北山公路のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
岩手・花巻のマルカン大食堂が閉店からどのように奇跡の復活を遂げたのかをまとめた1冊。
個人的に小友さんから直接マルカンのお話を聞く機会があり、兼業で、かつ東京との二重生活であんなにもエネルギッシュに活動されたことのすごさを感じたのですが、本を読んで改めてこの復活に関わった皆様に頭が下がる思いでした。
活動の主となった方ではない著者がまとめることによってこの大きな活動の全体感が非常にわかりやすく伝わってきます。家守舎の小友さんたちだけではなく署名活動の高校生、応援グッズを作った方々など市民の思いのどれが欠けても成功しなかったんだろうなぁと。
そして何よりも、多くの方からここまでの熱量とアクショ -
Posted by ブクログ
漸く梅雨っぽい
ってな事で、北山公路の『マルカン大食堂の奇跡』
喜久盛酒造の藤村社長から頂いた本
岩手県花巻市にあるマルカンデパートが老朽化、耐震補強、設備改装等により営業継続が困難と言うことで55年の歴史に幕を閉じる事に成るのだか……。
マルカンデパートの目玉は6階にあるマルカン大食堂が最大のウリであり、地元民の憩いの、思い入れ深い食堂であった。
このマルカン大食堂を無くしてはならんと地元の高校生が立ち上がり営業継続の署名活動を自ら行う過程から、そのマルカン復活に想いを寄せる地元民、市外、県外のマルカンファン達の熱い思いと行動によって、マルカン大食堂が復活していく過程の実 -
Posted by ブクログ
2014年、旅行の途中でメディアで話題になっていたマルカンデパート大食堂に行ったことあります。昭和で時間の止まったような人気のない売り場をエスカレーターで上がっていくと突然、大行列。これまた歴史的遺産のようなガラスケースの中のサンプルに後ろ髪引かれながら、列車の時間も決まっていたので食堂の熱気を味わっただけで帰ったことがあります。いつかまた行こうと思いながら、その翌々年には閉店のニュースを聞いて、叶わぬことと諦めました。本書は諦めなかった地元の人々の物語です。書名にもある「マルカン大食堂の奇跡」とは、閉店した時点で地元の古いビルを再生する花巻家守舎がまさに立ちあがっていたことの奇跡だと思います
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Posted by ブクログ
たくさんの想いが集まったとき、変えられる現実がある。
胸が熱くなった。
「マルカン大食堂をなくしたくない。これからも続くようにしたい」
この想いだけで、たくさんの人が今の自分にできることを考え、実際に行動した。
無くなりかけたものをなくさずにすんだ。
想いを持った人びとが「実際に行動した」ってところがとてつもなく大きいと思う。
みんなが「当事者」になったってことだ。
いてもたってもいられず高校生は署名を集め、地元若手実業家たちは会社を設立し、製造業やクリエイターたちは応援グッズを作った。
一企業が単独ではできなかったことを、代わりにより多くの、色んなノウハウや力を持つたくさんの人が集まるこ