吉野直也のレビュー一覧

ワシントン緊急報告 アメリカ大乱

吉野直也

【トランプの２つの表情から「大統領にはなりたい」が「大統領はやりたくない」という相克が一瞬透けたようにみえた】（文中より引用）

トランプ大統領の選挙運動から政権発足直後までの動きを記した作品。独自の取材に基づいた情報も織り交ぜながら，目まぐるしく動いた米国政治をスッキリとまとめています。著者は，日本経済新聞社のワシントン支局記者として米国政治を追い続けた吉野直也。

新たな登場人物が増えたこともあり，外側からはなかなか理解が困難となった米国政治を，具体的な事実を基に取りまとめることに成功している作品。本書の出版後も様々な展開がありましたが，まずはこの作品を手にとってトランプ政権の初期の歩みを総ざらいしておくのもアリかと思います。

１年に満たない期間の話とは思えない濃密さ☆５つ

トランプ2.0 世界の先を知る100の問い

吉野直也

トランプ再登場の世界について日経記者が識者に聞く100の質問。予測は難しいが、哲学とか政治的ポリシーからは離れた米国第一主義のディールで物事を進める姿勢からは、やはりこれからの世界はとても不安定な状態になっていくのではないかと不安を感じてしまう。また、あとがきで牛島信
さんが書いているように、トランプ的な人物が大統領になったのは資本主義の行き過ぎによる米国の格差の拡大、中産階級の消滅があり、ある意味必然的であったと。トランプ後もこの流れは変わらないのではないかというのがさらに大きな不安ではある。

トランプ2.0 世界の先を知る100の問い

吉野直也

1．０の時は過激なことを言ったわりには、大過なく過ぎたような気がします。
とにかく任期中にウクライナ問題を解決してほしいです。