今西康子のレビュー一覧
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面白かった
生物多様性が菌類の多様性を生み、それによって人間が恩恵を受けているというのは驚き。
除菌や抗生物質を突っ込んでも絶滅させることはできず、進化を促してしまう。
生態系はあまりにも複雑すぎて一部だけを消し去ることはできないことがわかる。
文章が興味を引くように書かれており、訳もこなれていて非...続きを読むPosted by ブクログ -
長かったけどおもしろかった。
体のどこを刺されたら痛いかの実験で、腕だったり、舌だったり、局部だったり想像するだけで痛い。
ハチやアリの種類で刺された時にどのくらい痛いかの番付表が最後についている。ワインやウイスキーのような評価(コメント)でユーモアが効いてて良き。Posted by ブクログ -
生態学者の著者は、これまで、生態学は外の世界を見てきたという。人類は含まれるものの、人類を取り巻く「自然」における多様な生物からなる生態系及び生態系サービスを見てきたという。だから、家の中にどれぐらい新生物がいるかをしらなかったという。それに対して、本書が取り上げるのは一軒の家にいる生き物すべてを総...続きを読むPosted by ブクログ
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確かに殺虫しても耐性できるだけか。同定されてないものたくさんいそう。その辺の観察力は日本人はもともとは優れていたけど、今駄目そう。Posted by ブクログ
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ヒトが向社会的な動物として進化したのは,文化習得に秀でた個人が自然選択において有利になったからであるという主張を膨大なエビデンスをもとに展開していく。
人類に文化的学習の淘汰圧がはたらき,文化進化がヒトの遺伝的進化の最大の駆動力となったのは200万年前と著者は主張する。
"文化的な進化は、遺伝的な進...続きを読むPosted by ブクログ -
蟻と蜂が刺針をどのような目的で発達させてきたかを、その生態、社会生活を営むのか、単独性なのか、餌との関係なのか、捕食者との関係などに触れながら記述していく。
社会性の高い種ほど、その失うモノ(蜜や幼虫など)が大きいため、外敵に対する刺針とその毒を発達させ、単独性の昆虫は餌を麻痺させる目的で発達させ...続きを読むPosted by ブクログ -
昆虫刺されの痛さを1−4スケールで示し、イグノーベル賞を取った著者の渾身の一作。
蜂と蟻がどうやって毒針を持つに至ったか。もともとは産卵管が発達して刺す機能を持ったので、メスしか刺せない!どういう蜂や蟻が刺すのかというと、失うものが大きい種類。高度な社会性を持つ場合、コロニーを大型哺乳類から守るには...続きを読むPosted by ブクログ -
この辺りの大きな話(宗教とか文化・社会規範とか進化とか)はもう、文化人類学だけ、心理学だけ、宗教学だけでは太刀打ちできず、コングロマリットなチームでやっていく境界テーマなんだと改めて感じた。一人なら早く行ける、チームならより遠くに行ける、とはよく言うが、チームでやるストレスはないのかしら。それとも、...続きを読むPosted by ブクログ
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厳しい環境に適応するために遺伝子が変化してきたというこれまでの典型的な進化論的アプローチとは異なり、生き残るために文化が形成され、それに適応してきた結果、ヒトが遺伝的にも進化してきたという新たな進化論を、様々な事例を挙げながら解説している本書。正直「卵が先か、ニワトリが先か」のような話かと思っていた...続きを読むPosted by ブクログ
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人類を他の生物とは違った存在に進化させたのは集団脳による文化の蓄積が可能であったからであるようだ。卓越したモデルからその技術や知識を学ぶことで、人間社会は全体がレベルアップすることが可能となった。
しかし、他者から学べるようになるためには(教えてもらえるようになるためには)常に信頼関係を保ち続けてい...続きを読むPosted by ブクログ -
国立科学博物館の「毒展」から辿りついた一冊。
自分で痛みを検証した、イグノーベル賞を受賞した著者はなんとも強者。
虫の毒や針についてだけでなく、第4章ではオーストラリアのカンガルー島を学会で研究仲間と訪れた著者は、
「何気なく誘って、みんなにも刺されてもらおう。ここに集っているのは、 社会性昆虫に造...続きを読むPosted by ブクログ -
人間とチンパンジーの何が違うか、から始まる本書。つかみから面白い。ちなみに違いは模倣力の高さが挙げられるが、逆にその模倣癖が災いしランダム選択がしづらくなるという知識も楽しい。
人間は、模倣を元に積み重ねた知的ノウハウを共同体で作ることで文化を作り、今や地球で1番強い生物になっている。共同体というの...続きを読むPosted by ブクログ -
虫刺されの痛みの数値化でイグノーベル賞を受賞した、シュミット氏の著書。
様々な種についての記述が専門的だけれど、著書の変態的とも思える昆虫愛が伝わり、初心者でも興味をもって読み進められる良書。Posted by ブクログ -
なかなかインパクトのあるタイトル。原題は”Never Home Alone”。映画「ホーム・アローン」をもじったようなフレーズだが、直訳すれば「家で一人ぼっちなんてことは絶対ない」くらいの意味だろうか。
ひとり暮らしの人も、家族と暮らす人も、自分の家は自分のものと思っているだろうが、実はそんなことは...続きを読むPosted by ブクログ -
ヒトの進化について、言語より広い「文化」の影響を幅広く考察した書籍。幅広すぎてちょっと分かりにくい箇所も多いが、興味深い。Posted by ブクログ
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サシハリアリにスズメバチ、アシナガバチにヒアリ。
刺すアリやハチは数々あるが、できたら刺されたくないと思うのが普通の反応だろう。
ところが著者、ジャスティン・シュミットは違う。
昆虫毒を専門とする生物学者である彼は、さまざまな毒針昆虫に自ら刺され、痛みを数値化したシュミット指数なるものを作り上げた。...続きを読むPosted by ブクログ -
蟻や蜂が子孫を残す(生き抜く)為の、進化や生態を知ることができました。
自分は参考にする機会はまず無いと思うけど、巻末の痛みスケールは、解説を含めてとても興味深いものでした。
この本を読んでいたら、人間の存在についてもぼんやりと考えてしまう…Posted by ブクログ -
WEIRD(ウィアード)。聞き慣れない略語である。西洋の(Western)、教育水準の高い(Educated)、工業化された(Industrialized)、裕福な(Rich)、民主主義の(Democratic)社会で生まれ育った、の頭文字を取った言葉である。上下巻にわたる大作であり、まず上巻を読...続きを読むPosted by ブクログ
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原題は『The WEIRDest People in the World: How the West Became Psychologically Peculiar and Particularly Prosperous』で、WEIRD は Western, Educated, Industrial...続きを読むPosted by ブクログ
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感想
自然選択の先にある学習。人類は模倣と学習を繰り返すことで他の種には手の届かない段階にまで到達した。Posted by ブクログ