シュレーディンガーのレビュー一覧

  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    名著です。分かりやすく読めてホッとした。とにかくブラウン運動や量子力学の話は身近にあるものに例えると理解力が追いついていく。化石の時代の自分からしたら精子の話とか初めて知った訳だけど、今でもこんなに細かく説明される事はないと思う。主に植物の受精から育成にあたるまでの過程の話も抵抗なく読めた。X線が及ぼす突然変異の話も初耳だったけど、X線自体があまり体に良くないのは聞いていてそれが細胞レベルで問題なのも知れて良かった。男性と女性の染色体の仕組み(X、Y)も微妙に触れてはいたけど詳しい事は書かれてなくて少し残念。これは本当に名著!

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    2025年12月07日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    内容は難しいが、分子生物学誕生の立役者となったシュレディンガーの名著に触れたことは純粋に嬉しい。ワトソンかクリックだったか、まさに本著を読んだことがきっかけで遺伝学に足を運んだというエピソードはうろ覚えしてる。
    原子という生命体にとっての最小スケールの要素、そしてその原子が集まることで秩序を生み出し、生命を維持していく、その普通ゆえの偉大さを再認識。
    物理学的な視点から生物学へ接近していくこの展開の仕方が、当時の時代的潮流に新鮮さを与えたのかとつらつら思ったり。

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    2024年08月24日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    とにかく驚きなのは、DNA発見前に、物理的考察によってそのような構造の必要性を予言してたこと。なんでか高名な物理学者は晩年生物に興味を持ち始めるけど、シュレーディンガーはその中でも珍しく上手く行った例だと思う。

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    2023年02月25日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    ネタバレ

    量子力学を創造し、原子物理学の基礎を築いたシュレーディンガーが追及した生命の本質がまとめられた名著。

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    2021年09月20日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    【きまじめな物理学者の探求】
    本書が最初に出版されたのは1944年,まだ量子力学が疑いもない第一原理と認識されて間もない頃のことだ.ちなみにDNAの二重螺旋構造が提唱されたのはその10年後になる.

    まだ生物が神秘的なベールに包まれていた時代だったとは思えないほど,恐れず物理学の立場に立って,現代の描像にも通じる議論が展開されている事には驚かずにはいられない.

    【この著書の意義は何処に】
    結論を一口に言ってしまうと,「生命はたんぱく質という頑丈な歯車によって動く,機械仕掛けである.それは複雑だけれど,物理法則と矛盾しない理解は可能になるはずだ」これだけ聞くと何と平凡な結論か!

    経験的に「生

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    2018年01月31日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    量子力学のシュレーディンガーが平易に生命の本質に迫ろうとする著。内容的にはわかりやすいところも多いですが、哲学的で理解困難な箇所(特にエピローグ)も多く、なかなか歯ごたえがあります。それはさておき、訳者あとがき214頁を読んで、福岡伸一先生のシュレーディンガー評に対する疑問と、福岡先生が言うところの「動的平衡」は植物ではどうなるんだろうという疑問についてのヒントを得たように思いました。なるほど、熱力学のエントロピーと情報のエントロピーは違いますよね。

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    2015年05月31日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    生命とは何かという命題を物理学者として解明した、分子生物学の有りようを予言した書といえましょう。

    冒頭から面白いことが書いてある「統計物理学からみて、生物と無生物とは構造が根本的に異なっている」
    物理の法則は原始に関する統計に基づくものであり、近似的なものにしかすぎない。分子は個々にはばらばらに動いているが総体として統計を取ってみるとある法則にしたがって機能している。
    ところがDNAは原始レベルまで踏み込んでいかないと解明できないのであります。この本はワトソン、クリックがDNAの構造、いわゆる二重螺旋を発表する10年前にかかれているのですが、遺伝子を安定な構造を持つ巨大分子であると推論し、非

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    2015年03月25日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    量子力学から生命を論じた本書。
    ここでその内容などを記すと誤解を生みそうなので内容について興味がある方は他の感想を読むことをおすすめする。


    身体について何か新しいことを学んだとき、自分の身体が自分のものでないような気がすることがある。
    体内では電気信号で情報を伝達しており、今、手を動かしていることや、何かを考えていることはなんなのか。「私」というものはなんなのか、、

    著者はエピローグで、「私」とは「経験や記憶を集めて絵を描く土台の生地だ」と言っている。
    経験や記憶は日々書き換えられ、その絵は連続的に変化している。だからこそ多くの経験をした人は厚みのある人間になるのかもしれない。

    また、

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    2025年05月13日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    分子生物学の入り口本。
    人間など生物体が崩壊しないのは負エントロピーの摂取によるものという概念が面白い
    福岡さんの動的平衡にも似た内容がある

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    2025年04月19日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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     原書は1944年に出版されたそうだが、現代の科学、特に現在の大学教養レベルまでで学習する基本的かつ古典的な科学で分子生物学が簡潔に説明されており、一気に読むことができた。
     生物分野は遺伝の話が中心。DNA発見以前の本であり、当然のことである。しかし、この理論的背景を分子生物学が確立するはるか前に、波動物理と熱力学で物理的化学的に美しく説明できているのはさすがシュレディンガーである。

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    2024年08月21日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    物理についても進化についても、今までのイメージが少し違っていたことがわかって面白かった。原子が無秩序に動くこととか、突然変異は「飛び離れた」変化であることとか。
    後、「オスの蜂はでっかい精子」というのが面白かった笑

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    2023年08月15日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    開始:2023/3/6
    終了:2023/3/10

    感想
    生命は神秘に属するか。この論争は一生決着することはないかと思われる。人間の自由意志も同様。大数の法則と梵我一如。西洋と東洋。

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    2023年03月10日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    生命(正確には遺伝子と呼ぶべきか)の秩序の驚くべき永続性はまさに量子力学から来るものであるという、我々が実感できる生命の神秘を(ミクロな)物理学の理論によって説明する一連の流れに大いに興奮を覚えた。
    著者は必ずしも物理学に明るくない一般読者を想定していたようだが、やはりこの興奮は実際に物理学を学んでこそではないだろうかと思う。
    そうは言っても生命の神秘と聞いて心躍る人間は誰しも是非一度読んでほしいと感じる本だった。

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    2022年06月15日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    物理学者の彼が、なるべく専門用語に走らず一般向けに書こうとしたことが伺えて、人柄に親しみを持った。とはいえ数式が出てくる箇所はさっぱりわからない。
    でも本を通して、生命が無秩序に向かう大きな流れに抗いながら生命として存在していること、いずれは必ず永久に何も動かない状態(死)に至るということを想像した。

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    2022年05月22日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    生物学の知識皆無だったので、少し勉強しながら読みました。
    生命活動、心の働きさえも、「原子の運動」であり、自然法則に従って成り立つものだということを改めて認識させられます。
    1944当時の物理学者の視点、生化学は未発達であり、未知のものに対する戸惑いなど、なまなましさが感じられました。
    議論の進め方が丁寧、こういうのを論理的というんですね。
    第六章の負エントロピーの話は物理学者の指摘で、なかなかおもしろい。
    再読します

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    2021年06月15日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    シュレーディンガーの波動方程式で量子力学の礎を築いた物理学の泰斗が生命の仕組みについて考察した古典的名著です。

    生命の遺伝の仕組みや生命活動について、真摯で誠実な筆致で論じており、久々にじっくりと味わいながら読み進むことが出来ました。

    古典を読むと、本当にその著者と書斎で対話をしているような気分になれます。

    自然界の物理法則が、無秩序で拡散する傾向を持つ中で
    非周期性の結晶である遺伝子が生命の情報を堅牢に守り伝え進化させる。

    また、生命は周りの秩序(非エントロピー)を取り込んで崩壊して無秩序になるのを防いでいる、自然界の物理法則とは異質の存在。

    物理学というロジカルな世界を極めた著者

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    2019年11月04日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    秩序を「吸う」ことでエントロピー的死を免れようとする、というのが生命であるというシュレディンガーの言説は非常に興味深い。MITメディアラボのゼザール・イダルゴ教授が同じようにエントロピーの概念を用いて「情報の秩序」について語っていたWhy Information Growsとの類似性を感じた。

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    2019年07月01日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    最後のエピローグではやや稚拙な論を立てているが、まぁ時代だしね。その後のファシズムの点からも注意を要する。訳者あとがきでちゃんと触れているので心配はしないが。

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    2018年10月21日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    量子力学の波動方程式を創出した物理学者のシュレディンガーが分子生物学について著述した本。まだDNAの二重螺旋は発見されていない時代。遺伝子は長大な分子でできている。その存在を物理学から見た見解が述べられている。なかなか難しいな。

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    2018年10月19日
  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞

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    エルヴィーン・シュレーディンガー(1887~1961年)は、オーストリア出身の理論物理学者。波動形式の量子力学である「波動力学」、量子力学の基本方程式である「シュレーディンガー方程式」、「シュレーディンガーの猫」を提唱するなど、量子力学の発展を築き上げ、1933年に英国の理論物理学者ポール・ディラックと共に「新形式の原子理論の発見」の業績によりノーベル物理学賞を受賞。
    本書は、シュレーディンガーが、物理学的視点から生物の生命現象を解き明かそうとした、1944年の著作である。日本語訳は1951年に出版された。
    当時はまだ、世界の第一級の物理学者の間でも、生物の生命現象には、生命以外の全ての物質が

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    2021年11月16日