藤尾慎一郎のレビュー一覧

  • 弥生時代の歴史
    炭素14年代測定の精度が向上し、結果、弥生時代の始まりが500年早まるということになったとのこと。
    しかしながら、従来の弥生情報の中で学説を唱えてこられた方々にはなかなか受け入れられない現実もあるとのこと。
    筆者は、500年早まったということを受け入れ、縄文から、弥生、古墳時代へ変遷していく日本の古...続きを読む
  • 弥生時代の歴史
    紀元前10世紀にさかのぼる稲作文化の伝来と弥生時代の成立を最新の科学技術の成果をもとに読み直す。川の中流に集落を作っていた縄文文化の在来人と下流に集落を作った稲作文化の渡来人。その交流と時間をかけた東への伝播。村の成立。寒冷化と国の成立。銅鐸、銅矛の伝来と鉄の伝来。鉄を手に入れるために海を渡る弥生人...続きを読む
  • 日本の先史時代 旧石器・縄文・弥生・古墳時代を読みなおす
    イイクニ作ろうがイイハコになったと言われて久しいが、歴史も年々updateされている。
    歴史の教科書の最初の部分に関してはどうなんだろうと思い、この本を読み始めた。

    読み終えての所感を一言で表すと「考古学の入門書」と感じた。
    歴史と言ってもAge/Era/Periodと様々であるとか、時代の変わり...続きを読む
  • 日本の先史時代 旧石器・縄文・弥生・古墳時代を読みなおす
    ヤマト政権以前の縄文・弥生・古墳時代及びそれぞれの境にある移行期について、これまでの研究や筆者の考えをまとめた本。興味深いが読み解くのが一苦労だった。
  • 日本の先史時代 旧石器・縄文・弥生・古墳時代を読みなおす
    日本列島を北、中、南に分け、それぞれが生活条件に合わせて文化を発展させていったという構図は、一律な時代考証を解体し、新しい日本像を見せて面白い。
  • 弥生時代の歴史
    弥生時代に出土された土器、青銅器、鏡を基にその時代の様子を考えていくところはとても面白く感じられた。歴史の醍醐味だと思う。水田耕作、農耕社会、鉄器、吉野ケ里遺跡、原の辻遺跡、糸島、くに、祭祇的、政治的、板付遺跡、登呂遺跡、縄文時代も弥生時代も出土するものが少ないからそこから想像していくところがとても...続きを読む
  • 弥生時代の歴史
    藤尾氏は国立歴史民俗博物館において、AMS炭素14年代測定で弥生時代の開始を500年遡らせた立役者であり、2014年にあったという「弥生ってなに⁉」展の中心人物である。それらの成果をコンパクトにまとめたのが、この一冊だと思う。

    遠く岡山の地に居て、藤尾氏のこの10数年の研究をほとんど追ってこなかっ...続きを読む
  • 弥生時代の歴史
    <目次>
    プロローグ  弥生前史~弥生開始前夜の東アジアと縄文晩期社会…コメの出現
    第1章  弥生早期前半(前10世紀後半~蝉世紀中ごろ)…水田耕作の始まり
    第2章  弥生早期後半~前期後半(前9世紀後半~前5世紀)…農耕社会の成立と水田稲作の拡散
    第3章  弥生前期末~中期前半(前4世紀~前3世紀...続きを読む
  • 弥生時代の歴史
    習ったものとは結構違ってきているんだなあ。弥生は結局関東より西だけ、稲作は一旦東北まで上がるがそれと弥生はリンクしきらない、クニの成立は環壕集落、威信財の時代から実用財の時代へ、などなど。そうか、東北と沖縄諸島には弥生がないんだ。
  • 日本の先史時代 旧石器・縄文・弥生・古墳時代を読みなおす
    <目次>
    序章   先史の時代区分~考古学はこう考える
    第1章  土器の定着、人びとの暮らし~旧石器時代から縄文時代へ
    第2章  農耕社会の成立~縄文時代から弥生時代へ
    第3章  変化する社会と祭祀~弥生時代から古墳時代へ  
    終章   先史時代を生きた人びとの文化~列島各地の暮らし

    <内容>
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  • 弥生時代の歴史
    本を読む楽しみには、知らなかった事を知る、分からなかった事が分かるという事がある。この本を読んで、知らなかった事が、分かった、とはならない。分かってたつもりの事が、分かってなかった、となる。分からないことが分かるのは貴重だ。しかし、欲求不満にはなる。
    炭素14年代測定の成果に依拠した、弥生時代史。考...続きを読む
  • 弥生時代の歴史
    水田稲作が日本に伝わるルートは、朝鮮半島南部経由説で考古学者の意見は統一されている。朝鮮半島南部で水田稲作が発展すると、身分の差が顕在化して社会の内部に矛盾が生じ、それを逃れ出た人々が九州北部に水田稲作を伝えた。土器に付着した炭化物などのC14年代測定から、弥生時代の開始はBC10世紀後半と考える。...続きを読む