経塚丸雄のレビュー一覧

  • 旗本金融道 : 5 情けが宝の新次郎
    祖父の源太郎がかどわかされ、新次郎自身も幕府評定所に召喚され、あのこわい鳥居耀蔵の審議を受ける。このままでは切腹どころか首切りにもなりかねない。最大の危機をどう乗り越えるのか。もちろんこういう小説だから死罪になるわけないのである。乾坤一擲の手で乗り切る?いやいや家人や家来や友人たちの力がここで発揮さ...続きを読む
  • わんわん武士道 : 1 猛犬、江戸に跳ぶ
    将軍家治に異国からプレゼントされた生きもの、それは巨大犬、仁王丸と名付けられたマスチフ、75kgの巨体、あたかも熊のよう。誰も近づけません。一方、心配症で過保護な母親に育てられた小笠原官兵衛39歳は、「剣術」と「鳥寄せ」の2つの特技を。また、成り行きから小犬、百若を飼うことに。官兵衛が、みんなから怖...続きを読む
  • 子連れ侍江戸草紙
    記憶が正しければ「わんわん武士道」シリーズの作者ではなかったか?
    この本の面白いところは、実によく主人公が考えているところだ。自分の身の振り方、奉公先での身の処し方や武士道そのものの生き方など、問題に当たるたび、自問自答する。
    大恋愛の末夫婦になったものの、一人娘を残して産褥の弊害で死んでしまった愛...続きを読む
  • わんわん武士道 : 3 猛犬、恋に落ちる
    仁王丸にいよいよ嫁を取らねばならないタイミングが来たようだ。ところが嫁候補の弁天は、幼い頃飼育をしていたカピタンの部下が、主人に見えないところで鞭で殴っていたようで、細く長いものを見ると暴れだす。
    それで使用人も噛まれる羽目に。

    次女の武の、大奥勤のための試験が始まる。
    苦手な長女、次女との葛藤や...続きを読む
  • わんわん武士道 : 1 猛犬、江戸に跳ぶ
    小笠原官兵衛、39歳は千五百石の直参旗本。父親は官兵衛が生まれてすぐに亡くなった。今は老いた気の強い母親と、5年前に亡くなった妻(これも気が強かった)の残した4人姉妹。小普請組となって長い。(38年)

    たった一人の跡取りであった官兵衛は、家を出ることも許されず、唯一通えた道場で剣を、友人もなく寂し...続きを読む
  • わんわん武士道 : 2 猛犬、月に咆える
    同僚の長谷川外記との結納も済んだ夜、口入れ屋から雇い入れた男を含んだ盗人が、仁王丸に毒入饅頭を食わせ、結納金を盗みに入る。
    足に障害の残るチン、百若が外に出たがるので盗賊に気づいた官兵衛。

    そこから毒の解毒に昼夜を問わずかかりきりになる。

    そんな最中、時期将軍の跡取りに関しての一橋家を含む田沼一...続きを読む
  • 旗本金融道 : 4 斬るも情けの新次郎
    強欲な祖父から無理難題を言い渡されて困惑する新次郎だが、そんな折旧友から儲け話を持ち掛けられる。ところがそれは、水野忠邦のとんでもない陰謀とつながっていたのだった。この陰謀に絡めとられた友人の修吾のために、新次郎はじめ家来一同はとんでもない手を打つ。この後、弟の常三郎のためにも一肌脱ぐのだった。やれ...続きを読む
  • 旗本金融道 : 1 銭が情けの新次郎
    旗本の次男坊
    母方の叔父の急死で母の実家に末期養子

    母の実家は旗本ながら金貸し
    しかもかなりの阿漕
    先代(祖父)は健在でかなりの吝嗇

    自由気ままに生きてきた新米旗本、そして新米金貸しの奮闘
    叔父殺害の犯人の探索
  • わんわん武士道 : 2 猛犬、月に咆える
    経塚丸雄 著「猛犬、月に咆える」、わんわん武士道シリーズ№2、2018.10発行。犬の扱いが上手く、野の鳥も呼び寄せることができる小笠原官兵衛40歳は、将軍家治公の巨大猛犬仁王丸をあずかり、美人犬医者早苗からは小型犬百若をもらい受けた。犬の調教をしながら、官兵衛は母と湯島の美人四姉妹である娘たちと暮...続きを読む
  • わんわん武士道 : 1 猛犬、江戸に跳ぶ
    直参旗本 小笠原官兵衛に舞い込んだ仕事は、上様へ献上された犬を飼いならす
    こと。外国産の大型犬で吠える吠える。殺陣シーンはないけど、ほのぼのとした
    ストーリーでした。大型犬を飼うなら、散歩は必要だよと思いました。
  • 旗本金融道 : 1 銭が情けの新次郎
    経塚丸雄氏、初読みです。「旗本金融道(一)銭が情けの新次郎」、2016.3発行。旗本の次男坊、安藤新次郎は、母方の祖父、榊原源兵衛のところに養子縁組に。この榊原家は百八十俵なれど金貸しで年二千両の収入が。「義理欠く、見え欠く、情け欠く」が家の方針とか。そんな家の殿様になった新次郎の物語です。シリーズ...続きを読む
  • 旗本金融道 : 3 馬鹿と情けの新次郎
    許嫁の兄梅太郎が転がり込んできて家内に不調和をもたらすわ、大目付の入り婿にと乞われて往生するわ、兄の様子がおかしくて何とかしなけりゃならないわで、主人公の新次郎はあちこち走り回るのだが、結局何とかしてしまうというお気楽さ。これはないよなと思うことが多いけど読んでしまうんだよなあ。やれやれ。
  • 旗本金融道 : 2 銭が仇の新次郎
    因業金貸し旗本の養子に入った新次郎だが、次から次へと困ったことが起こってなかなか大変だ。貸した金の取り立てのやり方の辺りは、まあなかなか面白かったが、後は結構無理無理感、ご都合感がある。重みのないのは、まあしゃあないか。
  • 旗本金融道 : 2 銭が仇の新次郎
    じいさん、”借金のかた”に手を付けて子どもができちゃって”借金のかた”が奥様昇格
    女の子だったのでひとまずは安心
    実家は出禁(これはよくあることだが)
    お松との縁談もうまく進まず
    プライベートにいろいろ苦難あり
  • 旗本金融道 : 1 銭が情けの新次郎
    旗本の暴れん坊の三男坊が、金貸しを営む吝嗇家の叔父の養子になる話。
    謎解きもあって楽しめるのだけど、テンポが遅くて、説明文が長くて、途中読むペースが遅くなってしまった。
    謎解きの結末と、今後の恋物語に進展を期待させる最後に、一気に盛り上がったけれど。