タイトルの通り、広島大学工学部の建築学課程卒業の芸人アンガールズの田中の方が、プロの建築家20人が自身で設計した自宅の訪問をしたもの。言うまでもないが長寿番組「渡辺篤史の建もの探訪」の田中版。本家の番組を見かけなくなったと思ったら現在は土曜日の早朝に移動していた。知りませんでした。
こちらの本で取り上げるお宅は、本家の番組同様、東京都と近郊のみ。ほとんどがリノベ物件。さほど広いとは言えない空間をどうデザインするかがポイントになっているようです。プロが自分のために設計している家ですから、これもやはり一般の人では発想しないような造りが多く見受けられます。おそらく敷地がさほど広くないため、どのように緑を取り入れるか、テラスをどうデザインするかが見どころと言えるでしょう。敷地の半分を緑にしているお宅もありますが、木々の中の階段を上って二階の玄関へという造りはなかなか出来るものではない。大胆で素敵。
トップに載っている方、現在は掲載した物件から転居し軽井沢に住んでいるとのこと、そちらもどのようなお家なのか知りたかったですね。この方は初回ということで特別に田中との対談が載っています。その中の、誰もが富士山の頂上を目指すのではなく、近所の裏山に登る人がいてもいいという言葉がいいですね。別の方の、鎌倉で階段100段以上上がらないとたどりつけない家があります。環境は抜群でお家も素敵ですが、年齢が上がるときついでしょうね。足腰が鍛えられていいと考えるのか、終の棲家とは考えてないのか。それでも鎌倉がいいとこだわる方がいらっしゃることは知っています。ええ、余計なお世話です。
間取り図があって写真がたくさん載っていてわかりやすい。星が少ないのは東京の物件が多く、建築家の家とはいえ、やはり狭小住宅な感があって今ひとつパッとしないので。全体を通して、田中氏の独特の話し方と声が聞こえてくるような本です。彼はいずれ建てるであろう自宅を公開するんだろうか。