小国士朗のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
認知症の人たちが配膳をするレストラン。
だから「注文をまちがえる料理店」。
正確には、注文をまちがえるかもしれない料理店だろう。(必ずまちがえるわけではないから)
私はとても素敵なアイデアだと思った。
もちろん認知症の程度によるけれど、認知症があっても周りのサポートがあれば働くことは可能だし、働くことによって人の役に立ち、彼らの活力になると思う。
また、お客さんの方も認知症について知ることができ、その垣根が低くなると思う。
認知症の人が輝いていれば、自分は絶対に認知症になりたくないといった気持からくる嫌悪は多少薄らぐのではないだろうか。
認知症の人々だって、好んで認知症になったわけではない。
-
Posted by ブクログ
長いこと放置していた少し前のビッグ・イシューで紹介されていた。なぜかすごく気になって、読んでみた。
「注文をまちがえる料理店」とは、「認知症の方がホールスタッフをするレストラン」。
間違えちゃうかもしれない、でも同じ人間同士、その人らしい姿で、社会の一員として、役割を果たし合いながら共にある感じ。そんな場として「注文をまちがえる料理店」を作るという企画の全貌をまとめた本。それを発想するまでの経緯や、プロジェクトで大事にしたこと、準備中のあれやこれや、開催中に実際にあったじーんとくるエピソード、今後の展望、等。
ちなみにそのレストランは2017年ごろにイベント形式で複数回営業を行ったもので、 -
Posted by ブクログ
ネタバレテレビで紹介されているレストランの書籍化。料理店に参加することになった認知症の家族の人、お客さんの話が中心。
単に認知症でまちがえるというだけではなく、間違いを許容する寛容さの空間づくりという点が新しいことが分かる。
今の時代は少しでも間違えるとクレームとなる不寛容さが当たり前になってきて、それで弱者ははじき出され、息苦しくなっているのではないかという指摘は大きい。
知的障害があって、路行く人みんなに挨拶するような子が、かえってヘンに思われて、本人も外に出なくなる。そんな子が料理店ではのびのびしている。『私たちは何も無理することなく、自分らしいままで、一緒にその場の空気に溶け込んでいまし -
Posted by ブクログ
ネタバレあ、間違った。
タイトルの印象から思わず『宮沢賢治』関連の本かと思って借りたが、賢治は一切出て来ず。(笑
内容は
認知症の人に働く場を与えたくて開いたレストランでのエピソード集。「だから、注文間違えちゃうこともあるけど大目にみてね♪」がタイトルの由来。
以前『世界の果てまでイッテQ』の番組内で、
女優業にも手を出し始めたイモトに内村さんが
「イモト!お前の居場所はここだからっ♪カン違いすんなよ」と一喝したシーンを思い出した。
あの時
(イモト、居場所があっていいよなぁ~)なんて羨ましく思ったものだが、
認知症の人達にとっても、どれだけ嬉しい事であっただろうか。
働く場を与えられて、お給料 -
Posted by ブクログ
ネタバレ認知症の方がホールを担当し、「間違えても許してね」というコンセプトで期間限定で開店した飲食店の物語。
祖母が認知症ですし、身内に認知症を患っていた方が何人もいます。
身近に接していれば、笑ってすませられないこともありますし、朗らかに接する事ができなかったりもします。
でもこの本を読んで、「良いな」と思いました。
間違っても、忘れても、「まあいいか」と容認できる場所があるというのは素敵です。
それにやはり人は、働いたり、誰かの役に立ちたいと願うもの。
認知症になれば仕事は無理。人の役にも立てない。と決めつけるのではなく、こうして活躍できる場があれば、本人も嬉しかったり楽しかったり、やりがいを感