藤田哲史のレビュー一覧

ドローン空撮で見えてくる日本の地理と地形

藤田哲史

本書はドローンを用いて、河川が作る自然堤防や扇状地、治水・灌漑による田畑の開拓、高速道路や橋梁などの人工建築物、古墳や古戦場に太平洋戦争時の戦争遺産など、様々な造形物を上空から撮影してそのメカニズムを解説するというマニアックな本であるのだが、とても面白い。私は土木に別に興味があるわけではないのだが、とはいえ全く興味がないわけでもなく、毎ページに出てくる情報量の多さにワクワクしながら、読んでしまった。

誰しもが心の中に潜んでいるであろう土木への興味関心をここまで揺さぶってくれる本はなかなかないだろうし、ドローン空撮の凄さと可能性(巨大な構造物ばかりであり、それをわかりやすいショットで収めるために、恐らく相当な工夫と努力によって撮影されているように思う)を非常に感じた次第。ちょっと情報量が多いので酩酊状態には向かないが、ライトに酒を飲みつつ肴とするのに、こうした本は非常に向いている。

中央自動車道の不思議と謎

藤田哲史

自動車道の話。

先に東名の話を読みましたが、東名と言えば中央道(笑)。でも、リアルに東名と中央道は、東京と大阪を結ぶルートのライバル。最初は中央道の方が選ばれていたようなのですが、山間部を超える困難なルートということで、そののち、東名ルートになったようです。

意外だったのが、その距離。実は、東名と中央道の小牧あたりまでの距離って、そんなに違わないんですよね。いまは、東名と新東名がありますが、代替えルートとして、中央道もあり得ると思います。