村田智明のレビュー一覧
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いかに「利用する相手を思いやれるか」という哲学をビシビシ感じられる1冊。
どういうことかというと、「デザイン」というのは手段でしかないということ。
相手がどう思うか、どうやったら心地よく使ってもらえるか、それらを解決する手段が「デザイン」である。
昔はブランド価値や見た目だけで商品は売れていた。しかし現代ではiPhoneに代表されるように「哲学」や「ストーリー」がサービスに根付いていなければ売れない時代である。
そのような哲学を「デザイン」という行為を通じて学ぶことが出来るようになっているため、学生や、営業職や技術職でも大いに読む価値があるだろう。
私にとっては、新たな価値観を与えて -
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ネタバレ私たちが生活をするうえにおいて、さまざまな”バグ”が存在する。
例えば、エレベーターの開閉ボタンの解り辛さ、上へ行くのか下へ行くのか分からないエスカレーター、テイクアウトの飲み物を注文したけれど両手がふさがって財布が出せない・・など行為を妨げることは”バグ”であり、それを解決するためには、”想像体験”をする必要がある。
想像体験とは、相手に成り切りどんなバグが生じるかを空想する事。
体験する役割や目線・目的を変えてみる。(女子高生、おじさん、雨、晴れ・・)(箸とスプーン、部屋と屋外)
・現在は幅広い知識を元にデザインを施されている。
・世の中で求められているデザインを時間軸でたどっていくと、必 -
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「行為のデザイン」というタイトルから、行動観察して問題解決していく方法が取り上げられていると思っていたが、この本で重要と述べられているのは「創造体験」というワード。
卒研で、ただアンケートや聞き取り調査をしただけでは何もアイデアは生まれないと先生に散々言われたのを思い出した。
たしかにインサイトを発見するのも、アイデアを思いつくのも、ターゲットに自身がなりきって考える時に生まれてると思い返すことができた。
ただひたすらに調べ物をしてるだけではアイデアは決して出てこない。自分の頭でイメージすることが大切。
またその思考法を自分1人ではなく、複数人で行うことでさらにアイデア展開ができ、想像した -
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コピーや企画の参考になればと思って購入。前半はプランニング的なことがメインで既知なもの、経験のある内容が書かれていたけど、後半からハッとする内容がいくつも。例えば、駅の切符売り場でのバグや観光地の景観にそぐわない看板や置物など、自分自身が困った経験をしているにも関わらず、これは改善できるチャンスという意識がなかったことを反省する。さらに、コンセプトのつくり方というか、企業の強みの見つけ方は「網羅して削っていく」なんだなとよくわかった。プロジェクトマネジメントをする上でも役に立ちそうなワークショップの具体的なやり方も掲載されていて、デザイナーだけでなく、いろんな職種の人が読んでヒントを掴める本だ
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広義のデザインは、「見た目」だけでなく、問題解決そのものであるので、デザイナー以外の人も読んで役立つ本だと思う。
一番重要だなと思ったことは、時間軸に沿って、様々なシチュエーションで様々な人がその「行為」をするのを「想像」して、「バグ」を見つけることがデザインの過程であるという話である。
その製品に関わる人のことを、「ステークホルダー」と表現していたが、学校では、様々な生徒、保護者、教員がいる中で、想像力を働かせながら授業やその他指導を行なっていかないといけない。
とにかく、「想像力」の重要性と、その「想像」の仕方を学ぶことができた。
「取扱説明書に色々書いても読まれなきゃ意味ない」「禅」の見 -
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デザインするとは、プランニングして・可視化して・告知すること。
言い換えると、問題を明確にして、解決する方向性を見えるようにして、しかもわかりやすく伝えること。
そもそも論を駆使して問題を発見して定義して、コンセプトをつくって、設計すること。
問題を気づく、言い換えると「バグ」を見つけるには想像力が大事。
ある人の行為全体の流れを想像する。つまり、ユーザーやステークホルダーの成果を考える。
流れるような行為になっていなければ「バグ」でありデザインする余地がある。
一方で、文化と表裏一体なのは「考えていない行動」。これがデザインされている行為。つまり習慣化された何か。ドアを開ける行為、キャ -
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ネタバレプロダクトをデザインする際に、そこにある課題は、デザイナーのみで解決することではなく、すべてのセクションをまたがってデザインするべきだと。ユーザーの行為を妨げるものは、いろいろあると。例として、電車の切符の自動販売機が挙げられている。海外は、販売機の表示にある行き先の駅名を押せばいいが、日本では料金の表示しかなく、いくらであるかはべつの表示を見る必要があり、スムースな行為を妨げていると。確かにこの本に取り上げられている事例、作者のデザインによるものなど、なるほどと思うし、プロダクトのデザインのみならず、コミュニケーション全体のデザインにも言えるのではないか。その行為のデザインのためのワークショ