エマニュエル・ボーヴのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あらすじ:
戦争での負傷、戦後フランスで恩給を収入源に働かずに生きることを選んでいる主人公。
その生活は、贅沢をすることなく慎ましいもの。
そんな彼がただ一つ求めるものは「ともだち」。
それも唯一無二の親友と呼べるような人。
朝から日が沈むまで、思い耽りながら歩き、探し続ける「ともだち」を。
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一度目の読後は率直に、この人嫌い!
「『ドラえもん』の(アカン時の)のび太を見ているようで辛い」という感想でした。
二度目は読書会にて。
読書会のなかで皆さんから当時の世相や背景を教わったり読み深めるうちに距離感がうまくとれていく。
「なんだか面白いな」とユーモアにも -
Posted by ブクログ
「ぼく」は戦争で傷を負い、職もなく、年金で暮らしている。家族も彼女も、友達も、いない。孤独が僕を押し潰すというぼくは、毎日本当の友達を探してアクティブに街を散歩する。
けれど、彼は何とも残念な人で、自意識過剰でプライドも高く、女好き…。すぐ通りがかりの女の人を好きになったり、逆にこの女の人はぼくのことを好きなんだ…なんて妄想し始める。
ストーカーまがいのことも軽くやってのける。
人の気を引くために、川沿いで今にも自殺しそうな演技までして、逆に他の人の自殺のお供をさせられそうになったり…
個人的にはかなり気持ち悪い人だと思った。だけど、多くの人の感想を読んでみると、彼のことを憎めない、とか -
Posted by ブクログ
うーーん、私はこれはどうもアカン…と思いつつ、最後まで1日で読み切ってしまったのはこのダメすぎる主人公が最後までずーっとダメダメなままで妄想炸裂で、あまりにも痛々しかったからなのかもしれないが。
帯の豊崎由美さんの惹句を見て買ってみたのだけれど、そして小説としては確かに先が気になる、ある種うまい話ではあるのだけれど。小さないくつかが起きる他は主人公の身の上にはほとんど何も起こらない。いや起きるんだけど主人公がいつも変わらない調子なので何も起きてないように見えてしまう。んで、自分の問題を省みることなく(反省するときはとっても的外れ)最後までそのまま。こういう人ってある意味強いよなと思うけど、悪