青樹簗一のレビュー一覧 沈黙の春 1950年代のアメリカの農薬や殺虫剤の使用はこんなに大らかというか、ノーガードだったのかと改めて驚かされる。まだ環境保護や公害という概念も薄かった時代。 著者のレイチェル・カーソンのような人々の根気強い活動があって、人類の環境への意識がここまで変化してきたのだろう。 Posted by ブクログ 沈黙の春 こういう理系の評論めいたものを読むのは初めて。(理系なのに…!) 一冊を通してずっと「農薬など人間のエゴによる発明品がいかに自然に悪影響を及ぼすか」ということを書いているから、たまに退屈に感じる時もあったけど、興味深い話も多かった。 特にX線や放射線を照射されると、なぜがん細胞ができるのか?という話...続きを読むや、農薬などを使わずに害虫を防除する方法などはすごく面白かった。 X線でできるがん細胞というのは、照射によって細胞への酸素の供給が阻害され、クエン酸回路が回らず、ATP生成ができないため仕方なく原始的な代謝手段である解糖を細胞質基質で行うようになったものらしい。本来の方法でエネルギーを生産できないため、様々な不都合が生じて結局これががん細胞になるらしい…これだけで面白い…! 理系、特に生物を高校・大学で詳しくやった人には是非読んで欲しい一冊…! Posted by ブクログ 沈黙の春 センスオブワンダーが好きなのと、サステナビリティに興味があり、環境問題の古典ということで読んでみた。 意識高く読んでいるつもりが、過激な化学薬品による害虫駆除により大きな問題が生じているくだりを読むにつけ、3ヶ月有効とうたわれた強力G対策スプレーを使っている身を反省させられた。 強い薬物では他の...続きを読む生物にも影響を及ぼすため、生物的対処をとるのが良いという。薬物対策にはお金がつくが、生物的研究や影響調査にはお金がつかないという話は、営利企業と政治の癒着が垣間見えた。 古い本だが、状況は大きくは変わっていない。 私はこれからもスプレーを使い続けてしまうだろう。 それでも、こうした話は頭の片隅に置いて意識していきたいと思う。 Posted by ブクログ 沈黙の春 前半は農薬の恐ろしさが実例を上げてつらつらと書かれている。 少し、エセ科学ものにありがちな妄想ストーリーじみているが、 一部は間違いのない事実だろう。 現在は目にすることのあまりない非常識な世界が描かれている。 ひとつ勘違いしていたが、この本はいわゆる自然保護の本ではなかった。 反・化学防除であ...続きを読むり、天敵や病原菌を用いた自然防除はむしろ推奨していた。 現在の生態系保護の観点からいうと、後者のやり方もなかなか難しいとおもうが…。 現状はどうなんだろうか。 Posted by ブクログ 沈黙の春 農薬の害の有無は、農薬の使い方次第なのだと思う。 人はより便利さを求めた結果、実際に害をもたらしたわけでもない生物を殺め、回り回って私達人間に災難が降りかかった。それを私たちは学べているだろうか? 何よりもそれが本当に正しい行いなのか?常に考え、取り扱ってる製品が何かを知るという義務があるのではない...続きを読むだろうか。 農薬という最終手段を行う前に、天敵や予防対策を行うということを私たちは積極的にやるべきだ。 それは農薬に限らず全てのことに当てはまる。 Posted by ブクログ 沈黙の春 人間に都合良くなるように開発した化学物質に、結局は人間が毒されてしまう。個人が死に至るまでは想像しやすいけれど、自然界の均衡を崩してしまうと人間全体、その他の生命全体の存続の危機に至る。 下手に介入すると、得てして悪い結果になる。経済学のアダムスミスの言葉の「見えざる手」は、自然界にも通ずるのでは...続きを読むないかと思いました。 Posted by ブクログ 沈黙の春 大学を環境専攻でいこうとおもったときに、環境に興味があるなら読むべしと言われて手に取ったことを思い出します。今回は自分を振り返るために再読。 Posted by ブクログ 沈黙の春 自然は、人類が生まれるよりもずっと前から存在している。その自然を人間が作り上げたもので征服することは不可能である、ということをたくさんの例をあげて訴えている。 Posted by ブクログ 沈黙の春 1970年代。人間の経済活動が海、森、土壌そして人々の生活をどう破壊してきたかを解説している名著。その裏には人々の認識の甘さや関係者の利害が複雑に入り組んでいる。 環境破壊から見えるのは、人間の過ちと試行錯誤の歴史だと思った。害虫駆除ひとつ取ってもただ「早く」「簡単に」解決するからといって、生態系...続きを読むに有害な化学品を使うよりも、生物の営みをしっかり理解した上で、自然になじむ解決策が長期的には自然を保てる、というところは納得。ただ、一般の人の日常生活の中では現実としてすぐ解決できる化学的な薬品の方が手近だったりするので、普段の生活の中でできることにも話を広げてほしかったなあと思ったりする。 Posted by ブクログ 沈黙の春 内容がいまいちよくわからなかったけど、例がたくさんあったからわかりやすかった。自然を人間が支配する時、いろんな動物の気持ちを考えていきたいなと思いました Posted by ブクログ <<<12・・・・・・・・>>>