長谷梨加のレビュー一覧

  • ミネルヴァの梟は飛び立ちたい ~東雲理子は哲学で謎を解き明かす~

    Posted by ブクログ

    2020年代になってミステリー小説を読むようになったからか、哲学を扱う小説はないか検索したところ本書がヒットしたので購入。著者が大学で教鞭を執る哲学研究者であり、ヘーゲルの有名な言葉がタイトルに使われていることにも興味を持った。

    本書は、大学院で哲学を学ぶ女子学生が主人公で、学内を含めた日常生活のなかで起こった出来事について指導教授とともに哲学的に考察していく内容となっている。
    著者が哲学的考察アプローチに小説という文体を採用したのは、哲学が日常の些細な出来事に対しても理性を働かせて考察し、対話によって思考を深めていくものであることから、説明的な哲学入門書よりも読者が哲学を理解しやすいのでは

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    2024年05月05日