芦崎笙のレビュー一覧

  • スコールの夜

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    平成元年に大学卒業で、女性総合職の先駆け。
    主人公ほどの才媛ではないが、重なる部分も多く、彼女の迷いや葛藤にはとても共感ができた。
    カンボジアではなくても、スコールの中で泣き叫んで、いろんなものを洗い流したいと思うような思いを感じながら生きてきた女性たち(もしかしたら男性も?)は結構多いのではないかしら?

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    2018年10月12日
  • スコールの夜

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    財務官僚による経済小説。メガバンクが舞台で、女性総合職の第一期生が主人公。管理職になり、汚れ役を任されたり、派閥抗争に巻き込まれたりする。組織の中で起こるいろいろな葛藤や女性としての感情などが、こまやかに表現されている。海外での活動の裏話なども面白い。スコールのシーンは印象的だった。

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    2018年08月18日
  • スコールの夜

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    日経小説大賞受賞作。著者は現役財務省キャリア。
    銀行で女性総合職として努力を積み重ねてきた主人公の内面を描く。
    銀行のリストラ人事という、極々小さい舞台での人間模様が描かれているが、最後に地雷撤去の話をもとに大きく展開していく。実際に地雷原に行って取材したであろう著者に敬意。

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    2014年05月16日
  • スコールの夜

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    今の私にはピッタリの本であり、よく考えられて作られた作品です。
    最初は自分が属する世界とは違う金融業界で、女性差別があからさまにあるという設定に、私とは違うか?と思いました。
    でも読み進めるうちに、女性がまじめすぎて組織の本当のルールにしたがえないという課題を見出し、これはまさに私が日々直面していた課題だなと気づきました。
    また出世をしていくことは、自分だけの希望を満たすものでも、自己実現だけのものでもなく、一つの役割として自分が望まない道にも出なくてはならないということ、これでいいんだろうかと悩むものであることが非常にうまく書かれています。
    男性はどうやって乗り越えていくんでしょうか。結局同

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    2014年03月23日
  • スコールの夜

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    環に感情移入し過ぎて、胸が痛くて頭が痛くなった。笑
    働くことに正解はないから苦しいけれど、それは一人ひとりが見つけるしかないんだよなぁ。

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    2015年09月06日
  • スコールの夜

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    第5回日経小説大賞受賞作

    半沢直樹のような展開を期待していると肩透かしを受ける。
    銀行の派閥抗争に巻き込まれていくのは、ありきたりだが結末が不思議な余韻を持つ。
    読後感がなぜか良い作品。

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    2015年01月31日
  • スコールの夜

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    ネタバレ

    165 薫「会社に対する忠誠心はないが、自分の仕事に対する忠誠心はある」
    169 ある枠組みのなかで自分のレースを設定し、それに勝ち抜いて達成感というご褒美をもらう。それが環の自己実現のやり方であり、銀行でいえば出世競争だった。上位の役職に昇進して大きな権限、報酬、やりがいが与えられ、成功の味をかみしめる。その達成感こそが環の心の支えてきたのだった。
    249 一生懸命成果を上げるほど自分を責めてしまうこの仕事。一切の同情心を排除して任務を遂行できる石田の冷酷さがうらやましく思えたこともある。だが、そんな仕事だって誰かがやらなくては組織が存在しない
    251 菊田の辞表
    257 自己実現イコール出

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    2014年12月30日
  • スコールの夜

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    おもしろかったなー。ラストでNGOに転身とかチープな落ちは嫌だなーって思ってたけどそうならなくて、終わり方も結構好きだなと思った。俺は余暇で仕事してるような程度だけど、仕事ってそうだよな、と少し共感した。

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    2014年09月09日
  • スコールの夜

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    メガバンクの女子総合職一期生が主人公で、自分が納得行く仕事、ウエが評価する仕事、職責を全うする仕事、世の中に貢献する仕事、それぞれのバランスに苦悩しつつも折り合いをつけていくストーリー。
    若い頃は仕事は一生懸命やれば、それで結果もついてきたり、評価されるもので、主人公のように組織の中堅となり、色々なものが見え始めると「このままでいいのか」と悩みが増えてしまうというのは、主人公と同世代ならば誰しもが抱えている思いだろう。
    おそらく、現役の財務省キャリアである筆者にしても。

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    2014年06月29日
  • スコールの夜

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    日経小説大賞を受賞した現役財務官僚の事実上のデビュー作。都市銀行の女性総合職一期生で本店管理職に抜擢された主人公が、子会社の解体という汚れ仕事に取り組むなかで苦悩する姿が描かれている。人物描写が巧みで、話のスジとしても読みやすかった。
    人員整理などの汚れ仕事の辛さ、幹部の政治的思惑に仕事が左右される理不尽さが印象に残った。自分はまだそういう仕事に携わったことはないが、もしやらなくてはならない事態になったときに、本書の主人公たち以上にうまく立ち回れるかというと自信がない。しかし、組織で出世するには、そういう汚れ仕事をうまくこなす能力も必要なんだなということは感じた。
    部下の斎田と、友人としては魅

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    2014年06月14日
  • スコールの夜

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    ものすごく優秀な主人公の環。年齢は近いけど、仕事っぷりはまったく似てない私だけれど、環が抱えるような悩みには共感する。
    組織の中で働き続けることの意味。小説を読んでもやっぱり分からなかった。一人ひとりが、置かれた環境の中で、それぞれの答えを見つけるものなのかもしれない。

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    2014年05月24日
  • スコールの夜

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    女性の社会進出を社会が促進すればするほど、affirmative actionと女性のキャリアが比例するような見方をされ、陰口どころかそれを利用しろなんて本人の目の前で言うなんていうデリカシーとお頭の無さは日本が越えなければいけない壁。女性だからすぐ辞める、産休をとる、頭を使わないなんて、立派な差別。
    まだまだ日本で女性がハイキャリアで働くのは、国際的な統計をみても難しいと言わざるおえない。それをサポートしなければいけない国の福祉の管理、配偶者がどれだけ子育てや家事をしなければいけないという自覚を持つか、会社がどれだけ労働基準法を守っているか、それを国がどれだけ厳しく管理するかなどしっかりしろ

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    2018年09月05日
  • スコールの夜

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    財務省の官僚が書いて日経の小説大賞を受賞、そう聞いたのとはちょっと違う感じ。
    最後は仕事へのアツさが出てきて。

    財務省が銀行をこう見ている、と捉えかねず。。

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    2016年07月24日
  • スコールの夜

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    ネタバレ

    ・我々の組織は我々を裏切ることはないと信じてたんだよね
    ・自らの良心に従い、もはや組織に留まることを潔しとしなかった
    ・自己実現イコール出世
    ・社会に対する有意義な貢献
    ・贖罪?売名行為?それとも本気で人道支援?
    ・だってお前さあ、仕事ってそういうもんだろう?
    玄人はだしの作風。現役高級官僚にしては民間企業の内情を克明に描写している。想像ならどえらい新人。

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    2015年04月19日
  • スコールの夜

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    いちメガバンクグループでの出世競争と派閥抗争と、、。表裏紙一重の捨て駒企業社会に挑む女性キャリアの苦悩と奮闘と一時の休息♪、、。

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    2014年12月15日
  • スコールの夜

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    ちょっと組織の論理とやらが演出過剰気味だったが、まぁ小説だから仕方がない。ただ読んでいて頭取とやらが殿と思われ専務が御家老となるお家騒動に見えてくる時代錯誤が鼻につく。最後のカンボジアの話は必要だったの?

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    2014年11月13日
  • スコールの夜

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    東大法学部卒女性総合職一期生の人員整理に伴う葛藤を描いた物語。女性管理職への差別、組織には汚れた仕事もあり、それをこなすことで出世コースに乗っていくということはわかるが、何を訴えたいのか焦点がぼけていて、経済小説としてもイマイチの感を拭えない。

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    2014年11月05日
  • スコールの夜

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    現役財務省審議官の著書。メガバンク内での女性総合職の生き方への提言。派手さはないが考えさせられる1冊。

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    2014年09月22日
  • スコールの夜

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    流行りの銀行小説。流行りの女性総合職1期生。興味ある話題ではあるし、女性として主人公に感情移入する部分が多々あり、飽きることはなく読めた。けれど、話の結末をカンボジアに持って行くのは無理やり過ぎる。結局、女性の葛藤についての結論を、男性が、しかも社会的に成功しているであろう人間が描くのには限界があるのかな、といった印象。

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    2014年09月08日
  • スコールの夜

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    金融庁勤務経験もある財務省官僚が描く、メガバンク経営企画部の内実。

    頭取・専務の厳しい指示とグループ会社の実情の板挟みになる中間管理職。この辺の厳しさというか、出口のない隘路での苦闘ぶりは真に迫った感がある。一方で、この本の出口をどうするのかと思っていたら、カンボジアのスコールだった。ありがちなハッピーエンド的カタルシスはない。

    こんな終わり方で良いのだろうか。普通の小説のように、なんらかのハッピーエンドにたどり着かないと読んだ労力や期待感への報いにならないのではないか、私悩んだ。そして、わかった。

    だって、サラリーマンなんてそんなものではないか。身も心も疲れ果てるような仕事を命じられ、

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    2014年07月19日