エマニュエル・ボーヴのレビュー一覧

  • ぼくのともだち
    最初の入りの文と、最後の文の味がある。今までの本で一番好き。
    主人公は孤独で友達が欲しいけど、高飛車で変わり者でなかなかうまくいかない。うざいなと読んでて思う時もあるけど、最後の最後に正直になった彼はなんだか可愛らしくも感じる。
    寂しくてたまらなくて、紛らわすのに必死になる彼の気持ちには少なからず共...続きを読む
  • ぼくのともだち
    一つ一つの行動がオチがあって面白い。友達が欲しい淋しさや人への妬みが、それが100%ではなく70%くらいの感じ。あとは自由気ままなポジティブさ!人間関係で失敗した時に読みたい小説。
  • ぼくのともだち
     愛されたい、特別でありたい、認められたい、感謝されたいという誰しもが多かれ少なかれ持っている欲を固めて具現化したような主人公が空回りし続けて誰にとっての何者にもなれない様子が、ユーモラスに描かれているからこそ余計に辛く哀しかった。最初はいけ好かないと思っていた主人公の事が次第に放っておけなくなって...続きを読む
  • ぼくのともだち
    全て奪い去られてしまったって気分になったことはあるかい?自信も尊厳も全て朽ち果てて、冗談どころか本音すら嘲笑われる状況には?無いのなら残念なことに、この本の魅力を伝えることは叶わないのかもしれない。傷痍軍人手当で食い繋ぎ、「ともだちがほしい」と言いながら本当に望んでいるのは自分よりクズで不幸な人間。...続きを読む
  • ぼくのともだち
    自意識過剰で卑小で自分勝手な主人公。でも自分自身も持っている一面だと思うから嗤えない。多分一生友達を求めながら出来ないであろう。
  • ぼくのともだち
    貧しく孤独な主人公は愛してくれるものを求めて街をうろうろ。

    自業自得だけどとっても切なく感じるのは不思議なユーモアとどこか共感しているから。

    「人間失格」や「地下室の手記」もそうだけどこの本もきっと“自分のことのようだ”と思う人がたくさんいるかもしれない。

    きっと孤独は自我を大きく膨らませるの...続きを読む
  • ぼくのともだち
    孤独なフランス人青年の残念な毎日。

    1920年代のフランスといえば、ウディ・アレン映画「ミッドナイト・イン・パリ」で描かれた憧れの世界である。

    舞台はおおむねブルーワーカーたちが行き交う通りやレストランが多いが、当時を生きた作家によっててらいなく描きとられた街並みは、それでもやっぱり美しい。

    ...続きを読む
  • ぼくのともだち
    あらすじ:
    戦争での負傷、戦後フランスで恩給を収入源に働かずに生きることを選んでいる主人公。
    その生活は、贅沢をすることなく慎ましいもの。
    そんな彼がただ一つ求めるものは「ともだち」。
    それも唯一無二の親友と呼べるような人。
    朝から日が沈むまで、思い耽りながら歩き、探し続ける「ともだち」を。

    **...続きを読む
  • ぼくのともだち
    「ぼく」は戦争で傷を負い、職もなく、年金で暮らしている。家族も彼女も、友達も、いない。孤独が僕を押し潰すというぼくは、毎日本当の友達を探してアクティブに街を散歩する。

    けれど、彼は何とも残念な人で、自意識過剰でプライドも高く、女好き…。すぐ通りがかりの女の人を好きになったり、逆にこの女の人はぼくの...続きを読む
  • ぼくのともだち
    ……思い当たる。
    ひきこもりニート経験のある者は共感するだろう。

    空虚を詩的なことばで埋めるかんじ。
    実際やってることはしょーもないのだが。
    タイトルは傑作。
  • ぼくのともだち
    自意識過剰で自分勝手で妄想癖もあり、すぐにストーカーになりそうな男の話。
    最後は根性をみせるのかと思って読み進めたが、最後までダメだった。ダメ男の金字塔。
  • ぼくのともだち
    フレンチニート、でも案外アクティブなヴィクトールに、そんなんじゃ一生ともだちはできないと思います、と言ってやりたい
    表紙の犬の絵が良い
  • ぼくのともだち
    自己憐憫、自意識過剰、自己中心、そら友達できんわと鼻で笑いたくもなるが、自分にもこんなところあるよなという自覚から目を背けているだけかもしれない。それに比べたらバトンは潔く清々しい。
  • ぼくのともだち
    うーーん、私はこれはどうもアカン…と思いつつ、最後まで1日で読み切ってしまったのはこのダメすぎる主人公が最後までずーっとダメダメなままで妄想炸裂で、あまりにも痛々しかったからなのかもしれないが。

    帯の豊崎由美さんの惹句を見て買ってみたのだけれど、そして小説としては確かに先が気になる、ある種うまい話...続きを読む