ドナート・カッリージのレビュー一覧
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無国籍のエンターテインメント大作『六人目の少女』で凄まじいデビューを飾ったイタリア人作家カッリージの長編第二作である。のっけからあれほどのアイディアを詰め込んでしまった彼が、第二作をどのくらいの意欲と自負とで書き始めたのか想像もつかないが、大抵の作家であればあのデビュー作を超える二作目というだけで...続きを読むPosted by ブクログ
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これは面白い。久々にこんなに面白い本を読んだ。
交錯する物語、次第に浮かび上がる真実。
雑多に詰め込まれているように見えて、整列している。
ミステリとはこんな物語のことを呼ぶ。Posted by ブクログ -
とにかく濃厚な文章、スピーディな場面転換、さらには多彩な視点でぎっしりと物語が描きこまれている。ショッキングな冒頭から、シリアルキラーと戦う特捜班の知恵比べが始まる、薄皮を剥ぐように次々に意表を突く展開が待ち受けながら、少しずつ話が収束していく様は見事としか言いようがない。練られたプロットには驚くし...続きを読むPosted by ブクログ
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いやー、面白かった。
グイグイ引き込まれた。
ちょっとてんこ盛りすぎる気もするし、ひとつ二つ欠点というか、ソレにしちゃったのはもったいないという点もあったけど、夢中にさせてくれたので、とりあえずOKです。
あまり良くない頭でついていくのは大変でしたけど^^;Posted by ブクログ -
不思議なことに、国籍のない作品である。イタリア発の作品ではあるけれども、物語の舞台はどことも取れない。作者はいつの時代でもどこの国でも通用する時代や場所にとらわれない物語を書きたかったらしいのだ。いわば人類共通の物語というものを。
そうした思いを抱く作者にとっては幸いなことに、この作品は世界2...続きを読むPosted by ブクログ -
原題は”ささやく者”、意味するところは”暗示者”
イタリア版『羊たちの沈黙』と称されるだけの事はある。
物語は森の中で六人の少女の腕が発見されるところから始まる。犯罪学者ゴランと行方不明者捜索のスペシャリスト、ミーラが主役となって物語は展開していく。
次々に発見される少女の遺体、まるで「セブン」の様...続きを読むPosted by ブクログ -
本文512ページ。
なのにこの膨大な量を読み終わった心地よい疲れは何?
一冊の本の中に詰め込まれている驚きと深さと痛さ。
『登場人物』として挙げられているだけの人数ではなくしかも、誰も彼も
内に抱えているモノの鋭さが一行なんかではない。
ストーリーは一言で言うと5人の誘拐被害者の少女、
次々発見...続きを読むPosted by ブクログ -
久々に読み切った!
最近、なんだか入り込めず挫折する本が多かったけど、
この作品は一気にいけた。
でも、なんだか、最後がもやもやもや・・・・
話がてんこ盛り過ぎて、消化し切れない、もったいない。Posted by ブクログ -
始まりはミステリーだったはずが、進むにつれてホラーに。
左腕が発見されたにもかかわらずその少女が生きているとか、
その親が警察内部の者で仲間の刑事を陥れることを強要されるとか、
少女のモノローグが主人公の過去だったとか、
独り言の録音を聞かせて殺人を暗示し実行させるとか、
いない子供を見た気にさせ...続きを読むPosted by ブクログ -
イタリアのミステリ、大学で法学を先行した気鋭の新人作家の力作。イタリア版「羊たちの沈黙」と評されるが、主人公が女性というところは同じでも、ストーリィはオリジナリティが強く、引き込まれる。精神異常者による連続殺人の心理を展開するのに目が行き過ぎて、物語の整合性の方は時々踏み外してしまって、うまく繋がっ...続きを読むPosted by ブクログ
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暗い!とにかく暗い。救われない…でも面白い。登場人物それぞれの個性もしっかり描きつつ、話が進んでいく過程は見事。肉太なミステリーだけど、読み終わった感想に爽快感はなく…ぜひ、映画化して欲しい。監督はフィンチャーで。Posted by ブクログ
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外国の作品もたまには読んでみようと思い、手に取ったのがこの本でした。
結構リアルな描写も多く、楽しく読めました。
ですが、最後の方は話がごちゃごちゃしていて何を言いたいのか理解できませんでした。Posted by ブクログ -
最後のひっくり返しは面白かったが、それ以外は、うーん、あんまりだった。
サンドラの二転三転する身の変わりようについていけない。シャルバーをなぜそこまでひっぱる? あと対面した相手が言ったことを「嘘だとは思えない」、「正しいと信じる」という言い切りの場面が多くて、なぜ……となってしまった。分署長とか警...続きを読むPosted by ブクログ -
話が複雑で大変でした。章立てが細切れだったので細切れに読んでしまったので尚更。でもついていければ面白いですよ。Posted by ブクログ
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ローマで失踪した女子大生は連続誘拐殺人事件の被害者なのか?
ヴァチカンの秘密組織に属する神父マルクスとミラノ警察の写真分析官サンドラはそれぞれの方向から事件を追いかける。
やがて二つの道が交差する時、驚愕の真相が…。
すげー壮大なミステリ。
次から次へと続く事件に暗躍する人々。お腹いっぱい。
この...続きを読むPosted by ブクログ -
FBI捜査官とレクター博士との緊張感溢れるやりとりが「羊たちの沈黙」の魅力だとすれば、本書は連続殺人犯の異常さと事件に対峙する犯罪捜査班内のインサイダー同志の葛藤が重層的に拡がりサスペンス感を絶やさない。二転三転する展開に戸惑いさえ覚えるが、進化したサイコスリラーを堪能できる。Posted by ブクログ
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途中までは羊たちの沈黙ばりにおもしろかったけど
刑事達の実生活や過去にいろいろありすぎ,それが実際の事件と絡み合って複雑に。Posted by ブクログ -
森の中で見つかった六本の左腕は誘拐された五人の少女のものだった。
発見されていない6人目の少女を救うべく、失踪捜査のエキスパート・ミーラと公明な犯罪学者ゴランは特別捜査班に加わる。
スピーディーな展開。
途中までは想像の範囲内(六人目の少女の保護者はお約束)だったけど、きっちり話をひっくり返してく...続きを読むPosted by ブクログ