ブルボン小林のレビュー一覧
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ネタバレブルボン小林氏の漫画コラム。
相変わらずの「痒いと思ってなかったのに掻いてもらってはじめて痒かったと気づく」ようなプチ快感なコラムだなあ。
特に浦沢直樹さんの漫画に対するモヤモヤする違和感「面白いんだけど、上手いと思うんだけど、なんだか納得できん」の正体が分かってスッキリした。
マイナーな作品も多いが、独自の視点で読ませてくれて、興味を引かれたものも。
一番気になったのは最近『うつヌケ』でヒットを飛ばした田中圭一さんの『神罰』。ブラック・ジャックが「エロゲーってのはな、こうやるんだ」とのたまいつつサファイヤやメルモを攻略するためにパソコンのマウスをカチッカチッと動かすシーンがあるらしい。 -
Posted by ブクログ
ブルボン小林(長嶋有)によるマンガエッセイ集第2弾。往年の名作から最近の作品まで、取り上げられてる作品はたぶん150とか200とかはある。世の中にはこんなに漫画があって、そしていかに自分が読んでないかがよくわかってクラクラしてくる。
よかったのはこのくだり。
「ファンタジーを得たいのでもなく、漫画だけに生じるリアリティーを感じたいのだ」
設定が現実の物理法則を無視していようと展開が論理的でなかろうとその漫画がリアリティーを帯びることはできるし、その逆もある。そこのところが、意外と理解されてないのではないかな、と思う。だから、表面的に現実的な作品がリアルとされ、SFやファンタジー的な作品は -
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なかなかマニアックな選出なので読みたいと思っても出会うことが難解。
お宝探しの感覚で、ページをめくるたびテキストメモに入力する頻度が上がりました。
ブルボンさんは、その漫画のななめ45度あたりを切り込むので評がおもしろい。
たとえば往年の名作「キャンディキャンディ」について。
『主人公のキャンディに「君は笑顔が似合うよ」と言った男性はみんな死ぬ、というジンクスがあるのは本当か。』
そういわれると穿った見方で本作を読んでみたくなるじゃないか。
また、現在の少女漫画について
「シンデレラは王子様といつまでも幸せに暮らしましたとさ」の「暮らしました」の内実まで教えてくれる、と評しており
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Posted by ブクログ
『モジャ公』読みたい。
言わずと知れているかどうかは分からないけど、藤子・F・不二雄の作品で、宇宙を冒険する物語。
この本を読むと、まずとにかく、『モジャ公』を読みたくなる。
そもそも、そのビジュアルは何となく分かる気がするのに、はっきりと自信を持って、読んだ!という記憶がなく、なんとも曖昧なのである。
ところがブルボン小林さんの中ではかなりウェイトが大きいらしく、再三にわたり『モジャ公』を推してくるのだが、いかんせん記憶が曖昧すぎて、「とりあえず読まねば……!」という気になるのである。
古今東西(といっても、基本的には日本のコミックのみだが)のマンガを網羅し、さまざまな視点観点から