綾屋紗月のレビュー一覧

  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    「個々人の差異はそのままに、同時に差異を超えた共感と合意を立ちあげる」これがなかなか実現できないのが実際の社内であり、だからこそ諦めずに追求していく大きな価値がある課題。
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
     常識やコモンセンスといった液体で満たされたグラスの中に、マイノリティー成分とでも呼ぶべき固体(氷みたいなもの)が沈んでいる。
     恐らくはこの液体・固体両者を含めてのものが「私」。しかし色のついた液体は容易に固体を覆い隠す。またその状態こそが正解だと思い込まさせられる。結果、固体をもった私は「悪い私...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    私と似通った特性の綾屋紗月さんの当事者研究、パートナーの熊谷氏との共著。
    自らの特性を深く追求し、研究し続けるさまに、頭が下がります。
    多くの発達特性の人は、自らのセルフモニタリング能力が難しい中、綾屋紗月さんは、当事者研究に立ち向かっている生き様に、あこがれをいだきました。
    私のこれからにも、
    ...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    アスペルガーと脳性まひを「つながりにくさとつながりすぎ」で表現するのが面白いなぁと思った。また、生きづらさを感じた人間が、自身の仲間を見つけることによって自分の存在を再認識して、そこのグループでまた疎外感を感じるようになるという流れがあること発見だった。最後の部分にある自閉症が1970年代から増えて...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    とてもツラい時期にこの本に救われた。(お二方と同じ状況、境遇なわけではないけれど)わたしの孤独をわかってくれるひとがここにいたんだ、と。当時、暗くて出口のないトンネルを歩き続けているような日々だったけど、この本が理解者として優しく寄り添ってくれた。いまでも読み返すと涙が止まらない。
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    当事者研究、熊谷先生、「つながり」に関心があり手に取った。
    ASD当事者と脳性麻痺当事者の、身体の中の「つながり」、他者・社会との「つながり」をベースに当事者研究について綴られていた。

    自分の弱さをそのまま他者やコミュニティに共有し、少し心が軽くなる。また、それを経て自己の理解を更新し続ける。当事...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    「当事者研究の可能性」という章の中に、「所属するコミュニティの言語、社会制度、信念や価値観」という基本設定が文化人類学者の大村敬一さんにならって「構成的体制」と呼ぶことにして紹介されているが、この「構成的体制」と、「個人の日常実践」との相互循環という考え方が読後に一番印象に残った。個人間の差異だけ見...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    冒頭では、そもそもアスペルガーとは、自閉症とは何かを、筆者の日常とシナプスの結合という科学的な仕組みにより、非常にわかりやすく、イメージされやすく解説している。

    その後、個と集団の両立の難しさや、同族感による安心感と煩わしさなど、私にも共感出来るような形で書いている。

    個人的には、人と違うことは...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく

    過剰につながれない綾屋と,過剰につながりすぎる熊谷の両氏が,それぞれの立場から,多様な他者を他者として認めた上でどのようにつながれるのかを考察した一冊。
    
    どのようにしたらつながることができるのか(つながりの作法)についての著者らの考えは大きく4つにまとめられる。
    
    1. 世界や自己のイメ...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    面白い!
    最近、自閉症の人が周囲の環境からどういう刺激を受けているのか、テレビなどで可視化されているが、この本はその先駆け。

    それだけではなく、当事者研究の豊かな可能性を示している。

    生きづらさを感じている人が生きやすい世の中に
    なるヒントであり、健常者、マジョリティと思っている
    自分も「地続き...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    おそらく当事者研究をとても分かりやすく説明した本なんじゃないだろうか。何べんも話す、は結構目からうろこ。
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    とりわけ発達障害に関して言えば、これまで読んだどの本よりもわかりやすい。
    当事者の内面がようやくわかったような気がする。
    が、本自体は難解である。
    一度読んだだけでは理解できない(少なくとも私には)。
    ただし当事者研究についての具体的な記述は、ものすごくわかりやすかった。
    あとがきにある「自閉者」の...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    アスペルガーの当事者の「つながらなさ」と脳性麻痺の当事者の「つながりすぎ」を比較することで、「つながりの作法」がどのように生まれ、そしてそれがいかに私たちを生きやすくしていくかを考察された本である。そしてその考察のヒントとして「べてるの家」の当事者研究、「ダルク女性ハウス」での自助グループ体験体験が...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    ある方からお借りした。
    かなり興味深い内容だったので、注文。(地方都市の本屋には、残念ながら在庫がなかった……)

    綾屋さんの本は『前略、離婚を決めました。』も違う方からお借りして読んだが、合わせて購入に値する本だと思う。

    発達障害を持つ綾屋さん、脳性まひを持つ熊谷さん共著で、それぞれの視点からの...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    自分の特性に気づき、行き詰ったら臆することなく言葉にしてみる、自分だけではない、受け止めてもらえる。孤立することなく誰かと繋がることで一歩踏み出せるそれが大事。
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
     障害がどのようなものであるか、障害そのものにはどんな処方箋があるのか、と言ったことはこれまでに臨床を中心に考えられてきた。
     しかし、当事者本人が自分についての理解、そして他者との違い、かかわり方=つながり方に気付く当事者研究という考え方は、すべての人々に適用できるものだと感じた。
     障害のある、...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    すごい本。アスペルガー症候群と脳性麻痺という、他者とのつながりに極端に悩む2人の探検隊の冒険記だ。人の心と体の不思議の最前線からの報告だ。ほんの少しでも社会や周囲との関わりに辛さを感じている人は読もう。
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    第六章「弱さは終わらない」は、すごかった。
    綾屋さんのぐるぐる沼感。
    (そこまでは、淡々と当事者としての自己分析でわかりやすい。別にアスペルガー症候群の当事者でなくてもわかるところもある。)

    第六章はなかなか生々しく、これはこれでそういうことなんだろうなと思った。
    としか、言えない
    「誰にも言えな...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    抽象的で難しい本だった。
    綾屋さんのあまりに細かな語りには、なぜか同族嫌悪的な苛立ちも感じた。(ここは言語化が難しい)
    終盤にある「話さねばならない責任」というくだりが胸に沁みた。問題を開示せず不機嫌に振る舞うことは相手を脅かす。沈黙は加害行為。
    その後の何度も話すことを肯定する引用の一文も好きだ。...続きを読む
  • つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく
    ロボットプログラミングするときにいくつもの条件を複雑に入れると失敗するのと似てるなって思った。当事者研究はきっと人工知能研究にもつながるんだろう。