エマニュエル・ボーヴのレビュー一覧

  • ぼくのともだち

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    ネタバレ

    最初の入りの文と、最後の文の味がある。今までの本で一番好き。
    主人公は孤独で友達が欲しいけど、高飛車で変わり者でなかなかうまくいかない。うざいなと読んでて思う時もあるけど、最後の最後に正直になった彼はなんだか可愛らしくも感じる。
    寂しくてたまらなくて、紛らわすのに必死になる彼の気持ちには少なからず共感した。

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    2021年04月28日
  • ぼくのともだち

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    一つ一つの行動がオチがあって面白い。友達が欲しい淋しさや人への妬みが、それが100%ではなく70%くらいの感じ。あとは自由気ままなポジティブさ!人間関係で失敗した時に読みたい小説。

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    2018年09月17日
  • ぼくのともだち

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     愛されたい、特別でありたい、認められたい、感謝されたいという誰しもが多かれ少なかれ持っている欲を固めて具現化したような主人公が空回りし続けて誰にとっての何者にもなれない様子が、ユーモラスに描かれているからこそ余計に辛く哀しかった。最初はいけ好かないと思っていた主人公の事が次第に放っておけなくなって感情移入するようになり、最後は涙ぐんでしまった。また、主人公と自分の間にはそのような欲を上手く隠して社会に適応している(フリをしている)かどうかの差しかないように思い、自分を見つめ直す契機にもなる。

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    2015年12月20日
  • ぼくのともだち

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    全て奪い去られてしまったって気分になったことはあるかい?自信も尊厳も全て朽ち果てて、冗談どころか本音すら嘲笑われる状況には?無いのなら残念なことに、この本の魅力を伝えることは叶わないのかもしれない。傷痍軍人手当で食い繋ぎ、「ともだちがほしい」と言いながら本当に望んでいるのは自分よりクズで不幸な人間。ヴィクトールが本当に恐れているのは孤独ではなく近づこうとしてまた遠くなる届かない他人との距離だ。お前は俺か。どん底の人生から生まれるユーモア。最低の人生を描ききることの出来る、最高の人生。クズ野郎文学の大傑作。

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    2013年09月02日
  • ぼくのともだち

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    ネタバレ

    希望がない(結局ともだちをつくることはできない)話で終わってしまうが、主人公の滑稽な行動によるものなのか、読んだ後は暗い気持ちにはならなかった。独りよがりな想像力と行動が、独りから脱却できないのだが、孤独を感じている人には共感できる部分もある。

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    2025年05月06日
  • ぼくのともだち

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    自意識過剰で卑小で自分勝手な主人公。でも自分自身も持っている一面だと思うから嗤えない。多分一生友達を求めながら出来ないであろう。

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    2018年01月20日
  • ぼくのともだち

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    貧しく孤独な主人公は愛してくれるものを求めて街をうろうろ。

    自業自得だけどとっても切なく感じるのは不思議なユーモアとどこか共感しているから。

    「人間失格」や「地下室の手記」もそうだけどこの本もきっと“自分のことのようだ”と思う人がたくさんいるかもしれない。

    きっと孤独は自我を大きく膨らませるのだ。

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    2015年04月14日
  • ぼくのともだち

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    孤独なフランス人青年の残念な毎日。

    1920年代のフランスといえば、ウディ・アレン映画「ミッドナイト・イン・パリ」で描かれた憧れの世界である。

    舞台はおおむねブルーワーカーたちが行き交う通りやレストランが多いが、当時を生きた作家によっててらいなく描きとられた街並みは、それでもやっぱり美しい。

    生活感あふれる青年の暮らしぶりの描写がなんだか愛しい、日曜日に読むのにぴったりな小説。

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    2014年09月13日
  • ぼくのともだち

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    あらすじ:
    戦争での負傷、戦後フランスで恩給を収入源に働かずに生きることを選んでいる主人公。
    その生活は、贅沢をすることなく慎ましいもの。
    そんな彼がただ一つ求めるものは「ともだち」。
    それも唯一無二の親友と呼べるような人。
    朝から日が沈むまで、思い耽りながら歩き、探し続ける「ともだち」を。

    ***************

    一度目の読後は率直に、この人嫌い!
    「『ドラえもん』の(アカン時の)のび太を見ているようで辛い」という感想でした。

    二度目は読書会にて。
    読書会のなかで皆さんから当時の世相や背景を教わったり読み深めるうちに距離感がうまくとれていく。
    「なんだか面白いな」とユーモアにも

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    2023年11月30日
  • ぼくのともだち

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    「ぼく」は戦争で傷を負い、職もなく、年金で暮らしている。家族も彼女も、友達も、いない。孤独が僕を押し潰すというぼくは、毎日本当の友達を探してアクティブに街を散歩する。

    けれど、彼は何とも残念な人で、自意識過剰でプライドも高く、女好き…。すぐ通りがかりの女の人を好きになったり、逆にこの女の人はぼくのことを好きなんだ…なんて妄想し始める。
    ストーカーまがいのことも軽くやってのける。

    人の気を引くために、川沿いで今にも自殺しそうな演技までして、逆に他の人の自殺のお供をさせられそうになったり…

    個人的にはかなり気持ち悪い人だと思った。だけど、多くの人の感想を読んでみると、彼のことを憎めない、とか

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    2021年12月19日
  • ぼくのともだち

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    ……思い当たる。
    ひきこもりニート経験のある者は共感するだろう。

    空虚を詩的なことばで埋めるかんじ。
    実際やってることはしょーもないのだが。
    タイトルは傑作。

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    2018年12月23日
  • ぼくのともだち

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    自意識過剰で自分勝手で妄想癖もあり、すぐにストーカーになりそうな男の話。
    最後は根性をみせるのかと思って読み進めたが、最後までダメだった。ダメ男の金字塔。

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    2018年09月04日
  • ぼくのともだち

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    フレンチニート、でも案外アクティブなヴィクトールに、そんなんじゃ一生ともだちはできないと思います、と言ってやりたい
    表紙の犬の絵が良い

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    2017年02月12日
  • ぼくのともだち

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    自己憐憫、自意識過剰、自己中心、そら友達できんわと鼻で笑いたくもなるが、自分にもこんなところあるよなという自覚から目を背けているだけかもしれない。それに比べたらバトンは潔く清々しい。

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    2016年08月31日
  • ぼくのともだち

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    うーーん、私はこれはどうもアカン…と思いつつ、最後まで1日で読み切ってしまったのはこのダメすぎる主人公が最後までずーっとダメダメなままで妄想炸裂で、あまりにも痛々しかったからなのかもしれないが。

    帯の豊崎由美さんの惹句を見て買ってみたのだけれど、そして小説としては確かに先が気になる、ある種うまい話ではあるのだけれど。小さないくつかが起きる他は主人公の身の上にはほとんど何も起こらない。いや起きるんだけど主人公がいつも変わらない調子なので何も起きてないように見えてしまう。んで、自分の問題を省みることなく(反省するときはとっても的外れ)最後までそのまま。こういう人ってある意味強いよなと思うけど、悪

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    2016年04月25日