木村直司のレビュー一覧

  • 色彩論

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     Goetheの赤  -2009.03.09記

    以下はゲーテ「色彩論」における<赤色>談義だ。
    「青や黄を濃くしてゆくと、必ずそれとは別の現象が一緒に生じてくる。色彩というものは、最高に明るい状態でも暗い翳りをもつものである。したがって色彩が濃くなれば、ますます暗くなってゆくのは当然である。しかしながら、色彩が暗くなるにつれて、同時に色彩はある輝きを帯びてゆく。
    この輝きをわれわれは「赤みを帯びた」という言葉であらわしている。この輝きがだんだん強まってゆき、高昇の最高段階に達すると、圧倒的な力を示す。強烈な光を見た場合には、網膜に真紅を感じる漸消現象が生じる。プリズム黄赤色は-朱色-は、黄色

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    2022年10月20日
  • 色彩論

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    岩波文庫の「色彩論 色彩学の歴史」を解読してからのレビューであります。

    ダンテの「神曲」のように詩韻に秘密があるのではないかと、行ごとに番号を付けながら解読して行きました。

    また色彩論なので赤ならば赤、青なら青、黄色なら黄色、緑なら緑、白なら白、黒なら黒、灰色なら灰色、紫色なら紫色と色分けしながら、また、明るいもの、暗いものなども区別しながら解読しました。

    その後、日本に正藍冷染(しょうあいひやぞめ)というものがあることを知りました。

    なるほど、ゲーテの言う灰色を明るくしたり暗くしたり、緑が青になったりということと一致している。

    また、ダンテの「新曲」の中でニュートンがプリズムに固執

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    2021年07月09日
  • 色彩論

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    ゲーテに色彩論があることを知りませんでした。
    ルドルフ シュタイナーが、色彩の本質・色彩の秘密を書いていることも知りませんでした。

    自分の好きな絵画について、本書を元に考察してみたいと思います。
    理論は、現実を説明するための道具なのだから。
    うまく現実と、自分の感想とが説明できれば、自分の道具になると思っています。

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    2011年08月04日
  • ゲーテ地質学論集・鉱物篇

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    とにかく花崗岩推しなゲーテさんでした。
    自然科学者ゲーテなんだけど、たまに文学者の面も顔を覗かせ。たまに?いや頻繁に…?
    よく出てくるフレッツ(地平層)は有益な鉱石の出る鉱脈と解釈してもいいのかな。
    もうだめにほんじんだからフレッツ光しか出てこないと思いつつ読みました。
    あとひきがえる石が出てきてちょっと嬉しい。魚の歯の化石です。
    カールスバートの鉱物コレクション紹介のあたりでは、画像…画像くれえええ!って呻いたり。
    まぁカラー写真で入れたら文庫でも4k近く行きそうですね。
    目に一番快い非常に美しい光沢の玉髄や縞瑪瑙…格別に美しい銀星石…写真で見たかった。
    フィレンツェの廃墟大理石はパエジナで

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    2023年12月29日
  • 色彩論

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    1810年に出した著書。教示篇(色彩に関する己の基礎理論)・論争篇(ニュートンの色彩論を批判)・歴史篇(古代ギリシアから18世紀後半までの色彩論の歴史)の三部構成だが,本書では教示篇のみ収録。

    自然の観察に基づく思弁を主としており,今でいう心理学的な姿勢と言えるだろう。色彩科学の祖として,ゲーテの名がニュートンと共に挙げられるもの納得である。

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    2021年05月06日
  • ゲーテ形態学論集・植物篇

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    「すべては葉である」とか「螺旋運動」とか、いろいろ面白かった。「植物のメタモルフォーゼ」って詩が好き。クリスティアーネに対して詠まれたらしいけど、真面目な詩かと思いきや、婚礼の床の比喩って。ゲーテらしいけど。「からかい愚弄するあてこすり」に悩まされたって(笑)

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    2012年11月21日
  • 色彩論

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    「岩波文庫『色彩論』リベンジ」でもないけれど(?)、これも手に入れました。自然科学か否か、という分類はもはや気にならず、「文字にて書かれたもの」として対峙しようという構えにて臨みましたし、そういう意味では、岩波に接したときほどの敷居は感じませんでした。……で、私は、未だに(おそらくは生来)自然科学(の或る分野)には弱いんだなぁ、って、思い知りました。思い知ることができただけでも幸いです。プリズム分光器を作ったこともあるから、ちょっと自信あったんだけどな、その程度じゃダメか……。色々あれこれ「色ごと」は、大好きなのに。だから、これらゲーテの著作は大事にとっておきます。

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    2011年07月19日
  • フンボルト 自然の諸相 ──熱帯自然の絵画的記述

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    古書店で本書を見つけ、驚いてその場で購入した。フンボルトとは地理学者には「近代地理学の父」として知られている18世紀から19世紀にドイツで生きた博物学者である。フンボルトのいわゆる熱帯旅行記の一部も岩波書店の「17・18世紀大旅行記叢書」に2巻本で訳出されたのが2001年から。その後も伝記が訳されたりと、地理学以外で最近注目が高いようだ。
    ちなみに訳者はゲーテ研究で知られる人物ということで、ゲーテとの交流が深かったフンボルトの翻訳にも手を伸ばし始めた、というところだろうか。
    本書の一部はすでに地理学者、手塚 章氏によって翻訳されている(『続・地理学の古典』古今書院,1997年)。しかし、今回一

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    2014年02月07日
  • 色彩論

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    ニュートンのような物理的な見地ではなく、ゲーテの色彩論はあくまで色彩を見る人の感覚を土台としている。どちらかというと文化論。
    かなり読みやすい内容です。

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    2009年12月16日
  • 色彩論

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    ゲーテがその自らの作品群のうち、頂点とした作品。

    正直正しくない、昔の科学である。

    しかし、事象をすべて科学のメスによって切り刻んでよいのか。
    哲学のメスを使う必要は無かったのか?
    本当に、物理的な真実さえ知ればいいのか?

    人間の本来の力を超えない切れ味のメスで、切る。

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    2009年10月04日