今井章子のレビュー一覧

  • 最後の資本主義
    政治献金や天下りをエサに自分たちに有利なように市場のルールを変更する各業界の強欲さに呆れ返る
    法律の成立を妨害し、法律を骨抜きにし、あるいは執行させないよう予算を削らせる
    身勝手の極地だろう
    歪んだ資本主義ではなく、資本主義を歪めたのだ
    こんな市場を誰が信じるというのか
    ビジネスマンとしても大統領と...続きを読む
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
     本書は、グローバル化する社会を、Tシャツの一生を追うことでわかりやすく可視化したユニークな物語だ。
     グローバル化、とくに市場万能主義が世界にひろまることで、貧困がさらに拡大するという見方がある。反対に、市場拡大・自由貿易こそが世界を貧困から救うのだという見解もあるだろう。しかし、著者が実際にTシ...続きを読む
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    一枚のTシャツがどこで生まれ,どこで一生を終えるかを追うことによって,グローバル化の現実を描き出した著作。中国産のTシャツの原料である綿花は,実は大半がアメリカのテキサス産であった。そして,アメリカで着古されたTシャツは日本やアフリカの古着市場に送られ,そこで一生を終えているのであった。

    市場経済...続きを読む
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    Tシャツの一生は、原材料はどこで産まれ、どこで加工され、どこで仕上げられ、どの市場へ、最終的にはどこで一生を終えるのか。長い長い旅だ。ものすごく多くの複雑怪奇な政治的思惑がべっとり絡んでいることに衝撃を受けた。「底辺への競争」は悪なのか、保護主義政策はやめるべきか。いろいろ考えさせられる。全体を通し...続きを読む
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    グローバリズムの本は1冊だけ読んでも偏った知識を得るだけ。
    この1冊を読めば、経済と政治のダイナミックな動きを知れる。
  • 最後の資本主義
    ライシュ氏の本はすでに日本語版で何冊か出ていますが、2017年時点では本書が最新になります。原題はSaving Capitalism、つまり資本主義を救え、ということです。ライシュ氏の主張を一言で言えば、今の資本主義は大多数の人間のための仕組みではなく、少数の富める人間のためのシステムになってしまっ...続きを読む
  • 最後の資本主義
    資本主義の根幹である自由主義は、所有権、独占、契約、破産、執行の5つで構成されているが、それらは富裕層、大手企業に利するようにルールが歪められており、中間層が没落しているというのが、本書の一貫した主張。
    市場の失敗を抑制する手段として、公共事業の実施、財政政策、などの政府による介入があるが、政府自体...続きを読む
  • 最後の資本主義
    拮抗勢力の衰退、労働組合、中小企業
    ※健全で信頼されるカウンターパワーが必要
    グローバル化と技術革新は遠心力を持つ、繁栄を分かち合うための抜本的手段が必要
    ステークホルダー資本主義対株主資本主義、ステークホルダー資本主義を勝利させなければならない。
    新たなルールの構築が必要
  • 最後の資本主義
    「暴走する資本主義」から10年。その後も富の格差は広がり続けている。本書のテーマは一貫して自由経済と政府の対立軸がなくなっていること。資本主義は自由経済によって健全な競争が保たれる前提だが、資本主義の勝者がゲームに勝つことよりルール(法律)を変えることを優先した場合、富は適切に配分されずに一部に集中...続きを読む
  • 最後の資本主義
    この世のどこかに「自由市場」という概念が存在しており、そこに政府が「介入する」のだ、という考え方ほど人々の判断力を鈍らせるものはない。政府なくして自由市場は存在しない。文明とはルールによって成るもの。

    法律のどこを見ても、「株主が企業の唯一の所有者であり、したがって企業の唯一の目的は彼らの投資価値...続きを読む
  • 最後の資本主義
    25年ほど前に著者の本「ワークオブネイション」を大学時代に読み21世紀はグローバル化が進み、国家の最大の役割は人材をつくることになる、そしてもっとも付加価値の高い人材はシンボリックアナリストと呼ばれるものをつくるのではなく概念的思考をする人になる、という内容に衝撃をうけて自分のその後の職業観、就職に...続きを読む
  • 最後の資本主義
    米国で格差が広がっているのは、ウォール街などの富裕層が共和党だけではなくビル・クリントン大統領あたりから民主党にも膨大な献金を行い、富裕層に都合の悪い法律(グラススティーガル法など)は次々に骨抜きにして、特許権の延長などは富裕層に更に利益をもたらすように改訂して来た結果であり、神の見えざる手の所業で...続きを読む
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    面白かった。
    しかし、アフリカというと子供の頃ご飯を残すと言われていた、食べられずに死んでいく、というフレーズ。
    終わった話なのかどうか、無知なのは残酷だと思いつつも興味を持てない。
    結局、変われる者だけが生き残れるのは間違いない、のか。
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    主人公が中国の工場で製造された一枚6ドルのTシャツの、経済ドキュメンタリ。


    米テキサス州産の綿で、綿作りのように単純な川上産業が高度なサービス業中心の米国経済で繁栄し続けているのはなぜか。
    筆者は歴史をひもとき、米政府の補助金制度、つまり200年以上にわたり発達してきた綿の生産・販売における...続きを読む
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    Tシャツというどこの国にでもある商品からグローバル経済を見たという本。
    まず、取材がしっかり頑張りましたという印象を読後に覚えます。

    アメリカ基準のグローバル経済は、アメリカの政策に左右されすぎではないか?と思ったり、中国が肥大化しすぎではないかと思ったりしました。

    これは、ひとつに、繊維産業が...続きを読む
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    この本を初めて本屋で見た時は、「どうせそこらの運動家が書いた反グローバリズムの本でしょ〜。」と触れもしませんでした。
    今回、ふと手に取りイントロを読んで面白いと感じ読み始めました。

    本書は今日の世界経済の現状をTシャツというありふれたプロダクトを題材に語る物語です。あくまで学術書ではありません...続きを読む
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    Tシャツの物語とは、綿花の物語でもあり。さらには古着の物語でもあるのです。副題のせいで「アレ」な感じはするものの、なかなか興味深い本でした。
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    アメリカの綿産業は政治的な政策で手厚く守られている。そのテキサスで生産された綿は中国に渡り中国の国営企業でTシャツに織られ、世界中に輸出されている。

    自由貿易とは程遠い構図が明らかとなる一方で、古着産業は明確な自由貿易であった。

    なるほど。
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    Tシャツは、アメリカで生産された綿が中国で加工されてアメリカに輸出される。
    価格、生産は自由競争よりも政治による規制で決まる。
    アフリカなどの弱者は、政治的なチカラをつける必要がある。
  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    この本はアメリカの大学教授が
    Tシャツを綿が生えているところから
    売られ、古着となってその後までを
    追い、分析し、まとめた一冊です。

    ただ、何も考えずにMade in Chinaの服を着ていたり
    するのってどうなんだろうなぁって
    考えさせられた一冊です。
    やばい経済学といい、まっとうな経済学といい...続きを読む