天野行人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
処女作にして書き下ろし?と思ったら朝日時代小説大賞最終候補作とか。
平安までの古代が舞台だが、単なるファンタジーに終わっておらず、(少々くどいほど)枠組みがしっかりしていて、十分楽しい。
一つの枠組みは右大臣藤原道長と左大臣藤原顕光の氏の長者(権力)争いで、七夕の相撲会という宮中行事での勝負することになる。顕光には邪悪な勢力(芦屋道満が見え隠れする)が付きいており、道長には古希を過ぎた安倍晴明と鬼を斬った渡辺綱が付いている。
もう一つは千年遡った垂仁天皇の御代の野見宿禰と当麻蹴速相撲勝負で敗れて、領地を取り上げられ追放された後者の子孫である播磨の城牟礼一族が、勝者の子孫である秋篠