古澤滿のレビュー一覧

  • 不均衡進化論

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    ダーウィン進化論では説明がつかない、カンブリア爆発や現在の生命の多様性。その謎を見事に解き明かす、新進化論。それが「不均衡進化論」。

    本書で著者は「不均衡進化論」の「唯一にして最大のコンセプト」を「元本保証された多様性の創出」としています。

    ここで言う「元本保証」とは、ただ単に、変化のおおもとである「元本」を次世代に残すことを意味していません。不均衡進化論は「おおもとである元本はもちろん、そこから変化した”すべて”のDNAパターンを守る(次世代に残す)」しくみであることが特徴です。
    そして、この「保護のしくみ」と、「必要に応じて変異率を増減することができる多様性創出のしくみ」の両方を併せも

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    2016年06月12日
  • 不均衡進化論

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    最相葉月さんの本で筆者の講義を読み、感銘を受けたので、もう少し詳しい本人著作を読んでみた。

    年齢的にも(今年で90歳)、学会の反応的にも、ノーベル賞受賞は無いのだろうが、生命の本質に迫る力作と思う。

    進化の道筋が違えば、ゲノムが同じでも形質が異なる、という事態が起こることは、新鮮な気付きだ。
    情報理論の言葉を借りると、情報は同じでも初期値が違うと結果が異なる、ということ。

    P194
    進化するには変化することも大切ですが、一方で、一度つくりあげた遺伝情報を保存することも、変化以上に大切なのです。この保守性こそが、生物がここまで生き延びてこられた根源的な特性です。この保守と革新の相反する生物

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    2022年05月22日
  • 不均衡進化論

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    DNAには方向があるので、二重鎖を開いて複製を進めていく際、順方向のもの(連続鎖)はスンナリ複製が進むが、逆方向のもの(不連続鎖)の複製は、岡崎フラグメントという短い順方向の鎖をつなぎ合わせるという複雑な手順になる。そのため、不連続鎖はエラーが起こりやすい(突然変異が起こりやすい)。変異が連続鎖も不連続鎖も同じようにランダムに起こるというメカニズムに比べて、不連続鎖にのみエラーが集積するというメカニズムには利点が多いという。変異の少ない連続鎖の系譜が世代を経ても保たれる一方、不連続ー連続ー連続、、、のように変異が少なめのDNAから不連続ー不連続、、、のように極めて変異が大きいDNAまで、バラエ

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    2011年08月07日