ボリスストルガツキーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2007年に発売されたウクライナ製PCゲーム「S.T.A.L.K.E.R. Shadow of Chernobyl」の大型MOD「Lost Alpha」のプレイをきっかけに本作の存在を知り、読んでみました。
ゲームと本作ではストーリー自体がそもそも異なりますが、本作を元にした要素がそこかしこに見られ、ニヤリとさせられます。
ゲームと切り離し、一つの小説として見ても、月並みな感想ではありますがとても面白い。
派手なアクションはありませんが、「ゾーン」という極限状態の中で、人は何を考えるのか、どんな行動を起こすのかが、「ストーカー」レドリック・シュハルトを始めとした登場人物の口や行動から描写され -
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異星文明の痕跡が残る“ゾーン”から、様々な代物を持ち帰る“ストーカー”。
彼らが人間の知識や常識を超越している危険な空間へ、命を掛けて潜入する理由はただ一つ、カネのみ。
レドリック・シュハルトを中心として、個性ある人物がゾーンと関係し、人生を良くし悪くする。
しかし、原題の「路傍のピクニック」が表している通り、宇宙人がピクニックして捨てていったゴミに、人間が虫のように接触しているに過ぎないのでは…と、スケールが大きいのか小さいのか途中からわからなくなる不思議な感覚を途中で感じました。
様々な評価があるに違いない一冊ですが、私は気に入りました。 -
Posted by ブクログ
アルカジイ/ボリス・ストルガツキーのストーカーを読みました。
30年前にタルコフスキー監督の映画で観たSFの物語です。
やっと原作を読むことが出来ました。
地球外の高度な知的生命体が地球上に残していった痕跡はゾーンと呼ばれていて、人知の及ばない装置や物体が存在しています。
人間の命を奪うような危険が満ちている世界なのでした。
命をかけてゾーンに潜入し、戦利品を盗んでくるストーカーと呼ばれる人たちが描かれています。
ストーカーであるシュハルトがゾーンに侵入して戦利品を持ち帰る経緯を描写することで人間の理解を超えた存在と人間との接触が描かれています。 -
Posted by ブクログ
タルコフスキーが監督をした同名の映画を久しぶり観て素晴らしかったので、原作を読んでみた。
映画はゾーンという不思議な空間と、その空間に侵入するストーカーという設定以外は全くと言っていいほど違う物語になっていてビックリ。しかし、原作もさすがに面白かった。
ゾーンという不思議な空間に存在する不思議な物質を持ち出してお金に代えるのがストーカー。この設定がとにかく魅力的。さらに、このゾーンという謎の空間は誰がなんのために作り出したものなのかは全く謎のままで、主人公たちもそのことにはあまり興味がなくただひたすら生きている。どうやら異星人がフラっと地球に立ち寄ってゾーンを作ってサッサとどっかに行っちゃった -
Posted by ブクログ
ソビエト時代のロシアのSF作家の兄弟、
アルカジイ&ボリス・ストルガツキーの共作。
タルコフスキーによって映画化された『ストーカー』。
原題はПикник на обочине(路傍のピクニック)。
地球を訪れ、地球人と接触しないまま去った
異星人の《来訪》から13年。
国際地球外文化研究所によって
厳重に警戒・管理される《来訪ゾーン》に不法侵入し、
異星人が残した物品を持ち出しては売り捌く
《ストーカー》の物語。
タイトル stalker は現在一般的な
他人に付きまとう者の意ではなく、
「隈なく見て回る者」「巡回する者」のこと。
沖縄の人、また、沖縄が大好きな他県民には
「≒戦果アギヤー -
Posted by ブクログ
「ストーカー」というタイトルだと、好きな相手につきまとって最悪なときには殺人事件に発展してしまうあのストーカーを連想しがちだ。しかし、本書はそのストーカーではない、れっきとしたSF小説だ。
何が起きるのかわからない謎の領域であるゾーン。来訪者があったのち、地球に残された謎である。
そのゾーンの謎を解明するため、ゾーンに不法侵入して遺物を命懸けで持ち出すストーカーたちがいる。
こういう設定で物語は進む。この作品においてのストーカーとはそういう意味だったのか。
SF小説にはよくあるが、設定を読み解くまでは何のことかわからない言葉に戸惑う。この作品では、来訪者であったりストーカーであったりだ。