高橋リエのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
そもそも、毒親本人は、毒を放っていること自体に自覚が無い(愛情故と思い込んでいる)から、大きな困難に突き当たらない限り、この本にたどり着く確率は低いのかも...
そこが、この毒親問題の根深さ。
振り返って、私も、息子たちに「愛情」で注意してきたつもりが、価値観の押しつけだったのかもしれない...と身につまされています。
長男が不登校になり、自分の価値観やこれまでの言動、その言動が生まれる無意識の思い込みを、丹念に見つめ直すなかで、「意図」と「行為」の乖離に気付かされる、自身の愚かさ。
p80~あたりに、戦中・戦後の日本人の業が書かれていて、その感情マヒが、今も代々投影され続けてしまう背 -
Posted by ブクログ
毒親という言葉が広く認知され、私自身悩まされていることなので、対処方法を探りたく手に取りました。
母と娘がメインで話が進みますが、父と息子に関しても出てきます。
著者が苦しんできたことと、私が苦しんできたことが同じようなことだったので、私自身はとてもスッキリできました。
どうやら私はアダルトチルドレンらしいというのは、前から感じていましたが、この本を読んでまさしくという当てはまり方をしたので、これからの気持ちの対処方法が出来て、かなり苦しみから解放されました。
親子関係で苦しんでいる方にはもちろん、子育てで悩む方にもヒントが隠れているかもしれません。 -
Posted by ブクログ
毒親と言うスーザン・フォワードさんが書いた本を毒親に育てられた自分が読み、かなりきつい内容でしたが(泣)自分のためになり、もう少し自分と向き合いたいために、日本人が書いたこちらの本を読み始めました。
毒親と言うより、育児や子育て、親子関係が上手くいかない親御さんが読んでも参考になる本です。
日本の親子関係の社会も優しい暖かい文章で書かれていているので、何で子供が思い通りにならないの?何で親はいくつになっても子供っぽいの?と今、思っている方に最適です。
文体も読みやすく、本が苦手、スーザン・フォワードさんの毒親の本から読むのがきつい方は、この本から読むと自分の苦しみや試行錯誤から抜け出すヒン -
Posted by ブクログ
筆者が優しく語りかけてくれる感じで、読みやすいです。トラウマと聞くと、とても深刻で自分は関係無いと思ってましたが、人間関係のだいたいの悩みは、幼少期の親との関係、その中で感情を抑圧する等のトラウマに原因がある。
自分のケースは、幼少期に自分の悩みを親に話した時に、親に反射的に叱咤激励され、それを親は「いつでも応援しているから。きっと大丈夫よ。前向きな気持ちでいよう」との言葉で表していたけど。そういったのが嫌だったんだなあーと感じる。単純に「大変だねー」とまずは共感してほしかったのかもしれない。
高齢親の介護については、いろいろな本にも書いてあるけど、「親の面倒を自ら見ようと思わないでくださ -
Posted by ブクログ
ネタバレ毒親のことを、上品ながらも毒舌で描かれているのが面白かった。何かのデータや実験に基づいたものではなく、あくまで著者がカウンセリングを行う中で感じた主観でしかないのだが、どれも共感できる内容だった。何より毒親の原因が「戦争後遺症」であるという視点が面白かった。戦争を経験した人は生きることがまず第一だったから、子供の気持ちは蔑ろにされていたが、衣食住に困ることのない現代においては、心が満たされているかどうか気にするようになった。しかし社会の変遷に取り残されたのが毒親であり、いつまでも戦争の不安を引きずっているとの事。毒親は子供のことを気にかけているようで実は自分の不安を解消したいだけ。
自分の気持 -
Posted by ブクログ
著者のカウンセリングを通した毒親バージョンが、今の毒親問題を分かりやすく解説していると思いました。
著者は冒頭で、戦争(第二次世界大戦)が毒親を発生させた背景と触れていました。私もこれには同意見ですが、ただ大変な苦労をしながらも他者に思いやりを持って生きていた人と、自分のことだけを大事にしすぎて生きてきた人もいるはずで、私は後者(そのような家族特性)が毒親を生じさせた背景ではないかと感じています。
どれだけの人が、運良くこのような本たどり着いて、何とか自分の人生を歩めるようになるか分かりませんが、筆者も最後に触れているように、自分が感じていること(例:親とは別の人生を生きる)を実現させるには、 -
Posted by ブクログ
毒親という言葉が出てきて久しいが、母と娘の関係というのはこうも難しいものなのか。この本を読んで、全く当てはまらない両親に感謝の念がこみ上げ、また自分も娘に対して「こうあるべき」を押し付けず、意思、決定を尊重しサポートしていけるよう心掛けよう思った。
昭和の親世代(60代から80代を想定?)は、戦中、戦後の我慢する中で育てられているので、自分が親に支配されてきたように、子どもをコントロールしてしまうが、今は衣食住が満たされているため、共感や承認欲求を満たすことが大切。
自分より少し上の世代の人向けかなと感じるところがあったが、子どもの問題は親が子どもの頃の問題を投影しているなど、自分も気をつけ