寺田亜太朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレやはり、この『ジンメンソウといっしょ』って作品、良いなぁ。どこが良いってのを、他の漫画読みが「じゃあ、読んでみよう」って気持ちになるくらい、上手に説明できぬ己が情けない、と落ち込むくらい、実に好い。ザックリ言うと、心温まるオカルト系になるのだろうか。
(1)で妙な共生関係が築けていたトモエさんとジンメンソウ(達?)は、この(2)で、ますます、仲良しになってきている。
ペットでもなく、友達でもなく、この関係は何なのか、と読んでいて、疑問に思うが、多分、当人らも一言では纏められないだろうし、彼女らの日常を見ているだけで、ほっこりできるのだから、余計な事を考えるのは野暮ってもんだろう。
そんなトモエさんの元へ、強襲してきた長姉・モロハと次兄・ヤクモ。どうやら、トモエさんの家庭環境は、中々に複雑な様子。ただ、モロハさんは性格と言動が苛烈だけど、根の部分は妹想いなのは明らか。重度のシスコンって言い方も出来るが・・・・・・まぁ、悪い人じゃない。ヤクモの方は、自己肯定感が低め気味で、直情型の姉に力づくで引っ張り回されてはいるが、これが中々に強かな部分もありそう。彼も悪い人じゃないが、苦労人なのは確実。
このクセ強家族が、今後、どうなっていくのか、また、自分の子供を「道具」としか認識していないクズ親父が登場し、話を良い具合に掻き乱し、面白くしてくれるのか、楽しみだ。
その点と同様に、変化に期待しているのが、トモエさんと宝田主任の関係性。まだ、同じ職場の上司と部下って感じではあるけど、今回の一件で、主任のお節介さと人の好さに背中を押され、姉のモロハさんと真っ向から向き合えたトモエさんが、主任との距離を縮める可能性はある・・・・・・まぁ、その場合、お姉さんの拳が火を噴くだろうが。
心配だなァ、と思ったのが、お医者さん。本人が、自分が相当にヤバい、と自覚できているから、まだ大丈夫だろうが、そこが却って、不安も煽ってくる。また、仲間の元に戻れなくなっちゃったハグレ、これの行く末にも憂いが募る。かなり衰弱しているけど、このままいくと、消えちゃうのか?
この(2)で、印象的だった話は、「昔の知り合い」。ジンメンソウと共生していても、何ら、変わらない強さを持っているトモエさんに劣等感を痛烈に叩きつけられている女性は、しょうもないマウントを取ろうとした点からも同情の余地はないのだけど、その僻みの念は人間らしくて良い。
もう一つ、印象的だったのが、「都市伝説3」。何の悪気もなく、他者を貶める言葉を口から出す子供らに、もはや、不快感すら湧かないものの、ほんの少しだけ、可哀想だな、とは思う。多分ではあるが、周りにいる大人、親や兄、姉などが、こうやって、よく知らぬ他人を悪く言うのを見てきて、それが人としてアウトだ、と気付いていないんだろう。
だからこそ、クラスメイトらの言動に、「おかしい」、「それは違う」と思え、しっかり言える少年には、グッと来るものがあった。きっと、彼は、違いの判る女性にモテる、イイ男に成長するに違いない。
この台詞を引用に選んだのは、家族っていいなぁ、とガラでもない事を、つい、思ってしまったので。
自覚していないトモエさんの才能と、モロハさんが口下手っつーか、肝心な事を伝えなかったことが理由で、ギスギスしてしまっていた姉妹仲が修復の兆しを見せたのは、実に好かった。
姉妹を取り持ったのが、本来であれば、赤の他人である宝田主任ってのも、これまた、エモさを感じさせる。
一気にラブコメになられちゃ興覚めだけど、「おや、もしかして」と、ほんのりと匂わせてくれたら、ファンとしちゃ嬉しい。
また、これを機にして、モロハさんも妹との距離感を計り直して、自分の幸せも、ちょい考えて欲しいトコだな。
妹の為に頑張る、それ自体は悪くないんだけど、ただただ、機械的に怨霊の類を祓うだけの存在に成り下がったら、それこそ、クソ親父の思うツボでしょうに。
「お姉ちゃん・・・アタシ、ずっと、姉ちゃんに嫌われてるんだ、と思ってた。ただ、疎ましくって、遠ざけられたんだって。だから、怒るにしても・・・こんなふうに怒ってくれるとは思わなかった。姉ちゃん、今まで、ずっと、心配してくれて、ありがとう・・・そんで、いつまでも、子供扱いせんといて。いいもの、悪いもの、大事なもの、事前に姉ちゃんに決められなくても、アタシも自分で判断したい。どうしても、困ったら、ちゃんと相談する。それで、どうかな・・・?」(byトモエさん) -
Posted by ブクログ
ネタバレ何度も言っている気はするが、やはり、漫画読みとして、最高の幸せを感じられるのは、自分が楽しめて、なおかつ、他の人にも読んで欲しい、と心の底から思える漫画と出逢える事だろう。私が、ここで紹介している漫画は、そう感じる作品ばかりなので、何だかんだで、私は不幸ではないのかも知れない。
まぁ、私のお気楽な自己評価はさておき、この『ジンメンソウといっしょ』は表紙とタイトルから、いきなり、読み手に衝撃をブッ込んでくる漫画だが、内容はそれら以上に強烈なので、注意されたし。
ホラーではない・・・気はする。正直なとこ、私も、何を以て、ホラー漫画とするか、は完璧な判断は出来ないのだけど、少なくとも、ガチなホラー漫画ではない。ちなみに、ガチなホラー漫画を楽しみたい方には、山田J太先生の『エコエコアザラクREBORN』がお勧めだ。
タイトルと表紙からも解かる通り、この作品に登場する怪異は人面瘡。様々なタイプがあるが、この『ジンメンソウといっしょ』でヒロインの顔に出現した人面瘡は、怖いっつーより、キモカワ系。まぁ、この見た目に騙されたなぁ、と思うようなシーンはあった。
ジンメンソウ達(?)のリアクションも、ちょいちょい、可愛かったりする。特に、アイスを食べた時の笑顔や、もう一口をせがむ様、ダメだと言われてショックを受ける部分など、不覚にも、ほんわかしてしまった。
ただ、このキモカワ系人面瘡より、私が「怖っ」と思ったのは、ヒロイン・トモエさん。麗若き美女が、いきなり、人面瘡に寄生されたら、絶望のどん底に叩き落とされ、家から出れなくなり、最悪の場合、自殺すら選んでしまうだろう。自殺はダメだと思うが、これが理由だと、仕方ないかなぁ、とは思ってしまうなァ。
しかし、このトモエさんは、そんな常識から大きく逸脱している。さすがに、この事態にはビックリしていたが、すぐに受け入れ、これまで通りの生活を続けているのだ。ここまで、鬼メンタルだと、怖さもすっ飛ばし、尊敬の念すら覚えてしまうものだ。
当然と言えば当然だが、そんなトモエさんの顔に、周りの人間はビクビクしながらも、浅はかな好奇心や侮蔑が混じった視線を注ぐ。卑劣とまではいかないにしろ、うざったさすら感じる周りの反応にイライラさせられながらも、自分を見失わないトモエさん、こう、性別を凌駕した格好良さがある。
そんな格好良さにハートを撃ち抜かれる、拗れた性癖持ちの男性キャラが、ちょいちょい出てくる点も、実に面白かった。
これから、どうなっていくのか、実に気になる。何故、トモエさんが、ジンメンソウに取り憑かれる事になったのか、その辺りは完全に明かされてないが、ぶっちゃけ、この辺りはボヤけたままでもいいかな、と思ってる。ただただ、私はトモエさんのゴン攻めな、ジンメンソウとの共生生活だけを見て、彼女の美しさに惚れ惚れしたいだけなので・・・いや、違いますよ、私は歪んでないですよ?!
この台詞を引用に選んだのは、特にトモエさんの精神的な強さが出ているなぁ、と感じられるものだったので。
一応、先に言っておくと、トモエさんだって、時には、人並みに、他人の反応で心が傷付く事だってあるし、悲しい気持ちが芽生えることだってある。
ただ、彼女はそんな時こそ、笑って、怒って、楽しんで、悲しみだけで心を一杯にしない。
自分に差し迫る理不尽さや他人の悪意に屈せず、「何だ、この野郎」と真正面から睨み合い、殴り返せる。
負けん気が強い性格なのだろう、トモエさんは。他人に負ける事よりも、他人からの評価で、自分の価値を決めつけ、自分自身を乗り越えられない弱さを許せないタイプなんだろうか。
世の中の女性すべてが、これほどまでの強さを心に持つのは、正直、厳しいだろう。
ただ、私が会社員なら、トモエさんのような女傑の下で働き、自分を磨きたい。
まぁ、恋心を抱けるか、は微妙。人面瘡がどうこうって話じゃない、念の為に言っておくと。
一瞬は「好きなのか?」と考えるんだけど、トモエさんに自分が釣り合うか、変に悩んでしまい、恋心よりも敬慕の念の方が強くなってしまいそうだ。
多分、そうなったら、恋愛対象としては見られなくなり、この人をもっと出世させるために働こうってやる気になっちゃうだろう。
なので、(2)では、トモエさんに恋愛展開が起きたら、一ファンとして嬉しい。
それこそ、トモエさんのように、人面瘡に憑依されているのに、まったく気にしないで生活している人間と出逢えたら、面白くなりそうかな?
「・・・恨みねぇ。痴漢にあってた女の子助けて男連行したとか、ニヤけた上司のパワハラに反抗してクビになったりしたけど・・・もし、それで呪われんなら逆恨みだよ。アタシがコソコソする理由はない」(byトモエさん) -
ネタバレ 購入済み
肉球の誘惑、猫飼いさんらしいあるあるです。そして「猫の善意によって成り立つ関係」の表現いいですね、わかる。
読者は見せられてるけどイガイさんだけがまだ知らないねこの姿がちらほらと。