での)なのか、想像の物語なのか、二人のやりとりが、スリリングでよかった。
    最後のハッピーエンド気味のエピローグも良かったなあ。映画化はしにくそう。
  • 国語教師
    過去に恋人だった男と女が十数年後に偶然(?)出会い過去の感情のすれ違いや事件についてメールのやり取りや語り合いを重ね、そして真実を知ってゆく。
  • 国語教師
    かつて強烈に愛し合った作家と国語教師の再会。
    2人のメールのやり取り、再会してからの会話、それぞれの視点からの回想シーン、さらには二人が作る作品の世界、これらがミラージュのように重なって複雑ながら情感豊かな世界を作り上げる。

    作家の子供の誘拐という事件軸はあるものの、真相当てという意味でのサスペン...続きを読む
  • 国語教師
    16年ぶりに再会した50代の元恋人同士の二人。
    男は再会に喜び浮かれ、女は男の不実な過去を蒸し返しては男を責める。

    初めは、いい歳して大人げない…と国語教師の女の態度に呆れた。
    けれど二人の過去を少しずつ紐解き、未解決の暗い事件の謎解きをする内にぐいぐい引き込まれる。
    二人が語っているのは架空の物...続きを読む
  • 国語教師
    「生徒と作家の出会い」というワークショップで国語教師のマティルダの学校に、若いころ一緒に住んでいた作家のクサヴァーが来ることになる。16年ぶりに会う二人は、昔よくやっていたようにお互いに考えたストーリーを聞かせ合う。懐かしい一時は、徐々にお互いの過去へと踏み込んでいく。

    現在の二人のメールのやり取...続きを読む
  • 国語教師
     とある男性作家が、とある学校の創作ワークショップを受け持つことなった。
     そうしてその学校の担当者の国語教師に連絡をする。

     その国語教師は、作家のかつての恋人だった。

     ロマンティックな恋の再燃ではなくて、作家はかつて国語教師と同棲していたが、その家から突然姿をけしていたり、国語教師がそれを...続きを読む
  • 国語教師
    読んでいて、とても不思議な感覚。
    ”再会前に2人が交わすメール” ”2人が付き合っていた頃(過去)” ”再会しての会話” ”2人が互いに語る物語” の4つの場面(時間)が入れ替わり立ち替わり現れるので、時系列と虚実があやしくなっていく。更にエピローグも付く。よく出来た構成。メール、過去、会話、創作…...続きを読む
  • 国語教師
    元恋人同士の二人の人生がいろいろな物語を通して語られる。読んでる私は、途中あたりから不穏な空気を感じつつ、ラストに描かれる結末が知りたくて読み進めた。人生なんて思い描いたような結果になるなんてこと、なかなか難しいと今ならよくわかっているが、主人公のマティルダの希望が叶えられない切なさが身につまされた...続きを読む
  • 国語教師
    直接の会話はもちろん、メールや物語の交換など独特な語り口で紡がれていく世界。どうしようもないダメ男クサヴァーと、そんな彼に惹かれてしまう真面目な女性マティルダ。長い年月が経ってもその愛情は変わらず、最後まで彼を思い続ける一途さに心打たれはするが、クサヴァーがほんとにダメすぎてどうなのかと思う。マティ...続きを読む
  • 国語教師
    淡々とした語り口ながらたまにぞくっとする言い回しがあったり。読み進めて行くうちに、マティルダが精神を病んでいるような印象を受け、クサヴァーは鈍感なダメ男かと思いきや、ラストは全く予想していない展開だった。
    てっきりマティルダがクサヴァーの息子を復讐のために誘拐してドロドロの展開かと思っていたのだが、...続きを読む