伊原薫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
阪急といえば浮かぶのは、電車、百貨店、宝塚歌劇団、かつては阪急ブレーブスという球団を所有してパ・リーグや日本シリーズで何度か優勝したこともあった。
阪急を作ったのは小林一三。小林は、鉄道+住宅+百貨店+歌劇団といった様々な事業を通じて、関西に新たな世界を作ったと言っても過言ではない。
阪急電車といえば、栗を意味する「マロン」が語源の「マルーン」色の車体だ。
あの色ですぐにどこの電車か分かるのはブランドのなせるわざだ。
そのマルーン色の車体にチェンジの危機が迫ったこともあるが、会社内部と沿線住民の反対により現状を保っている。
車体の色以外にも座席も個 -
Posted by ブクログ
私は都市計画に興味がある学生です。鉄道が都市計画事業を担っている例として東急と阪急は有名ですが、交通の観点に留まらず沿線住民の人生に《揺りかごから墓場まで》関わる経営方針の起源を知りたくてこの本を手に取りました。この本を読んでわかったことは阪急の創始者・小林一三の流行への敏感さが阪急の事業展開に大きく貢献したこと、鉄道を延伸する際には阪急と阪神、国鉄が熾烈な争いを繰り広げて今の路線に至ったことです。鉄道が好きな筆者が伝えたいメインテーマは阪急の車両やサービスの細やかさに重きを置いていましたが、読みやすい文章で面白かったです。
個人事ですが、私は自分の興味が鉄道を延伸する際の人の流れや利益のシミ -
Posted by ブクログ
かなり丹念に阪急関係者に取材したことがうかがい知れる。
小林一三から始まって、企業経営の歴史に関しては、かなり既知のことも含まれているが、電車構造の歴史では初めて知ることも多くて面白かった。
あの独特の電車を製造していたナニワ工機がアルナ工機と社名を変え、阪急から離れてしまっていることは知らなかったので少々驚いた。
ちょっと阪急を美化しすぎているところもあるのと、阪神間に住んでいたことがある人間には馴染み深いものがあるが、それ以外の地域の人たちには、地名を含め、新書という制約から地図による説明が十分ではないところが多くて、理解しづらいかもしれない。
しかし面白く読めた。 -
Posted by ブクログ
一応読み終わった。
が、昼休みに細切れで読んだので、あまりよく読み解けたとは思えない・・・。
タイトル通り、鉄道は街のあり方に大きな影響がある。
それは日々の生活でも感じるところ。
本書では、鉄道に関わるデザインを取り上げられ、なぜそうであるのかなどを解説される。
取り上げられるものとしては・・・
・鉄道会社のフラッグシップ列車の車両デザイン
・駅名
・駅舎、ホーム、改札、トイレ、駅名表示
・車両のカラーリング
・事故防止のための機構
・踏切と駅の立体化
・路面電車の復活
色々な視点から、多くのトピックを取り上げている。
が、残念ながら「カタチで叶える課題解決」というところに結びついてい