漫画読みで良かった、と思う瞬間は多いが、その中でも、実力を感じる新人の初コミックスを読むのは格別だ
もう、全身が震えるほどに中身のある漫画だった
クッキーから出ているので、ジャンル的には少女漫画なのだろうけど、その枠に収まらないほど、芯が太い。ここ最近の、少女漫画で本当に良く、オリジナリティを感じる物は、どれも芯があるけど、この『もしもし、カメさん』は桁違いに太い
断言できる、山本先生の戦闘数値は、デビュー当初の安藤ゆき先生、穂積先生や友藤結先生に匹敵している、と
恐らく、間違いなく、この三人の先生がいるステージまで上り詰めてくるだろう。それだけの伸びしろはある
本人の努力があってこそ、これだけの良い漫画が世に出たんだろうけど、山本先生の才能を本人以上に信じて、フォローしてくれる担当さんに逢えた運もあったのだろう
私が言うまでもないだろうが、山本先生は、担当さんに、しっかりとお礼をしてほしいもんだ
実力はあるけど、信頼できる担当さんが変わった途端に、調子を崩しちゃう新人さんもいるから、しばらくは変えないで上げて下さいね、編集長さん
内容は、何だろうなあ、これ
高校生らしい、ピュアでやや暴走気味な恋愛を描いているようで、山本先生が抱く、家族の理想的な形も伝えたいように思える
ただ、読んだら衝撃を受けるのは間違いない。何せ、主役がヤクザかよ、と思うほどの見た目のリーゼントした、新人パパだもんなぁ
そんな見た目だけど、いや、見た目に似合って、中身が熱い男である、亀原大虎は
彼自身が色々な経験を積んで、男としての格を上げているからか、人の痛みがちゃんと理解でき、厳しくも優しい態度で未熟な子供に接する事が出来る
同性も憧れる、カッコいい男だ
そんな大虎が、ヒロインと言うか、愛娘である夏葉と、どんな父娘になっていくのか、これから楽しみでしょうがない
もちろん、夏葉の彼氏である周弥の成長にも期待している。可愛いではないか、夏葉を取られるんじゃないか、こんな青臭いジェラシーで、大虎さんに事あるごとに咬みつける若さは
大虎さんに敵愾心を抱けるのは、周弥が彼の事を強い男と認め、尊敬しているからこそ、素直になれず、裏返っているからだ。いつか、周弥なら、この醜い感情とも、きちんと向き合えるだろう
まぁ、それまで、夏葉に愛想を尽かされないよう、必死こいて欲しいもんだ
個人的に、(2)では、よっちゃんさんの出番が増えたら、地味に嬉しいかも
街中で、ばったり夏葉と出会って、部下の非礼を詫びるついでに、大虎さんの過去をこっそり話してほしいかも
どの回も、心の海が荒れるほどのものだが、私的には、やはり、掴みとして、バッチリな#0を推薦したい。ほんと、この「JKケミストリック」を連載にしましょう、って言ってくれた担当さんに感謝
けど、他の話も、この#0に負けないくらい良いものなので、他の人の感想もぜひ、読んでみたいもんだ
この台詞を引用に選んだのは、特に大虎さんのカッコ良さが詰まってるな、と感じたので。もしかしなくても、大虎さんは山本先生にとって、理想の男性かつ父親像なんだろうか
きっと、山本先生は、良い家族に恵まれているに違いない。でなきゃ、この台詞は薄くて、冷たく、嘘っぽいものになったはずだ
こんな事、言われなくても分かっている、と言う人は多いだろう。けど、そんな簡単な事すら出来ない人間が意外に多いのさ