小河陽のレビュー一覧
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ネタバレ新約聖書正典の最後の書にして、キリスト教黙示文学の代表格である『ヨハネの黙示録』の邦訳。数々の幻視を通して示されるこの世の終焉と新生の預言を、詳細な注記と解説、多数の図版と共に収録する。
本書は、1996年に岩波書店から刊行された単行本(新訳聖書翻訳委員会『ヨハネの黙示録』)の文庫版である。『ヨハネの黙示録』の日本語全訳を注記と解説、そして黙示録の光景を描いた歴史的な図像を付けて収録するほか、キリスト教図像学者の石原綱成氏による解説『「ヨハネの黙示録」の図像学』を収めている。
紀元1世紀後半――ローマ帝国による迫害の時代に著されたと目される『ヨハネの黙示録』。艱難の中で衰微と棄教の危機にある信 -
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今やそこ彼処の映画やドラマ、小説などでネタに使われているあまりにも有名な預言の書であるにもかかわらず、そういえば映画や小説などのネタからだけの断片しか知らなかったなあと思い、今回手に取ってみた。
本書は単に『ヨハネの黙示録』を載せるだけでなく、それに関連した古い図象が併載されているところが嬉しい。カラーならもっと良かったのにな。
パトモス島に住むヨハネという男がある日、神のお告げとして世界の終焉と再生の顛末の幻を見たということでそれを一書にまとめたものとなっている。
本書は長らく聖書の正典とするかどうかの議論があったとのことで、その内容を読めばキリストの教えとは無縁な、隠喩や仄めかしに満ちた