弘子ラザヴィのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
本書を読む目的:
カスタマーサクセスについて学び、そこから自身の仕事に適用できることを探す。
個人的まとめ:
「カスタマーサクセスとは何か」
→ カスタマーよりもカスタマーの成功に真摯に向き合い、本質的な成功を届けること。
感想:
AI時代到来 → 今後生き残っていくためには?ということを考える中で、「正しいカスタマーサクセス」の提供が一つの手段になり得ると本書を読んで納得させられました!
個人的に自身の仕事に取り入れたいこととして、
1. カスタマーにとっての「本当の成功」とは何か、を考え抜く。
→ カスタマーマニアになる。カスタマーになりきる。
2. カスタマーの成功は売り手の責任と認識する。
→ 買い手のチェンジマネジメントへの参入、エフォートレス体験の提供。
3. データを起点に客観的事実をもとにカスタマーと向き合う。
→ 感情や経験則ではなく、データ+仮説思考でロジックを組み立てる。 -
Posted by ブクログ
『カスタマーサクセスとは何か』
1.まずやること
①カスタマーを定義すること。
②サクセスを定義すること。
2.具体的には?
①
販売してよいセグメント、販売してはいけないセグメントを決めること。
②
顧客の成功、具体的には顧客の売上高、利益成長に貢献すること。
3.契約した直後に実行すること。
オンボーディングなるプロセスでやること。
それは、
①顧客が自律して利用する範囲と定義をきめること。
②顧客の努力を低減すること。
面倒、わずらわしさをとっぱらうこと。
4.読み終えて
自社の事業そして事業を支える顧客と比較しながら読むことで、実行のイメージがやりやすいです。
-
Posted by ブクログ
当方サブスク商材のセールス職ですが、プロダクト部門へのフィードバック力はこれから更に重要性を増すスキルセットであると考えるようになりました。(サブスクビジネスはプロダクトに始まりプロダクトに終わる。というメッセージを見て考えるようになりました。かつて売れないサブスク商材のセールスもしたことあるので大いに納得できました。)
昔より顧客要望が複雑かつ変化しやすい今の時代においては、セールス現場からのフィードバック力がプロダクトの価値に与える影響は日々大きくなっているのではと考えています。
またサブスクビジネスにおいては「顧客への共感性」と「データで冷静に客観視する力」の両方が必要という考え方も大切にしたいと考えるようになりました。(別のサブスク系学習書籍にも全く同じことが書かれてました。)
私は顧客へ共感し過ぎて全体最適の視点を失いがちな傾向があり、自分のスタイルにときに自信をなくしていたのですが、共感性を大事にすること自体は大切なことであると割り切って捉えられるようになりました。 -
Posted by ブクログ
後輩のオススメ、テスラの事例では時代の進展を感じた反面、危機感と変化の必要性を強く持った。
本書は「カスタマーサクセスとは何か?」「なぜ今カスタマーサクセスが重要なのか」を日本人へ向けて示す。
ビジネス環境の変化に対する重厚な分析あって、飲み込みきれてない所が多いが書き留めておく。
(整理後、追記する)
■ジェフベゾス・カスタマーオブセッション
競争優位、プロダクト優位、テクノロジー優位など、自社事業の強みの拠り所を考える選択肢は数多くある。けれど僕の中では「狂ってると言われるレベルで、カスタマーにとってなくてはならない存在になることを考える」ことこそが、創業初日から1ミリも揺るがない自信をもって事業展開できる唯一の選択肢なのだ。
■リテンションモデル
1.利用者が、日常的・継続的にそのプロダクトを利用し、モノの所有に対してではなく成果に対して対価を払う。
2.利用者が、いつでも利用を止める選択権を持ち、かつ初期費用が非常に少なくてすむ。
3.利用者が、それなしでは生活や仕事ができない・使い続けたいと断言できるほど明らかにプロダクトが常に最新状態に更新・最適化され続ける。
4.利用者が、自分にとって嬉しい成果を得られるならば、自分の個人データをプロバイダーが取得することを許す。
■収支構造・収支計画
モノ売り切りモデルでは、売った瞬間にプロダクトの価値が固定化される。供給者は一つの収支モデルで一定期間にコスト回収することを前提に事業計画を立てる。
リテンションモデルでは、売った後もずっとプロダクトの価値が最新・最適化され続ける。結果、一つの収支モデルで一定期間にコスト回収するという従来の前提は成り立たず、供給者は収支モデルの変化を前提に事業計画を立てる必要がある。
■ 世のトレンド
1.世の中の値付け標準が成果ベースへシフト。
2.経済取引の選択権が利用者へシフト。
3.競合プロダクトの価値が中毒になるレベルへシフト。
4.競合のゴールがカスタマーのライフタイムバリュー最大化へシフト。
■リテンションシフトで価値を失う競争優位性トップ3
1.既存のサプライチェーン基盤に対する取引優位性。
効率よく統制されたサプライチェーンが社会インフラレベルで確立された。
2.情報の非対称性に守られた経済取引のコントロール権。選択権が利用者へ。
3.モノ自体への知覚価値に基づくブランド力。
成果ベースへシフト。
■ 愚か、日本の経営者
モノづくりの勝者が「データがとても重要だと分かりました。うちのプロダクトにセンサーを付けて可能な限り多くのデータを取ります。データの活用はサービス企業の方が得意でしょうから、彼らにデータを共有します」というのを耳にする。モノ起点の発想になっている。モノからデータ、サービス。リテンションはカスタマーから発想する。カスタマーがいて、彼らが実現したいコトや成果・成功はなにか、それにはどんなデータが必要かを考える。
■Slackからの戒めを込めたメッセージ
「私たちが新しいソフトウェアやサービスを市場に出すとき、本当の山場は技術に関わるところではありません。私たちが新しいサービスで実現したいのは人の働き方を変えることです。」
■おもてなしという幻想
・期待を上回るサービスで顧客を感動・満足させてもロイヤルティ向上へのインパクトは低い。
・エフォートレスを追求することでロイヤルティ消滅を防止する方が、遙かにインパクトが高い。
・問題を抱えた顧客の心は「感動させるサービスは要らないから、とにかく早く問題を解決し、再び今まで通り使えるようにして欲しい」という感情で満ちている。
・ロイヤルティが消滅する主要な要因5つのうち4つは、不必要なエフォートを要したことに起因する。
・ひどいカスタマーサービスを体験した人が否定的な口コミをする可能性は非常に高い。
・「満足している」と「その後のロイヤルティ」の間に統計的な相関関係はない。
・チャーンする顧客の6〜8割は直前の調査で非常に満足・満足と回答している。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ著者は弘子ラザヴィ氏。公認会計士→ボスコン→シグマクシス等々。2019年に本書を出版したタイミングではサクセスラボという会社の代表者。
感想
とても勉強になりました。
備忘録
・「限界費用ゼロ社会へのシフト」というトレンドがコトのきっかけ。インターネットの普及、コミュニケーションやエネルギーや輸送コストが劇的に低下。その結果、物を買って所有する価値よりも、使って成果を上げることの重要性が高まった。
・上記によって「シェアリング経済、コミュニティ価値」が拡大。
・そして顧客もデジタルリテラシーが高まったことで、従来は難しかった「利用者へ直接情報を届ける」が可能になり、中抜きがいくらでも可能になってきた。あと、OEMや小ロット多品種製造の存在も大きい。
・その結果、勝者が総取りできるゲームの世界になってきた。そこで勝つには、まずはデータ争奪戦で優位にたち、カスタマーを知り尽くすことで、常に最新・最適化されたプロダクトを提供することが大事。
・自社サービスを使って顧客が真に成功できているか。ここを深く理解し、データで分析し、価値を磨く。大事なのは「成功できているか」であって、サービスを使っているかではない。
・カスタマーサクセスをベースとした「リテンションモデル」。その対比は従来型の「モノの売り切りモデル」。リテンションモデルを重要視するかしないかは、自社事業がサブスクだったりクラウドだったりは関係ない。どんな事業者であっても、リテンションモデル重視からは逃れられない。世の中がそうなっている。
・米国では、カスタマーサクセスは「農耕(ファーミング)」であって、「狩猟(ハンティング)」ではないと、よく説明される。なるほどわかりやすい。
・リテンションモデルの成功要因。
①ライフタイムバリューの最大化
②買ってもらってからが勝負
③手放せない/外せないプロダクトへ。そのためにはテクノロジーと成功ブリッジの理解。
④データ。
⑤スケーラビリティ。
→この具体がたくさん書いてある。それがとても素晴らしい。
・モメンツオブワオ。
・ハイタッチ→顧客のもとへ赴き、直接顔が見える関係を築いて丁寧に育成指導するやり方。ロータッチ→メールやセミナーなどで複数者をまとめて育成指導。テックタッチ→自動返信メールやチャットボットなど。
・データを使った分析の例。Dropbox社。既存顧客におけるアップセルの可能性が高いシグナルを20〜40特定し、スコアリングし、勝率が高いターゲットアカウントを見つけることに成功。
・組織は戦略に従う。唯一絶対に正しい組織はない。事業によってあるいは成長過程によっても違う。ただし、どの組織にも共通する大事なポイントは「再現性」。運や時流やスーパーマンに依存せず、いかなる状況でも勝ちに行ける組織を作ること。
・カスタマーセントリックであれ。 -
Posted by ブクログ
カスタマーサクセスの心構え、日本人がより理解するためのガイドブック、といった趣か。
著者が書いている通り、「実務者向けのガイドブック」ではない。 その本質をより正しく理解するための本だ。
これと、ニックメータの「カスタマーサクセス(いわゆる青本)」でとりあえず初学者がカスタマーサクセスの世界の入り口に立てる感。
順番的にはおそらく本書→青本が良いのだと思う。私自身は逆の順で読んだのだが(読む順はおそらく関係なく)2冊読んで、カスタマーサクセスの実践がよくわからなくなってきた。
本当に果てがない、そして言われっぱなしになる感も否めない。そことの落とし所は、「正しい対象にのみ売る」という大原則なのだけど、目先の売上(とそこから導かれるボーナス)に目が眩んで売ってしまうケースはまだまだ多いのではないか、と思った私はポストセールス側なのよね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【デジタル自体に強い競争力を持つリテンションモデルとは】
・利用者が、日常的・継続的にそのプロダクトを利用し、モノの所有に対してではなく成果に対して対価を支払う
・利用者が、いつでも利用を止める選択権を持ち、かつ初期費用が非常に少なくて済む
・利用者が、それ無しでは生活や仕事ができない・使い続けたいと断言できるほど明らかにプロダクトが常に最新状態に更新・最適化され続ける
・利用者が、自分にとって嬉しい成果を得られるならば、自分の個人データをプロバイダーが取得することを許す
物売り切りモデル:売った瞬間にプロダクトの価値が固定化される
→一つの収支モデルで一定期間にコスト回収することを前提に事業計画を立てる
リテンションモデル:売った後もずっとプロダクトの価値が最新・最適化され続ける
→供給者は収支モデルの変化を前提に事業計画をたてる必要がある
【カスタマーサクセスとは】
・「農耕」であって「狩猟」ではない
・「商いは買っていただいた後が大切」=加速的な売り上げ成長
原則
①成功を届けられるカスタマーとの末長い関係に責任を持て
1-1 カスタマーの成功を正しく理解する
1-2 成功を届けられない相手には売らない覚悟と仕組みを持つ
1-3 成功を届けるまで責任を持って行動する
→LTVの最大化
②素早く・負荷なく・漏れなく成功を届けよ
2-1 オンボーディングで「ワオ!」を素早く届ける
2-2 カスタマーがイライラする負荷をなくす(エフォートレス体験)
2-3 漏れなく確実に成功を届ける
→買ってもらってからが勝負
③プロダクトチームとサクセスチームがベタベタに連携せよ
3-1 プロダクトチームがカスタマーの声に触れる時間をサクセスチーム主導で作る
3-2 カスタマーデータからサクセスチームが洞察を抽出しプロダクトチームへ渡す
3-3 理想的なカスタマーの「人物像」と「成功への道のり」を一緒に作る
3-4 共有するゴール指標を最低一つ設定して進捗を定期的に確認し合う
→手放せない・外せないプロダクト
④データの統合・分析に投資し組織全体でデータをフル活用せよ
・CSの武器は人(CSM)ではなくデータからカスタマー一人一人を知り尽くすこと
・「先回り」ではなく「予測して仕向ける」ことが大事→究極のエフォートレス体験
→データからカスタマーの未来を創る
⑤カスタマーの手と知恵を生かせ(そのための基盤を育め)
・原則1〜4を実行する前提として必要不可欠なサクセスの組織能力
・組織のキャパを人材の質・量に依存させず青天井で増やせる「再現性」✖︎「急進性」の高い組織づくりが何より重要(事業のスケーラビリティは組織のスケーラビリティに大きく依存する)
【秘訣1:セルフサービス】質問などがある時に、問い合わせたりイベントに参加したりする代わりに、自分で調べて解決すること
【秘訣2:ピアツーピア】カスタマー同士の互助。質問などがある時に、売り手ではなく同じプロダクトを使う仲間の話を聞き教えてもらうこと
→これらが促進される優れた基盤をつくることに時間をかける
→スケーラビリティ構築力