綾屋紗月のレビュー一覧

  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    マジョリティの認知が前提で社会が造られていることが非常に分かりやすく説明されている。
    当事者研究という一つの解に対し、最後にスタートに戻ってしまったかのようなモノローグが展開されるのはなかなかに壮絶である。
    でも本書で言及されているように、変動することそのものに価値があるなら、前に進んでいるということなのかなと思う。

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    2025年12月01日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    とても面白かった。自己と向き合う、をビジネス書に書いてないアプローチで理解したい人にも良さそう。(でも抽象では同じこと言ってる)。

    弱さは終わらない、と最後の章にあるように、一生付き合っていく自己との折り合いの付け方、がリアルでよい。

    本質主義的にならない=決めつける、無理に答えを出すことを控える、は、深い。

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    2024年09月01日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    アスペルガーの方と脳性麻痺の方による、それぞれの特性について当事者の立場で考察した交換書簡。特に自閉についてとてもよくわかった。

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    2024年08月21日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    「個々人の差異はそのままに、同時に差異を超えた共感と合意を立ちあげる」これがなかなか実現できないのが実際の社内であり、だからこそ諦めずに追求していく大きな価値がある課題。

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    2023年12月11日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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     常識やコモンセンスといった液体で満たされたグラスの中に、マイノリティー成分とでも呼ぶべき固体(氷みたいなもの)が沈んでいる。
     恐らくはこの液体・固体両者を含めてのものが「私」。しかし色のついた液体は容易に固体を覆い隠す。またその状態こそが正解だと思い込まさせられる。結果、固体をもった私は「悪い私」となってしまう…。
     「対話」の場は、そんな「私」達が集い、氷を中央のボウルへと入れていく「場」である。このボウルは、安全安心という規則のもとで、出来るだけ常識・コモンセンスという液体が混ざり込まないように工夫されている。そこに集められた氷達は、ゆっくりとボウルの中でとけだし、緩やかに混ざりあう。

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    2023年08月17日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    私と似通った特性の綾屋紗月さんの当事者研究、パートナーの熊谷氏との共著。
    自らの特性を深く追求し、研究し続けるさまに、頭が下がります。
    多くの発達特性の人は、自らのセルフモニタリング能力が難しい中、綾屋紗月さんは、当事者研究に立ち向かっている生き様に、あこがれをいだきました。
    私のこれからにも、
    当事者研究のスタートラインに立てたように思えました。文中のなかの、独特な表現に、「わたしも、あるよな〜で、おうちで、ぐったり」とうなずける部分あり。
    熊谷氏のつながりの研究にも、頭が下がります。
    当方、福祉の仕事についているため、利用者様に寄り添い、ただつかずはなれずてきにも、支援しようと学びの機会に

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    2023年03月09日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    アスペルガーと脳性まひを「つながりにくさとつながりすぎ」で表現するのが面白いなぁと思った。また、生きづらさを感じた人間が、自身の仲間を見つけることによって自分の存在を再認識して、そこのグループでまた疎外感を感じるようになるという流れがあること発見だった。最後の部分にある自閉症が1970年代から増えているっていうのは元々単純作業なら出来ていた人が、サービス業や複雑な作業をする割合が増えてきて、生活に支障が出る人が増えてきたのかなと思った。生きづらさを抱えているけど病名がついていない方にも読んでもらいたい。

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    2022年04月09日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    とてもツラい時期にこの本に救われた。(お二方と同じ状況、境遇なわけではないけれど)わたしの孤独をわかってくれるひとがここにいたんだ、と。当時、暗くて出口のないトンネルを歩き続けているような日々だったけど、この本が理解者として優しく寄り添ってくれた。いまでも読み返すと涙が止まらない。

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    2021年11月22日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    当事者研究、熊谷先生、「つながり」に関心があり手に取った。
    ASD当事者と脳性麻痺当事者の、身体の中の「つながり」、他者・社会との「つながり」をベースに当事者研究について綴られていた。

    自分の弱さをそのまま他者やコミュニティに共有し、少し心が軽くなる。また、それを経て自己の理解を更新し続ける。当事者研究のあり方をそう理解するならば、心や身体の状態に疾病や障害の名がついていなくても、苦しいと感じることがある人なら誰でもこの取り組みに共感し、実践していけるものだと思った。自分自身、何度も救われてきた友人との対話がこれに近いのではと感じた。
    何度か引用されていた「その後の不自由」も読みたい。

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    2021年06月27日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    「当事者研究の可能性」という章の中に、「所属するコミュニティの言語、社会制度、信念や価値観」という基本設定が文化人類学者の大村敬一さんにならって「構成的体制」と呼ぶことにして紹介されているが、この「構成的体制」と、「個人の日常実践」との相互循環という考え方が読後に一番印象に残った。個人間の差異だけ見る、木だけ見るのでもなく、構成的体制という全体としての森だけを見るのでもなく、木のために森を見て、森のために木を見るというような印象を受けた。また、この構成的体制というのは、普段「当たり前」としていて意識にものぼらないもののことで、構成的体制を無意識に受け入れられているときは人は自由に思考できるとい

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    2021年03月03日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    冒頭では、そもそもアスペルガーとは、自閉症とは何かを、筆者の日常とシナプスの結合という科学的な仕組みにより、非常にわかりやすく、イメージされやすく解説している。

    その後、個と集団の両立の難しさや、同族感による安心感と煩わしさなど、私にも共感出来るような形で書いている。

    個人的には、人と違うことは不安だけれど、かといって同調しないといけないのは面倒だという人間関係にはすごく納得がいった。
    ――――――
    綾屋さんは、アスペルガー症候群と自分が気づくまで、自分と周りとの違い悩んだ。
    やっと同じ症状の人がみつかり安心感を得られ、アスペルガー症候群への理解高まり、生活しやすくなるだろうと思ったら、そ

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    2021年02月21日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    過剰につながれない綾屋と,過剰につながりすぎる熊谷の両氏が,それぞれの立場から,多様な他者を他者として認めた上でどのようにつながれるのかを考察した一冊。
    
    どのようにしたらつながることができるのか(つながりの作法)についての著者らの考えは大きく4つにまとめられる。
    
    1. 世界や自己のイメージを共有すること
    2. 実験的日常を共有すること
    3. 暫定的な「等身大の自分」を共有すること
    4. 「二重性と偶然性」で共感すること
    
    これらのポイントはなかなか実践するには困難があるものの,ポイント自体は納得できるものであるので,興味のある人は本書で確認してみてほしい。
    
    個人的

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    2020年02月15日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    面白い!
    最近、自閉症の人が周囲の環境からどういう刺激を受けているのか、テレビなどで可視化されているが、この本はその先駆け。

    それだけではなく、当事者研究の豊かな可能性を示している。

    生きづらさを感じている人が生きやすい世の中に
    なるヒントであり、健常者、マジョリティと思っている
    自分も「地続き」であることを気づかせてくれる。

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    2018年01月14日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    おそらく当事者研究をとても分かりやすく説明した本なんじゃないだろうか。何べんも話す、は結構目からうろこ。

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    2017年11月23日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    とりわけ発達障害に関して言えば、これまで読んだどの本よりもわかりやすい。
    当事者の内面がようやくわかったような気がする。
    が、本自体は難解である。
    一度読んだだけでは理解できない(少なくとも私には)。
    ただし当事者研究についての具体的な記述は、ものすごくわかりやすかった。
    あとがきにある「自閉者」の増加についての説明も、かなり鋭いところをついていると感じた。

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    2016年12月24日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    アスペルガーの当事者の「つながらなさ」と脳性麻痺の当事者の「つながりすぎ」を比較することで、「つながりの作法」がどのように生まれ、そしてそれがいかに私たちを生きやすくしていくかを考察された本である。そしてその考察のヒントとして「べてるの家」の当事者研究、「ダルク女性ハウス」での自助グループ体験体験があげられる。「べてるの家」も自助グループから始まっているので根は一緒であるが。ただ自助グループから当事者研究への発展は「べてるの家」での実践から始まっているもので、当事者研究がいかに「つながりの作法」に通じているかがストンと身に落ちた。自助グループに色々と参加している専門家としてはいつも体験していて

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    2016年10月28日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    ある方からお借りした。
    かなり興味深い内容だったので、注文。(地方都市の本屋には、残念ながら在庫がなかった……)

    綾屋さんの本は『前略、離婚を決めました。』も違う方からお借りして読んだが、合わせて購入に値する本だと思う。

    発達障害を持つ綾屋さん、脳性まひを持つ熊谷さん共著で、それぞれの視点からのコミュニティに対する考えが読める。
    影響し合い、まとめられた二人の意見は大変参考になる。

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    2013年06月04日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    自分の特性に気づき、行き詰ったら臆することなく言葉にしてみる、自分だけではない、受け止めてもらえる。孤立することなく誰かと繋がることで一歩踏み出せるそれが大事。

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    2011年03月08日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    著者である綾屋さんは発達障害(自閉症スペクトラム)、熊谷さんは脳性まひという障害を抱えており、「自分がどう感じ、どう困っているのか」「他者とどう関わってきたのか」を、身体感覚や言葉、記憶を通して丁寧に語っている。

    正直、専門的で難解な部分も多く、読み進めるのに時間がかかった。それでも、二人の語りからは、自分の感覚や苦しみを言葉にすることの切実さが、ひしひしと伝わってきた。

    困難を抱えながらも他者とつながるとはどういうことか、その意味を深く考察しており、違いを認めたうえで関わり合うことの大切さを学ばせてもらった。

    まだ咀嚼しきれていない部分もあるが、「違うまま共に生きる」ためのヒントをくれ

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    2025年07月21日
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

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    第六章「弱さは終わらない」は、すごかった。
    綾屋さんのぐるぐる沼感。
    (そこまでは、淡々と当事者としての自己分析でわかりやすい。別にアスペルガー症候群の当事者でなくてもわかるところもある。)

    第六章はなかなか生々しく、これはこれでそういうことなんだろうなと思った。
    としか、言えない
    「誰にも言えない」から「私には話さねばならぬ責任がある」へ。
    「相手に迷惑をかけたくない」「相手をいやな気持ちにさせたくない」と思って話せないでいるのに、そうして黙り込むことこそが加害行為になってしまうと。

    話すのは怖いけど、沈黙の暴力をふるわないために、私には「話す」責任がある。そこまで来てようやく、人に打ち

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    2024年02月23日