戸南浩平のレビュー一覧

  • 菩薩天翅(ぼさつてんし)

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    時代は廃仏毀釈の嵐が吹き荒れる明治のはじめ。親を殺された十歳の少女サキは倉田恭介に助けられ、江戸の長屋で親子のようにつつましく暮らしていた。「闇仏」と呼ばれる連続殺人犯に狙われた大罪人の用心棒となった倉田の運命は如何に?

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    2019年02月05日
  • サムライ・シェリフ

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    この時代小説がすごい!で高評価の作品だったので手に取ってみたが、まあまあ。羅殺鬼の正体や名前の由来などは衝撃だったが、展開としてはあまり新しさを感じず。ジャックが序盤に天井裏の忍びを撃ち落とすシーンではどう彼を追い落とすのかと期待したが、結果自滅に近い形になりあっさりしすぎ。また、明治初期という設定だがあまり時代を感じせるような場面を感じられなかった。幕末の思い出や事件が引き継がれるがそれだけで、その時代特有の社会や習慣などがあまり出て来ず、時代小説的面白さは感じられなかった。

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    2022年05月01日
  • サムライ・シェリフ

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    明治11年横浜。
    米国から渡ってきた凶悪ガンマン、
    復讐のため幼児を連れて来日した米国人女性、
    そして元同心の息子であり警察官になった主人公。
    主人三崎蓮十郎は、父親や縁故の者のため、米国人親子のため、ガンマンジャックモーガンを追う。

    ※近頃なぜか『生い立ち』を想起させる読書ばかり
    続いたため、職場の元担当Nさんへ
    『江戸へ戻りたい、明治維新後の世界も好きだし、
     ミステリー要素があるのも好き』と話したところ
    オススメしてくれたもの。

    江戸の頃を懐古しつつ横浜という土地柄もあり新しい文明に触れる空気がなんとも良かった。
    小さな布石がポツポツと、そして、キレイに回収。
    今まで知らなか

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    2021年08月16日
  • 炎冠 警視庁捜査一課七係・吉崎詩織

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    クライマックスのスピード感は、途中で読むのをやめられないくらい面白かった。
    ただ途中、全く必要のないようなくだりが多々あったのと、最後の犯人の正体が少し物足りなかった。
    文庫本だし、こんなものかな。
    前回の読んだ戸南さんの「木足の猿」とはまた全く違った作風で驚いた。

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    2021年06月29日
  • 炎冠 警視庁捜査一課七係・吉崎詩織

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    10月-8。3.0点。
    女性に爆弾を仕掛けランニングをさせ、条件未達で爆殺するという事件。中距離経験者の女性刑事と、ベテラン刑事が捜査。

    劇場型犯罪でスピード感ある展開。サラッと読める。
    犯人もひとヒネりあり。

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    2020年10月08日
  • 菩薩天翅(ぼさつてんし)

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    明治になったばかりでまだ混沌としていた東京で、悪人だけを狙った連続殺人が起きる。仏に見立てたその犯行から「闇仏」と呼ばれるようになった犯人は、極悪人の大渕伝兵衛殺害を予告する。貧乏浪人の倉田はその用心棒をすることになるが…
    輪廻転生を信じる悪人、大渕伝兵衛のキャラクタが大変面白かったし、善人であろうとしつつ揺れ動く倉田の心理もよかった。廃仏毀釈の時代を背景に仏の使い方もうまい。
    殺伐とした世の中で、倉田と縁あっていっしょに暮らす少女サキのまっすぐな性格が救いとなって光った。

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    2019年08月06日