青樹簗一のレビュー一覧

  • 沈黙の春

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    『三体』の主要人物の人生に大きく関わる作品だったので気になって購入。
    当初学術的著書と知らずに購入し、軽い気持ちで読もうとしたら専門用語が多くいつもよりスローペースで読み進めた。
    聞きなれない用語は難しかったがデータや分かりやすい論法を用いて丁寧に化学薬品の危険性を説いている。
    本作を読んだことで『三体』のラストにより深い意味合いを感じることができた。

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    2025年01月17日
  • 沈黙の春

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    ネタバレ

    殺虫剤・除草剤の危険性や、環境を保護しながら人間の暮らしを守るためにどうすればよいかなど、米国での実例をもとにしてとりとめなく綴っている本だった。人々に危険性に気づいてもらうための内容だ。
    過去に無謀なことをして、色んな失敗や意図せず失われた動植物の命や、人間の健康被害がたくさんあったことがよく分かった。空から薬剤散布するのは読んでいるだけで怖い。
    農業の妨げになる虫や、場合によっては人の命を脅かす蚊など、人類が生きている限り問題として残っていくのだろうなぁ。生態や全体の環境を研究して対策が生まれていくのが興味深かった。

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    2024年05月17日
  • 沈黙の春

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    今でこそ当たり前の知識でも、1960年代当時からするとどれだけセンセーショナルな内容だっただろうと思う。

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    2024年04月21日
  • 沈黙の春

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    それぞれの化学物質が、水や動物、土壌や植物、人に与える影響をはじめてファクトをベースに指摘して、今の環境問題のムーブメントを作った本。今の視点で読むと当たり前に思う、ということは、それだけこの本をきっかけに、様々な人の努力が時代を動かしたんだと改めて感じた。

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    2024年04月21日
  • 沈黙の春

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     環境問題を考える際に重要な本の一冊。著者はDDTと呼ばれる化学薬品に警鐘を鳴らす。なぜなら、この化学薬品を使用することで、自然本来の秩序が乱れてしまい、そこに住む生物のみならず、人間にもあらゆる面で危害を加えてしまうからである。化学薬品は確かに、効率を追求した末に誕生した発明品で、一時的には恩恵を受ける。しかし、長期的には人類に深刻なダメージを与えてしまう。そこで、著者は自然の力をうまく利用して、いかに自然環境になるべく負荷を加えないのかを考えていく。

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    2024年03月16日
  • 沈黙の春

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    1950年代のアメリカの農薬や殺虫剤の使用はこんなに大らかというか、ノーガードだったのかと改めて驚かされる。まだ環境保護や公害という概念も薄かった時代。
    著者のレイチェル・カーソンのような人々の根気強い活動があって、人類の環境への意識がここまで変化してきたのだろう。

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    2024年02月09日
  • 沈黙の春

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    こういう理系の評論めいたものを読むのは初めて。(理系なのに…!)
    一冊を通してずっと「農薬など人間のエゴによる発明品がいかに自然に悪影響を及ぼすか」ということを書いているから、たまに退屈に感じる時もあったけど、興味深い話も多かった。
    特にX線や放射線を照射されると、なぜがん細胞ができるのか?という話や、農薬などを使わずに害虫を防除する方法などはすごく面白かった。
    X線でできるがん細胞というのは、照射によって細胞への酸素の供給が阻害され、クエン酸回路が回らず、ATP生成ができないため仕方なく原始的な代謝手段である解糖を細胞質基質で行うようになったものらしい。本来の方法でエネルギーを生産できないた

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    2023年08月18日
  • 沈黙の春

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    センスオブワンダーが好きなのと、サステナビリティに興味があり、環境問題の古典ということで読んでみた。

    意識高く読んでいるつもりが、過激な化学薬品による害虫駆除により大きな問題が生じているくだりを読むにつけ、3ヶ月有効とうたわれた強力G対策スプレーを使っている身を反省させられた。

    強い薬物では他の生物にも影響を及ぼすため、生物的対処をとるのが良いという。薬物対策にはお金がつくが、生物的研究や影響調査にはお金がつかないという話は、営利企業と政治の癒着が垣間見えた。

    古い本だが、状況は大きくは変わっていない。
    私はこれからもスプレーを使い続けてしまうだろう。
    それでも、こうした話は頭の片隅に置

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    2023年02月24日
  • 沈黙の春

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    前半は農薬の恐ろしさが実例を上げてつらつらと書かれている。
    少し、エセ科学ものにありがちな妄想ストーリーじみているが、
    一部は間違いのない事実だろう。
    現在は目にすることのあまりない非常識な世界が描かれている。


    ひとつ勘違いしていたが、この本はいわゆる自然保護の本ではなかった。
    反・化学防除であり、天敵や病原菌を用いた自然防除はむしろ推奨していた。
    現在の生態系保護の観点からいうと、後者のやり方もなかなか難しいとおもうが…。

    現状はどうなんだろうか。

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    2022年03月09日
  • 沈黙の春

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    農薬の害の有無は、農薬の使い方次第なのだと思う。
    人はより便利さを求めた結果、実際に害をもたらしたわけでもない生物を殺め、回り回って私達人間に災難が降りかかった。それを私たちは学べているだろうか?
    何よりもそれが本当に正しい行いなのか?常に考え、取り扱ってる製品が何かを知るという義務があるのではないだろうか。
    農薬という最終手段を行う前に、天敵や予防対策を行うということを私たちは積極的にやるべきだ。
    それは農薬に限らず全てのことに当てはまる。

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    2022年02月06日