窪薗晴夫のレビュー一覧
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2017年に開催された公開シンポジウムの産物。総勢8人の研究者がオノマトペの謎に多角的に迫る。よくまとまっており、入門書としてはthe best of the bests。
外国語のオノマトペはどうなっているか。外国人にとって日本語のオノマトペは難しいのか。オノマトペはことばの習得に役立っているのか。なぜ赤ちゃんことばに似ているのか、などなど。コラムでは、日本の漫画やアニメで多用される擬情語(クヨクヨ、ゲンナリ、ドヨーン)にも言及している。
日本語からオノマトペをすべて抜いてしまったら、いかに味気ない言語になりはててしまうか。オノマトペの凄さも実感させてくれる。 -
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Posted by ブクログ
身近に溢れるオノマトペ。
知ってるつもりでも、言語学者にかかれば、その奥深さが見えてくる。
オノマトペの音の構成、その仕組みには法則がある。
モフモフは、学んでなくても「猫を触った感じ」「柔らかい毛布」などのイメージが自然とわいてくる。
これは、その法則が自然と私たちの中に学習されているからなのだ…。
言語学の本を学ぶと、なぜこんな複雑なルールを私たちは知らないうちに理解しているんだろうと、とても不思議な気持ちになる。
ほんとに言語学って面白い。
この本は、なかなか難しい内容を、とてもわかりやすくまとめていると思う。
学びも多かった。
とくに驚いたことは次のこと。
一つ目、オノマトペの音に -
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Posted by ブクログ
擬音・擬態語を意味するオノマトペ。
本著はオノマトペに関するシンポジウムと同時に企画された、8編の異なるテーマの研究をまとめた一冊。
我々が普段何気なく使っているオノマトペは、考えてみるとかなり不思議な概念だ。
なぜ理解を超えて感覚で共有できるのか。どういった原則があるのか。などなど、言語の構造や認知過程はわからないことだらけ。
本著ではそれらをはじめ、海外でのオノマトペなどにも触れている。
各テーマごとのページ数が少ないため論考としてはボリュームが不十分ではあるが、そこらの同種の本よりよほど要点がまとまっており、テーマの面白さも相まってオノマトペ入門として良い一冊であった。
気になるテー -
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Posted by ブクログ
知識が増えれば増えるほど疑問も増える
The more I learn,
the more I realize I don't know.
The more I realize I don't know,
the more I want to learn.
アインシュタインの言葉だそうだ。
世の中には情報が溢れているが、それでもまだなおわからないことの方が多い。
それをひとつひとつ解き明かしていっても、その先には更に謎が隠されている。
本書はそんな不思議のうち、数と言葉に着目したものである。
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10。
声に出して読んでみて -
Posted by ブクログ
1(ひい)と2(ふう)、3(み)と6(む)、4(よ)と8(や)は、いずれも子音が共通している(倍数の法則)とか、4と7は正順に読む時は音読みなのに、逆順の時は訓読みが出てくるとか、桁数の最初に1が立つ時、「1」を読むか読まないかとか、数に関することばの多様な問題が集められている。
著者は語構成を音声の側面から考察してきた研究者だそうだ。
それで数字をどのようなまとまりで捉えるかにより、アクセントが変わるといった話になっていくようだ。
桁数の多い数をどのようなまとまりでとらえるかに、個人的には関心があったので、第七章が最も興味深く読めた。 -
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Posted by ブクログ
オノマトペとは擬声語、擬音語、擬態語などのことで、たとえば「ギャーギャー」、「ワンワン」、「ドッシリ」などである。本書はそのオノマトペについて日本語のそれに限らず、海外のオノマトペも含め広く分析、考察したもの。私は日本語は世界でもトップクラスでオノマトペの多い言語なのでは、と思っていたが、本書によれば実はそうでもなく、たとえば、日本語のオノマトペの概数は「2000語以上」なのに対し、朝鮮・韓国語では「5000語以上」、タミル語、ヨルバ語、イグボ語などでは「無制限」とのこと。一方、日本人に最もなじみのある英語は「数百語」。
その他にも語の反復や音の分析等、広い視点でオノマトペの概要が掴める面白い -
Posted by ブクログ
ひとつ、ふたつ、みっつ。いち、に、さん。無意識のことばこそ秘密がたくさん!
こういう話好きだ。1から10を読むのと、10から1を読むのでは、発音が変わる「4」と「7」の秘密とか。1,2,たくさんの法則とか。言語によっての違いなんて、もうわくわくします。なんでone, two, threeから、eleven, twelve, thirteen, fourteen,っていう-teenの謎とか。無意識だから何も問題ないけど、絶対外国語として日本語を習ったら「本」をマスター出来ない気がする。いっぽん、にほん、さんぼん、……って難しいことしているんだな、わたし。
あまり数式とか出てこないし、むしろ言