ドナート・カッリージのレビュー一覧

  • ローマで消えた女たち

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     無国籍のエンターテインメント大作『六人目の少女』で凄まじいデビューを飾ったイタリア人作家カッリージの長編第二作である。のっけからあれほどのアイディアを詰め込んでしまった彼が、第二作をどのくらいの意欲と自負とで書き始めたのか想像もつかないが、大抵の作家であればあのデビュー作を超える二作目というだけで、恐怖に震えそうだ。

     そうした周囲の期待を背負って作り上げねばならなかった本書は、作者がそうした期待にしっかりと応えるこれまた印象的な作品であり、さらに作者があとがきで書いているように、二つの大きな興味深い題材を何としても小説化したかったという確かな動機に支えられて生まれたものであろう。

     二

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    2014年10月28日
  • ローマで消えた女たち

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    これは面白い。久々にこんなに面白い本を読んだ。
    交錯する物語、次第に浮かび上がる真実。
    雑多に詰め込まれているように見えて、整列している。
    ミステリとはこんな物語のことを呼ぶ。

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    2014年08月05日
  • 六人目の少女

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    ネタバレ

    とにかく濃厚な文章、スピーディな場面転換、さらには多彩な視点でぎっしりと物語が描きこまれている。ショッキングな冒頭から、シリアルキラーと戦う特捜班の知恵比べが始まる、薄皮を剥ぐように次々に意表を突く展開が待ち受けながら、少しずつ話が収束していく様は見事としか言いようがない。練られたプロットには驚くし、伏線が至る所に張り巡らされている。
    生き残った少女がヒロインであり、彼女に捧げる犯罪?というのオチがスゴイ。結局犯人は捕まっていないわけだからこれは続編が望まれる。
    それにしても、6本の腕、5人の行方不明の少女、謎の囚人、自傷癖の女刑事、息子を抱えた心理学者、パレイドリア(幻視)能力を持つ修道僧、

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    2014年05月01日
  • 六人目の少女

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    いやー、面白かった。
    グイグイ引き込まれた。
    ちょっとてんこ盛りすぎる気もするし、ひとつ二つ欠点というか、ソレにしちゃったのはもったいないという点もあったけど、夢中にさせてくれたので、とりあえずOKです。

    あまり良くない頭でついていくのは大変でしたけど^^;

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    2013年11月27日
  • 六人目の少女

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     不思議なことに、国籍のない作品である。イタリア発の作品ではあるけれども、物語の舞台はどことも取れない。作者はいつの時代でもどこの国でも通用する時代や場所にとらわれない物語を書きたかったらしいのだ。いわば人類共通の物語というものを。

     そうした思いを抱く作者にとっては幸いなことに、この作品は世界23ヶ国で翻訳出版され、バンカレッラ賞、フランス国鉄ミステリ大賞、マッサローザ文学賞、カマイオーレ推理小説賞、ベルギー推理小説賞、地中海推理小説およびノワール小説フェスティバル大賞などいくつもの多国籍に渡る賞を受賞している。イタリア版『羊たちの沈黙』とさえ語られ、ヨーロッパ各国でビッグヒットを飛ばし、

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    2013年09月26日
  • 六人目の少女

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    原題は”ささやく者”、意味するところは”暗示者”
    イタリア版『羊たちの沈黙』と称されるだけの事はある。
    物語は森の中で六人の少女の腕が発見されるところから始まる。犯罪学者ゴランと行方不明者捜索のスペシャリスト、ミーラが主役となって物語は展開していく。
    次々に発見される少女の遺体、まるで「セブン」の様に猟奇的な展開、やがて発見場所に意味が有ることが判明、背景に全く別の殺人事件が有ることが捜査の過程で浮かび上がってくる。
    3人目くらいまでは絶好調、この勢いが最後まで続けば凄い作品なんだがと思ったが、やっぱり少し多すぎた、4人くらいのほうが緊張感が持続したんじゃないかな。
    捜査チーム内の葛藤が描かれ

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    2013年07月21日
  • 六人目の少女

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    本文512ページ。
    なのにこの膨大な量を読み終わった心地よい疲れは何?

    一冊の本の中に詰め込まれている驚きと深さと痛さ。
    『登場人物』として挙げられているだけの人数ではなくしかも、誰も彼も
    内に抱えているモノの鋭さが一行なんかではない。

    ストーリーは一言で言うと5人の誘拐被害者の少女、
    次々発見される痛ましい遺体。
    発見されたのは6本の左腕。6人目の生死はいかに?

    捜査官たちのプライベートな悩みもすべて呑み込んでゆく事件の深さ。
    読み終わったときには背筋がゾワゾワしました。

    また凄い本に出会ってしまった。

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    2013年05月11日
  • 六人目の少女

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    久々に読み切った!
    最近、なんだか入り込めず挫折する本が多かったけど、
    この作品は一気にいけた。
    でも、なんだか、最後がもやもやもや・・・・
    話がてんこ盛り過ぎて、消化し切れない、もったいない。

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    2014年11月21日
  • 六人目の少女

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    これは凄い!!
    「羊たちの沈黙」なんか比じゃない
    なのに、こんな装丁って・・・
    ハードカバーであるべきです

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    2014年11月11日
  • 六人目の少女

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    ネタバレ

    始まりはミステリーだったはずが、進むにつれてホラーに。

    左腕が発見されたにもかかわらずその少女が生きているとか、
    その親が警察内部の者で仲間の刑事を陥れることを強要されるとか、
    少女のモノローグが主人公の過去だったとか、
    独り言の録音を聞かせて殺人を暗示し実行させるとか、
    いない子供を見た気にさせられたとか、
    ミステリー要素はとても面白いのに、
    霊能者の登場を差っ引いても、ホラー。
    どうしても、ホラー。

    最後のどんでん返しが強烈に怖いからかも。

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    2014年07月16日
  • 六人目の少女

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    イタリアのミステリ、大学で法学を先行した気鋭の新人作家の力作。イタリア版「羊たちの沈黙」と評されるが、主人公が女性というところは同じでも、ストーリィはオリジナリティが強く、引き込まれる。精神異常者による連続殺人の心理を展開するのに目が行き過ぎて、物語の整合性の方は時々踏み外してしまって、うまく繋がっていないような気がする。

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    2014年03月23日
  • 六人目の少女

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    暗い!とにかく暗い。救われない…でも面白い。登場人物それぞれの個性もしっかり描きつつ、話が進んでいく過程は見事。肉太なミステリーだけど、読み終わった感想に爽快感はなく…ぜひ、映画化して欲しい。監督はフィンチャーで。

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    2013年05月19日
  • 六人目の少女

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    外国の作品もたまには読んでみようと思い、手に取ったのがこの本でした。
    結構リアルな描写も多く、楽しく読めました。
    ですが、最後の方は話がごちゃごちゃしていて何を言いたいのか理解できませんでした。

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    2024年04月08日
  • 六人目の少女

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    ネタバレ

    霊媒師は要らなかったのでは。。
    それがなくても盛り込みすぎ。
    面白い展開もあって読めたけど最後はなんだかな。

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    2021年01月23日
  • ローマで消えた女たち

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    ネタバレ

    最後のひっくり返しは面白かったが、それ以外は、うーん、あんまりだった。
    サンドラの二転三転する身の変わりようについていけない。シャルバーをなぜそこまでひっぱる? あと対面した相手が言ったことを「嘘だとは思えない」、「正しいと信じる」という言い切りの場面が多くて、なぜ……となってしまった。分署長とか警部もキャラ付けがしっかりしている割に絡んでこないし。
    モニカは良かったですね。













    こういう言い方は良いものではないが、イタリアのサスペンスなら「パードレ」シリーズの方が面白い。

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    2020年04月22日
  • ローマで消えた女たち

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    話が複雑で大変でした。章立てが細切れだったので細切れに読んでしまったので尚更。でもついていければ面白いですよ。

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    2015年02月28日
  • 六人目の少女

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    FBI捜査官とレクター博士との緊張感溢れるやりとりが「羊たちの沈黙」の魅力だとすれば、本書は連続殺人犯の異常さと事件に対峙する犯罪捜査班内のインサイダー同志の葛藤が重層的に拡がりサスペンス感を絶やさない。二転三転する展開に戸惑いさえ覚えるが、進化したサイコスリラーを堪能できる。

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    2014年06月14日
  • 六人目の少女

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    ネタバレ

    途中までは羊たちの沈黙ばりにおもしろかったけど
    刑事達の実生活や過去にいろいろありすぎ,それが実際の事件と絡み合って複雑に。

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    2014年05月26日
  • 六人目の少女

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    6人の少女の連続失踪事件。つまり細かく見れば6件の事件が起きているということで、その顛末がひとつずつ明らかになってゆく。
    少しずつ事件が解明される過程には引き込まれるが、終盤に一気に謎が明らかになるタイプの物語ではないので爽快感はそれほどでもない。

    作者は事件の舞台を「どこでもないところ」として書いたらしいが、
    作中の食事の描写や警察がすぐ容疑者を射殺しようとするところなどは
    イタリア的だな~と思いながら読んだ。

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    2013年07月12日
  • 六人目の少女

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    とある森の中で、六本の切断された左腕が発見される。
    行方不明人捜索のエキスパートであるミーラ・ヴァスケス捜査官は、犯罪学者ゴラン・ガヴィラがまとめる特別捜査班に加わり捜査にあたることになる。
    腕の主は五人まで判明している。未だ明らかになっていない六人目の腕の主の捜索のために、ミーラが呼ばれたのだ。
    高い知能で捜査班を翻弄する連続殺人犯“アルベルト”、忌まわしい過去と無共感性に悩むミーラ、深淵の縁に踏み止まりつつも妻を失った傷に苦しむゴラン。複雑怪奇な事件の展開に、個性的な登場人物の動きが絡んで物語は二転三転する。

    海外ドラマ『クリミナル・マインド』のファンとしては非常に好きなジャンルであり、

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    2013年03月08日