碓井広義のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルから名言集を想像していたが違っていた。どちらかと言えば名場面集。
読み込む前にパラパラめくってみたが、巻頭と巻末に編者の解説がある以外、本編はスカスカな印象を受けた。
ひたすらセリフのやり取りだけで、シーンが変わるところで2行程度の注釈が入るだけ。
それがずっと続く。
ただ、その間が良いんだな。少しづつドラマの場面を思い出していく。
五郎さんは自分の父と、自分は純たちと同世代。妹一人も一緒。
読み進めながらドラマを思い出すと共に自分らの人生を追って重ねてしまう。
同時代を生きた者だからこそ共感できる部分がある。
不覚にも泣いてしまった。
ファンにはたまらない一冊。ぜひ読んでほしい。 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
日本でテレビ放送が始まり50年。
現代人はテレビの情報により思考し、行動するようになった。
だからこそ、テレビの危うさも指摘されてきた。
視聴率主義、やらせ、偏向報道などである。
いまや、情報を鵜呑みにするだけではない、賢い視聴者が求められている。
そのために本書では、制作現場を深く知る著者が、テレビの歴史、CM、ドキュメンタリーの作られ方、映像の仕掛けなどを解説。
その本質を知ればテレビの見方がガラリと変わる。
家庭で、教育の場で、さらにマスコミ志望の学生に最適のメディア・リテラシー入門。
[ 目次 ]
第1部 基礎編―テレビ・メディアを知る(「テレビ・リテラシー」とは? テ -
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Posted by ブクログ
ネタバレわたしが純と歳が近いせいか、どうしてもこどもの想いで当時の映像は観ていました。この本はわたしが親になったせいか、はじめて父親の五郎の立場で考えることができました。
一番印象的だったのは、純が東京でだれかに危害を与えてしまったことを五郎に伝えるシーン。泥の付いたお札は五郎の血と汗と涙の結晶であり、そんじょそこらのお札とは訳が違う。そのお札を取られたからとは言わなかった純は、知らないあいだに五郎の愛が伝わっていたと思われるシーンです。五郎は理由は聞かなかったが、こんなにも人を愛し愛され、本当の意味で人間らしく生きている姿がここにあるように思われました。高級な住宅、高級な車、贅沢な食事をどんなに手に -
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Posted by ブクログ
ネタバレ倉本聰ほど伝説?や話題の多い脚本家も珍しい。
思い浮かぶものを羅列しても「国民的ドラマの大ヒットメーカー」「NHK大河ドラマの降板」「富良野への移住」「台本の一字一句にも拘り修正を許さない」「キャスティングに口を出す」「80歳を超えてからのシルバータイムドラマの創出(やすらぎの郷)」・・・等々
その倉本聰へ碓井広義が行った計9回のインタビューを纏めたものが本著である。
インタビューなので読みやすく、倉本聰の考え方やそれぞれのドラマの舞台裏など面白い話がわんさかと詰め込まれており、その時代その時代に果敢にチャレンジしてドラマの可能性を広げてきたことが分かる。
具体例を挙げると、2017年 -
Posted by ブクログ
脚本家・倉本聰を師匠と請う元・テレビマンの碓井氏によるインタビュー対談の形式で、倉本聰の歩みと数々の作品や関係者たちとの交流を振り返る。
実名入りで「あの役者は失敗だった」とか「あのプロデューサーのやり方が気に入らなかった」などズバズバと本音で語られている。倉本氏は大御所になって、とか「歳を取ったからもう怖いものなし」でもなく、元から自分の創りたいものに強いこだわりを持っていた人のようだ。それは作品の内容にも表れている。一見穏やかな空気が流れていても、社会に対して常に問題提起というか疑問を投げかけている。
本書は「シルバータイムドラマ」と話題になった「やすらぎの郷」の放送後、その続編の放送 -