伊原薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とても面白く、あっという間に読み終えてしまいました。
大阪駅だけではなく、阪急、阪神、大阪メトロなど、梅田周辺の鉄道がどのように発展してきたのかが紹介されていて、知っている話もありましたが、昔の写真や出来事には懐かしさを感じました。
特に阪急梅田駅については、昔から利用していることもあって、現在も残るホームの工事風景などを見ながら、「そういえば、こんな光景を見たな」と、おぼろげながら当時の記憶が蘇ってきました。
そして、この本を読んで一番懐かしく思い出したのが、昔の阪急百貨店です。
子どもの頃、梅田の阪急百貨店へ出かける時には「よそ行きの服を着て行く」という感覚がありました。
その時に着ていた服まで、今でもはっきり覚えています。
阪急百貨店で買い物をして、大食堂でご飯を食べ、最後は屋上遊園地で遊ぶ。
当時にとっては、それがとても楽しみな一日でした。
本を読んでいるうちに、梅田の街や駅のことだけではなく、そんな昔の思い出まで次々と蘇ってきました。
歴史を知るというより、自分自身の記憶をたどりながら昔の梅田を歩いているような読書になりました。
久しぶりに肩の力を抜いて、純粋に「懐かしいなぁ、楽しいなぁ」と思いながら読めた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
阪急といえば浮かぶのは、電車、百貨店、宝塚歌劇団、かつては阪急ブレーブスという球団を所有してパ・リーグや日本シリーズで何度か優勝したこともあった。
阪急を作ったのは小林一三。小林は、鉄道+住宅+百貨店+歌劇団といった様々な事業を通じて、関西に新たな世界を作ったと言っても過言ではない。
阪急電車といえば、栗を意味する「マロン」が語源の「マルーン」色の車体だ。
あの色ですぐにどこの電車か分かるのはブランドのなせるわざだ。
そのマルーン色の車体にチェンジの危機が迫ったこともあるが、会社内部と沿線住民の反対により現状を保っている。
車体の色以外にも座席も個性がある。「ゴールデンオリーブ」と呼ばれる緑色の座席も阪急電車を語る際に外せない。
モケット(表地)は、創業時から採用されている歴史のあるもので、素材にはアンゴラヤギの毛を使っている。
通勤車両で天然素材を使っている会社は、大手紙鉄では阪急ぐらいとこだわりを持っている。
小林一三が行ってきた街づくりなど阪急の歩んできた道がギュッと詰まっている。
今度、関西に行く機会があったら阪急電車に乗って歴史の重みを感じたいなあ。 -
Posted by ブクログ
私は都市計画に興味がある学生です。鉄道が都市計画事業を担っている例として東急と阪急は有名ですが、交通の観点に留まらず沿線住民の人生に《揺りかごから墓場まで》関わる経営方針の起源を知りたくてこの本を手に取りました。この本を読んでわかったことは阪急の創始者・小林一三の流行への敏感さが阪急の事業展開に大きく貢献したこと、鉄道を延伸する際には阪急と阪神、国鉄が熾烈な争いを繰り広げて今の路線に至ったことです。鉄道が好きな筆者が伝えたいメインテーマは阪急の車両やサービスの細やかさに重きを置いていましたが、読みやすい文章で面白かったです。
個人事ですが、私は自分の興味が鉄道を延伸する際の人の流れや利益のシミュレーションにあることに気づきました。これから大学は夏休みに入りますが、この気付きを生かして交通工学?などの本を読んでみようと思います。