窪薗晴夫のレビュー一覧
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オノマトペというものが随分と気になっていた。中国語も英語も学んだ上で、日本語のオノマトペの表現の豊富さが好きだし、楽しい。ちょっと勢いで自前のオノマトペを使ってみても通じちゃったりする。
でも至って真面目な本書、軽妙なオノマトペと難解な学術表現のギャップが甚だしいのだけれどそこまで含めた味わいといお...続きを読むPosted by ブクログ -
この本でとりあげるものは「数字」を柱に、アクセント、発音、人称、語順、語彙、文法、言語習得と言語学のいろいろな分野にわたっていて、扱う言語も日本語を中心に、英語ばかりでなく他の言語の例も豊富に引き、まさに次から次へ疑問の扉を見つけていくつくり。
毎日なにげなくつかっている数字の発音や表現の仕方などを...続きを読むPosted by ブクログ -
身近な言語のありかたにおける不可思議さについて、表題の「数字」を1つの端緒として、広く俎上に載せることに成功している。
地域性や国際間の差異あるいは共通項、そもそもヒトの成長に伴う言語感覚の形成など研究の対象としての面白さは領域を跨る故の深さに裏付けされていて、そこから抽出された違和については「な...続きを読むPosted by ブクログ -
言語学未習者からはとっつきやすいトピックから、科学的な究明のあり方を追体験しつつ、その背後にあるアプリオリな感性の存在について哲学や生理学などに跨る広範な不可思議に触れられる。Posted by ブクログ
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擬音・擬態語を意味するオノマトペ。
本著はオノマトペに関するシンポジウムと同時に企画された、8編の異なるテーマの研究をまとめた一冊。
我々が普段何気なく使っているオノマトペは、考えてみるとかなり不思議な概念だ。
なぜ理解を超えて感覚で共有できるのか。どういった原則があるのか。などなど、言語の構造や...続きを読むPosted by ブクログ -
サブタイトル見て、この本大丈夫かなぁって思ったけど、なかなかにドン・ピシャリ、笑。読者層が厚いとは言えない言語学本で増版されてる理由も読んで納得。
オノマトペって、一見面白いのに学問すると掴みがたく苦手だったんです。積読本がいくつかあるくらい。説明もスッと入ってくる。Posted by ブクログ -
知識が増えれば増えるほど疑問も増える
The more I learn,
the more I realize I don't know.
The more I realize I don't know,
the more I want to learn.
アインシュタインの言葉だ...続きを読むPosted by ブクログ -
1(ひい)と2(ふう)、3(み)と6(む)、4(よ)と8(や)は、いずれも子音が共通している(倍数の法則)とか、4と7は正順に読む時は音読みなのに、逆順の時は訓読みが出てくるとか、桁数の最初に1が立つ時、「1」を読むか読まないかとか、数に関することばの多様な問題が集められている。
著者は語構成を音声...続きを読むPosted by ブクログ -
音やモーラ形での印象の違いや、外国語のオノマトペなど興味深い話題も多かったが、章ごとに執筆者が異なる書の常として、テーマ間の繋がりが見えにくく、痒い所に手が届かない。オノマトペの研究はまだ浅いと記されているが、横断的な評価が読みたい。
なお副題にあるピカチュウにはほぼ触れられない(というかこれはオノ...続きを読むPosted by ブクログ -
オノマトペとは擬声語、擬音語、擬態語などのことで、たとえば「ギャーギャー」、「ワンワン」、「ドッシリ」などである。本書はそのオノマトペについて日本語のそれに限らず、海外のオノマトペも含め広く分析、考察したもの。私は日本語は世界でもトップクラスでオノマトペの多い言語なのでは、と思っていたが、本書によれ...続きを読むPosted by ブクログ
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ひとつ、ふたつ、みっつ。いち、に、さん。無意識のことばこそ秘密がたくさん!
こういう話好きだ。1から10を読むのと、10から1を読むのでは、発音が変わる「4」と「7」の秘密とか。1,2,たくさんの法則とか。言語によっての違いなんて、もうわくわくします。なんでone, two, threeから、el...続きを読むPosted by ブクログ