加村一馬のレビュー一覧
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素晴らしい作品
洞窟おじさんと愛犬・シロの絆に胸を打たれ涙が止まらなかった。おじさんの心の中には今でもずっとシロがいて、辛いときはいつもシロが心の支えになってくれている、大切な存在だと感じた。
おじさんは長い間たった1人、サバイバルで生き抜いて来たが、それはとても誇り高い生き方だと感じた。そして、色々ありながらも、今は人に支えられていることに感謝しながら懸命に生きている姿にも感動した。現代に生きる若者から年配の方まで、悩みながら生きる者全てに、今を生きる力強さと勇気もらえる一冊になることは間違いない。多くの人に読んでもらいたい。 -
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生きるという目的に向かって行動し、あれこれ考えずまずはやってみることで生きてきた加村さん、闇雲だったかも知れませんが、だんだんと加村さんを応援してくれる仲間達にも恵まれていきました。
加村さんは、貧しかったり、両親に恵まれなかったりしたかも知れません。でも、そんなピンチで「本当に大切なこと」に気付かせてくれたように思います。加村さんが教えてくれた「本当に大切なこと」とは、人間関係も含めた「豊かさとは何か」ということではないでしょうか?と思うのですが…。加村さんが生きているということの意味の中に、まだ日本にも加村さんのような人が生きていけるという豊かさが残っている、日本はそんなに捨てたものでもな -
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ネタバレちょうど他の洞窟関連の本に夢中になっていた時に、たまたま目にとまり読んだ本。
洞窟で半生を生きてきた人と聞いただけで、やはり生い立ちは普通ではないと予測はついたが、実際ひどい内容だった。親からの愛情に飢え、人間不信になってしまった加村さん。山へ逃げる気持ちもよく分かった。
富士の樹海のエピソードは、かなり強烈だった。
自殺のメッカだとは聞いていたが、実際そうなんだな。
愛犬シロが何度も命を救ってくれたシーンは感動して思わず涙が出た。これだけ心を通わせていた犬の最期は本当に心が締め付けられる程辛かっただろうと思う。
波乱万丈な半生ではあったが、加村さんのお人柄からだろうか、出会った人達から -
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「洞窟オジさん」というタイトルのこの本を友人から勧められた時、いわゆる「ゆるい系」の話なのかと思った。
ところが、あらすじを見ると43年もの間世俗を離れ、洞窟でヘビやカエルや猪を獲って暮らしてたという。
しかも実話だという。
いわゆるドキュメンタリーなのだろうか…。
などと思いながら読みだし、読む前のあれこれを裏切られ、人間の抱える矛盾、弱さ、強さ、愛情、つまりは人間というものを加村さんの人生から感じないわけにはいかなかった。
サバイバルものというのは通常文明から放り出されて、それまでと違う価値観を突き付けられ、最後には当たり前の幸せを再認識するという話が多い。
しかし、加村さんの場合 -
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昭和35年、両親の虐待から逃れるため、13歳の加村少年は愛犬シロと家出。そこからはじまったホームレス生活。足尾銅山の洞窟を住処とし、ヘビやトリ、イノシシを食べる。食べ物がなければ、3、4日は食べずに過ごす。富士樹海で死体を見たこともある。人のいることろで山菜や魚を売って現金を手にすることもある。老夫婦に我が子のように可愛がられたこともあった。
しかし、結局、彼は人のいない山奥へ戻っていく。彼が求めるのは愛じゃなくて、洞窟。暗くて孤独でサバイバルな場所こそが彼の安らぎだった。
・・・という「洞窟オジさん」も年をとった。やはり、 老いて人は最後に人とのふれあいを望むのだろう。洞窟オジさんは洞窟 -
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テレビ番組の『激レアさん』に出演しているのを観て興味をもったまま、しばらく経ってしまった。先日、古本屋で文庫本をみつけたので読んでみた。
洞窟おじさんの少年期、昭和30年代はまだまだ日本は貧しい時代。兄弟は多く、いつも腹ペコ。ひもじさからついついつまみ食い。それにお父さん激怒! ぶん殴られて、墓石に一晩くくりつけられるという虐待を受ける。しかし少年の胃袋は、そんなことくらいで空腹に打ち勝つことはできない。ふたたびつまみ食い。父親が楽しみにしていた蝮の干し肉も食べてしまう。ふたたび父は激昂!ぶん殴られて、墓石に一晩くくりつけられる。
そんな虐待に耐える日々に嫌気がさして、13歳のときに家 -
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昭和34年13才だった少年は、父親の折檻に耐えきれず家を飛び出し、以来森や洞窟や川べりで43年も暮らした。読む前に私が確かめようと思ったのは4点。
(1)人間は人との間の交流がなく、生きていけるものなのか?
(2)人間は文明機器と一切隔絶して生きていけるものなのか?
(3)長い間で、喜びを感じたものは何か?
(4)長い間で、悲しみを感じたものは何か?
結果
(1)表紙は洞窟の前に佇むカバンとスコップを持った少年と犬のシロ。下には無数の庶民がいる。読み終わってわかるのは、此処に出てくる主な登場人物だということだ。加村一馬少年は2年間洞窟でサバイバル生活を続け、その後数年間人にも会わずに生きてい -
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ネタバレ題名がソフトだからもっとポップな内容かと思っていたが、思っていたより全然壮絶だった。少年は、苛酷な環境から逃れるために、山の中へと逃げた。家族に虐げられる世界から逃れるために。それから生きる為に、壮絶なサバイバルの中、ずっと孤独を抱えて生きてきた。そして、ふとしたきっかけで、少年の頃の記憶からは想像もできない程に発達した人間社会に戻ってきた。
少年時代の家庭での孤独、山の中での孤独、全く様変わりした人間社会での孤独と、彼はいつも壮絶に孤独だった。それでも最後に、彼が辿り着いた場所とは?彼はどこにいることが幸せなのか?彼の本当の居場所は?
色々と考えさせられた。とても、面白かった。 -
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優しい人が沢山
激レアさんの再放送編集番組を見て購入。本当に珍しい人生を送ってきた人。お金に縛られないこんな生き方も幸せかも。でも本当にいろいろ親切な方々の支えがあって今の生活ができている。世の中には聖人のような方々がおられるのだな。と、ここに登場する全ての方々が激レアさん。