ジャンナ レヴィンのレビュー一覧

  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    “本書は、重力波--音による宇宙の記録、宇宙を描くサイレント映画を飾るサウンドトラック--の研究をつづった年代記であるとともに、実験を目指した果敢で壮大な艱難辛苦の営みへの賛辞、愚者の野心に捧げる敬意の証でもある。”
    この言葉に尽きる。

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    2018年03月03日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    重力波直接観測成功に至るまでのプロジェクトチームLIGOの軌跡。
    13章「藪の中」の原題はRashomonなのだとか!

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    2017年10月16日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    アインシュタインがその存在を予測してから100年、2015年秋米国ルイジアナ州とワシントン州に置かれた検知器LIGO (laser Interferometer Gravitational-wave Observation)で、ついに重力波が人類によって捉えられた。長さ四kmのアームの中で、陽子の直径の一万分の一のレベルの時空の変化を捉えたものだ。観測実験技術として想像を超えるほどの高度なノイズ除去技術が必要なことが何も言われなくてもわかる。ノーベル賞がほぼ確実視される偉業であり、宇宙の観測に新しい手段を加えることによって、現在の宇宙論が抱えるダークマターやダークエネルギーという謎に関して新し

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    2016年10月10日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    ネタバレ

    重力波とは何か、その謎を追う科学者たちのノンフィクションストーリー…というよりは、身内争いや政治圧力や対立などを克明に描いた告白本に近いかな。

    ブラックホールは光すら逃れられない強力な重力を持っており「どんな直接的観測結果も得られない」はずだった。
    だからこそ重力が生み出す空間の歪みが重力波となり、歌として聴こえるかもしれないという理論は素晴らしく魅力的になる。ブラックホールの直接的観測が可能になるからだ。

    重力波の骨子はこんな感じだけど、まぁ9割くらいは人と人の諍いに割かれている。別に悪いというわけじゃなく、「科学者」として生きていくなら「科学」だけをしてるわけにはいかないぜ、って当たり

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    2023年03月20日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    重力波の検出に命を懸けた科学者たちの物語。著者自身が物理学者。当事者のインタビューを通じて、この壮大なプロジェクトの遂行がいかに難しかったかを浮き彫りにしている。

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    2017年06月16日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    重力波検出に至る科学者たちの人間ドラマ。邦題も、原題の「BLACK HOLE BLUES」も実にしゃれている。

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    2016年08月16日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    LIGO(レーザー干渉型重力波観測所)で2015年9月14日に直接観測された重力波。4キロメートルのパイプを2本、L字型に組み合わせた干渉計で重力波の直接観測に挑んだ科学者のドキュメンタリ。LIGOはアインシュタインの一般相対性理論の正しさを証明するための計測機関だ。大型の加速器と同様に建設するだけでもおおごとな施設を、アインシュタインの最後の宿題を終わらせるために巨額の費用をかける。約2億ドルの予算で研究を進めるのだが、たかが(失礼!)ブラックホールの衝突を検出するために(アインシュタインの理論を証明するために)、科学者は大金を使えることに驚いた。2億ドル使って「何も成果はありませんでした」

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    2016年07月24日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    アインシュタイン最後の宿題を成し遂げるための科学者たちの苦闘の歴史。重力波発見を巡る悪しき前例を乗り越えるべき開発した装置(LIGO)でも科学者たちが対立し軋轢を高めてゆく。それが約50年も続き、ようやくLIGOが稼働した直後に重力波を検出できたのは奇跡的だったのかもしれない。
    今後、日本のKAGRAも稼働し世界的な重力波天文学が発展していくことを期待したい。
    それにしても今年(2016年)のノーベル賞はこれだと思っていたのだが、来年以降に持ち越しなのか?

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    2017年09月26日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    『重力波は歌う』、タイトルがいい。

    アインシュタインが存在を予言し、2016年2月にその存在が確認された、ブラックホール同士の衝突で発生するエネルギー波。宇宙の遥か彼方で起こる極微な波をどう捉えるか、LIGOチームを追ったドキュメンタリー。

    但し内容はサイモンシンのような本格的科学ドキュメンタリーではなく、LIGOの主要メンバーであるワイス・ソイス・ドレーヴァー・ヴォードたちの人間模様を描いている。天才たちが集うと色々あるんだなぁと思いつつ、著者のジャンナ レヴィン氏自身物理学者なので、もうちょっと学術寄りの内容が読みたかったというのが率直な感想。ゴシップ感が強い。

    重力波の直接観測は旬

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    2016年10月28日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    重力波の解説ではなく、それを巡る人間ドラマでした。
    純粋さ、野心、欲望などなど同じ目的ではあるけれども、色んな人の思惑が錯綜するまさに”Rasyomon”。
    STAP細胞もある程度はこういう感じだったのだろうが、如何せん科学的説明がなされなかった点が致命的に違う。もしかすると存命中は何ともならんかもしれないが、一貫した科学的態度の維持はこの世界で最も重要なものなんでしょうな。当方のようなど素人が言うまでもなく。

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    2016年09月19日
  • 重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち

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    LIGOのプロジェクトの話。比較的、技術的・物理的な内容にも触れられていたが、こちらも人間関係の描写が主。個性の強い物理学者がお互いに衝突しながら巨大プロジェクトを進める。仕事のトラブルを思い出して、あまり読んでて嬉しくならない。ただし、LIGOの重力波発見前の、LHO、LLOが巨大プロジェクトとして建設される過程を関係者に取材して書かれているので、冷静な分析資料としては価値が高いだろう。エピローグとして重力波を発見した時のことが追加されているが、全体には大きな影響を与えていない。

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    2016年09月18日